もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

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全日本 女子フリー

●庄司理紗(15歳)/映画「レジェンド・オブ・フォール」より/FS104.97(53.69、51.28) 総合7位
衣装が素敵ですね。
おっとりとしたムーブメントが特徴と言ってしまえばそうなんですが、もう少し動きに機敏さとまでは言わないけれどキレが欲しいところがある。あと、腕の表情が少し乏しいというか拙いところがあるので、肘づかいを意識して欲しいなあ、と思う次第。

●佐藤未生(15歳)/ピアノ協奏曲第2番byラフマニノフ/FS109.72(59.16、50.56) 総合5位
ラフマのピアコンNo.2は良く使われる楽曲ですが、この入りから使うのは珍しくて新鮮でした。
全体にスピード感があり、スピンのポジションの変化もスムーズかつスピード感が落ちない。そういう長所があるからこそ、逆にムーブメントの残念な部分がクローズアップされるなあ。緊張のせいか、音楽を捉えた動きができていないことと、なんといっても腕のムーブメントがラジオ体操よろしく「はい、上」「はい、横」みたいな感じで、いかにもぎこちない。

●鈴木春奈(14歳)/バレエ「四季」より「秋」/FS103.19(51.75、51.44) 総合9位
柔軟性のあるスピンのポジションとかスムーズなポジション変化は気持ちが良いですね。
軽やかで流れるような動きだけでなく、機敏な動きもできるので、単調でなく音楽に乗った動きができていました。私はすごくポテンシャルを感じるなあ!
遠慮せずにもっと自信をもってアクセントをつけると(今でもやってることは分かるんだけど弱い)もっと緩急が出て、「見せる」ということができると思う。

●村元小月(21歳)/マダムバタフライ/FS93.74(44.14、49.60) 総合12位
「妹に力と勇気のマダムバタフライ」(by実況アナ)って意味不明なんだけど。このアナウンサーって、客観的には「僕はバカです」としか言ってない実況をすることが多いよなあ。。。すごくうっとーしー。
今年の夏から練習を再開されて復帰されたばかりということでしたが、今回は振付を頭で追いかけているのがよくわかる感じでした。考えている分だけスピード感に欠けるようにも思いましたし、後半は体力不足もありましたかね。
ただ、楽曲自体は、彼女の雰囲気にとても合っていたと思います。

●友滝佳子(16歳)/サムソンとデリラ/FS96.97(51.65、46.32) 総合11位
変わった衣装で、昨年のかなこちゃんのような二人の衣装を一つにまとめてみました系かなあと思ったら、サムソンとデリラでしたか。うーん、サムソンとデリラというには微妙だけど、まあ、いいや。

この楽曲って、フィギュアスケートでは良く使われますが、決して簡単な楽曲じゃないと思うのですよね。。。ちょっと荷が重いかなあ、と感じました。
途中、ステップのところで何かマイム類似の動作を入れようとして中途半端に終わってしまったようなところがあったのですが、なんかいろんなことでいっぱいいっぱいで手が回らない感じでした。

●高山睦美(20歳)/映画「アメリ」より/FS81.90(35.82、46.08) 総合18位
冒頭、辺りを見回して、立てた人差し指を「しっ」と口に当て、戸口からそっと中に入る(出る?)、お芝居動作から入ります。こういうの大好き(笑)。
白いレースのアンダースカートが付いているガーリーなピンクのフリフリ衣装に、長い付け爪。このあたりはかなり好みが分かれるでしょうし、彼女の年齢と体型に似合うかどうかという点で及第点をつけない方もいらっしゃるかとは思います。わたくしは、(ちょっと彼女の体型は違うけど)、昔(35年くらい前だな)流行った、磁石でくるくると回るバレリーナの人形がついたオルゴールを思い出して、なんかノスタルジックな印象がして嫌いじゃないです。

純粋に演技でいえば、ステップのスピードが明らかに落ちてて、そこは残念でした。また、ラストは時間が足りませんでしたね。音楽と遅れてしまい最後に用意されていたであろうお芝居動作が中途半端にしか見られなくて至極残念。

●鈴木明子(26歳)/こうもりbyJ.シュトラウス2世/FS119.67(56.87、62.80) 総合2位
やはりこの衣装、いいですね。
ジャンプのミスがここまで続いていしまったのは、ご本人も予想外だったでしょうか。
この「こうもり」、なかなか完成形までたどり着けませんねえ。。。

●村元哉中(18歳)/映画「ラストエンペラー」より/FS99.91(49.03、50.88) 総合10位
衣装が良いですね。スタイルがよく見える。黄色いアンダースカートがついたチャイナドレス風のデザインも個性的。

あと一歩、ということろはあるのだけど、懸命に音楽に合わせて動いているところはこれからの進歩を期待させるものがありました。スタイルも良いし、緩急をつけるセンスもあると思うので(やってることは分かるけど、今は弱い)、これからに期待。

●西野ゆうき(18歳)/ピアノ協奏曲第1番byチャイコ/FS97.93(44.65、53.28) 総合8位
衣装は長袖じゃなく袖なしの方がスッキリ見えると思うが。。。

ダイナミックな曲調に沿うスケール感のある大きな動作やスピード感は悪くないとは思うのですが。
いかんせん、動作が荒い。そして、粗い。腕や脚を動かすごとにブンッブンッと風を切る音が、身体を反転させたり胴を回転させるごとにザッとかギュンッという音が、観ているだけで聞こえそうです。

「優雅さ」とまでは言わねど、もう少し動作に丁寧さが欲しい。
SPのときよりガサツ度は減っているので課題には入っているのだと思う。けど、現状ではこの動作のガサツさは、点数としては減点されないのでしょうけど、表現としてはちょっと目立つ短所だと思う。

●浅田真央(21歳)/愛の夢/FS118.67(54.43、64.24) 総合1位
これまでの出場選手の中で見ると、ジャンプの失敗やスピンに若干スピードの減速が見られることなどを含めても、一定以上のレベルでまとまっている感じがするけれども。
本人比でいうと、やはり、影響は否めません。そして、ラストの表情が切な過ぎます。

真央ちゃんのお母様の記事のところでコメントを頂いているのですが、実はワタクシも・・・ここにきて、昨シーズンから持ち越しの衣装の、背中の空きの部分が気になっています。
昨シーズン最後のワールドの時ほどではないにしても、今シーズンはずっと背中から少し浮くようになっていて、昨シーズンの前半よりもいかに彼女が痩せたか、ということを示しています。
ウィダーのトレーナーさんもついているし、佐藤コーチも、晩春ころでしたかね、体重管理にも気をつけるというような趣旨も話されていたように記憶しているので、痩せながらも一定のところで安定して推移しているのだと思っていたのですが。(そうであれば、衣装替えを検討して欲しいものだわ。)

ただでさえやせ型の彼女ですから、今回のことで食欲が落ちたりすると心配です。
どんな時でも、ちゃんと食べて、ちゃんと寝るんだよ。真央ちゃん。

●今井遥(18歳)/ミュージカル「マイ・フェア・レディ」より/FS108.85(53.25、55.60) 総合4位
難しい楽曲にくらいついている今井さんが健気です。
しかしテンポが難しかったり、不協和音が多くてノリが難しかったり、リズムが難しかったり、ほんと大変な楽曲ばかりをチョイスした印象だな~
3-3ジャンプなどの技術的な要素の課題と並行して、この難しい楽曲を踊りこなすという課題もあり、村上さんと同様、チャレンジングなシーズンですね。

今シーズン、村上さんのSPと、今井さんのFSの楽曲については、本来的には彼女らの個性や性質とは合い難く、将来振り返って彼女らの選手期間におけるマスターピースと呼ばれるような作品には成り難いかもしれません。
が!
彼女らは、オリンピックを目指しながらシーズンを重ねているのでしょうから、いろいろ試してどのあたりの楽曲をオリンピックシーズンに持ってくるのか、という試金石の1つとなるだろうなとは思います。しかも、難しい苦手な楽曲ほど表現の幅を広げてくれる可能性が大きい。
このような意味で、これらの楽曲にトライし、完成に向けて注力するのには、十分な意味があると思います。

ただ、フィギュアスケート選手がバレエダンサーと決定的に異なるのは、バレエダンサーが1シーズンに多数の演目に挑戦できるのに対して、フィギュアスケート選手は、1シーズンに、EX含めても基本3つの演目にしかトライできない人が圧倒的多数ということろです。
それを思うとさ・・・今しかない煌きを最大限輝かせる演目を選択して欲しい、という気持ちも湧いてきちゃうのよね。

●村上かなこ(17才)/ヴァイオリン・コンチェルトbyメンデルスゾーン/FS107.13(48.21、59.92) 総合3位
よく動ける人ですよねえ。しかも動きが全部踊りにつながるところはこの人ならではです。脚をある程度止めて踊るのではなく、ちゃんと滑りながら全身で踊りますからね。そして全体にスピード感もあって爽快さもある。転倒はご愛嬌でしたが(苦笑)。しかし、実況、「珍プレー」って(苦笑)。
ただし、この楽曲の完成度を高めるためには、より一段の繊細さと優雅さが欲しいところ。

SP1位で迎えた最終滑走で完璧とはいきませんでしたが、悲しいのではなく悔しそうな表情をするのは、むしろ心強いところですね。


★FSだけでは3位だった宮原さんのFS演技が放送されなくて残念。
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by koharu-annex | 2012-01-06 21:11 | 2011-2012 フィギュアスケート

全日本 男子フリー

皆様、あけましておめでとうございます。
今年もぼちぼちの更新になると思いますが、よろしくお願いします。

そして、ジョニーさん、ご結婚おめでとうございます。
お相手の弁護士さんとのツーショット写真を拝見しましたが、美男美男でとてもお似合いのカップルだと思いましたよ~。お幸せに。

●無良崇人(20歳)/Slow dancing in the big city/FS144.16(74.06、70.10) 総合5位204.21
昨年の高橋さんと同じ楽曲ですが、アレンジが異なるせいか印象もだいぶ違いますね。もちろん高橋さんのあの名演技の印象は強烈なので、意識的・無意識的に比較されることは避けがたく、そこはチャレンジングな選択なのかもしれません。

その点はおくとしても、私は、SPに引き続きこの楽曲についても、弦楽器の印象的な響きに、無良さんが動きを合わせることができていないように思います。私は彼の演技は殆ど見たことがないので、まずは彼の野性味を生かした演目が見たいなあ、と思ってしまいました。

●宇野昌麿(14歳)/ツィガーヌbyM.ラヴェル/FS126.93(63.63、64.30) 総合9位190.42
ツィガーヌ!!バランシンがこの楽曲でバレエ作品をつくってるけど、そこは無視して。ベタだけど、例えばあっこ姉さんなどにはピッタリな楽曲と思うけど、ほー、14歳の宇野さんが。
と思って見始めたら、あらま~!この動きは!

生来の音楽性が高いのはもちろんですが、これは音楽を聴きこんでいますねえ。この年齢で、ここまできちんと音楽を聴きこみ身体に叩きこんだ上で表現していることが、まずすごいと思う。身体が小さいためにぱっと見では見過ごしてしまいそうですが、じっくり見ると、全体を通して細かく音取りして微妙な身体のムーブメントを作り出しています。そしていずれも音楽との密着度がとても高い。快感を覚えるほどです。
また、そのような細かなムーブメントを連続して行うことを可能にする身体のコントロール力も高い(もちろんこの点は小柄なことが有利に働いているけれども、小柄な人が全員出来るわけではない)。かつ、身体表現が巧み。しかも、スタミナがあって最後まで体力が落ちない。
これら諸々、年齢を考えると驚異的ではないでしょうか。

友が「宇野君に萌え」とメールで書いてきて、40代女子が「萌え」とか書かんでも、と眉間に皺が寄ったのだけど、そういう気持ちになる人がいるのは理解できました。
ただ・・・「萌え」は、今後も、私の使用単語には断じて入れないけどね。

●町田樹(21歳)/ドン・キホーテbyミンクス/FS138.84(68.44、70.40) 総合4位213.48
ああ、本当にドン・キホーテの音楽でフィギュアを見るのは辛い・・・。
この演目はバレエでは超絶技巧オンパレード、そしてあっかるいアホみたいなお話で舞台上もにぎやか、跳ねる様な楽しい踊りの数々が繰り広げられる演目で、上演回数も多い。ゆえに記憶にしみついているので、音楽を聴くと踊りが目の前に浮かぶのね~。それを消しながらスケート見ないといけないので、本当に大変でござる。
とはいえ、町田さんの衣装は、バレエ「ドン・キホーテ」の主役バジル(の最後の結婚式の場面)のものですし、振付もバジルを意識した箇所がいくつもあって、バレエ見ゆえに楽しめる部分もたくさんありました。

振付がランビエールさんということですが、町田さんはランビエールさんが踊る姿を心に焼き付けて、それを念頭に置いているのでしょうねえ。まるで影のようにランビエールさんの幻影が見えます。身体使いやポージングが町田さんというよりもランビエールさんなのね。映像で何度も確認するような練習もすごくしたのだと思う。

努力のかいあっていつもの町田さんよりもずっと踊れてると思います。が、ランビエールさんの幻影が見えてしまうのは表現者という意味では、損だな~という感じもする。町田さんのいかにも日本人的な体型を考えるとランビエールさんの動きをほぼほぼマスターした今、わたくしは、是非、町田さんに、熊川さんのドンキホーテを観ることをお勧めしたい。
熊川さんのバジルは、世界一だと私は思っています。しかし、熊川さんは、手足が短く(特に脚の短さは…)、顔と頭が大きく、決してバレエダンサーとして美しい見ばえをもっているわけではない(むしろ対極)。でも、世界一なの(笑)。熊川さんを世界一のバジルたらしめている「動き」の極意を、町田さんの吸収力でもってゲットして欲しいと思う次第。

●田中刑事(17才)/映画「アンタッチャブル」より/FS133.97(69.77、65.20) 総合7位201.45
同じサントラの使用でも、ブレジナさんの音楽のチョイスよりも、私は田中さんの方が好きかも。
ただ、体力不足になりがちなブレジナさんの演目よりも、音楽面の壮大さから見ても、更に体力が必要そうな演目になってましたね(苦笑)。そして、案の定、後半明らかにばててしまってました。残念・・・。

●小塚崇彦(22歳)/ファンタジア・フォー・ナウシカby久石譲/FS165.37(84.87、81.50) 総合2位250.97
何度も同じこと書いて恐縮ですが、この楽曲、本当に好きなんでしょうね。全然動きが違うもの。SPのときの「勢い」のある動きともまた違う、ハート(←情感、ともまた違うんだな、これが)がこもった動き。これが小塚君ができているのは、私が観た中で、この楽曲しかないと思う。

彼、冷静で、クレバーで、という印象が強いのですが・・・ぶっちゃけて言えば、生来的には不器用ですよね、信ちゃんとはまた違った意味で。(小塚君のことを「皆が賢いっていうけど、俺には小塚は賢く見えない」と断言したプロの表現系の友人がいるのだけど、それはこの意味では当たっている)

外と内との間には誰しも壁をもっているけど、自分の内面で作りだした「情感」を自在に壁の外に表出することを、どれほど無理なくできるか、という意味での器用さってのは、人それぞれ。また、そもそも、自分の内面において、自分の感情や知識から表現向きの「情感」を作り出すことが、どれほど無理なくできるかという意味での器用さも、人それぞれ。

で、小塚君は、割合、その両方とも低めで安定していたのですよね(信ちゃんは低めで不安定・・・あぁ。もちろん高橋さんは両方とも天然で非常に高い)。
小塚君は、低めだけど妙に安定しているから、その安定感に彼のサラブレット優等生オーラも手伝って、ある種の無機質な・・・なんというか、ちょっと都会的というか、テクノっぽくもあるような、微妙な妙味を生んでいたとも言えたのですが。

本人は、この微妙な妙味に安住することなく、「情感」を壁の外に表出する方向で向上したいわけでしょう。でも、そうするためには、表出する「情感」をまずは自分の内面で作り出せなくちゃいけない。
そうすると、これまでの小塚君のイメージとは異なるけど、日本人に通底するウェットな「情緒」のあるこの楽曲を彼が選択したのは、道理だな~と思う次第。
ただ、ハート(=気持ち、ある種の感情)は外に出てきたと思うけど、客観的にいうと、表現用にソフィスティケイティドされた「情感」が表出されたとまではまだ言えないかな~と思っています。

●高橋大輔(25歳)/Blues for Klook by E.ルイス/SF158.55(74.65、86.90) 総合1位
身体にキレがなく、ノリもなく、これは本人がおっしゃるとおり「悔しい」でしょうなあ。
他の選手との比較においては音楽性の高さ・表現の志向の高さは圧倒的に抜きんでていますが、本人比では5合目に逆戻り、次行こうか次、って感じですな。

それにしても単なるつなぎのところで近寄っただけで、キャーとか黄色い声をあげちゃうのはどうなんだろうか、観客の一部女性諸君!!あれは表現者にとっては純粋に邪魔だと思うぞ。

●羽生結弦(17才)/ロミオとジュリエット/SF167.59(88.59、79.00) 総合3位
まーさーにー、「羽生劇場」、ですな。
一幕ものの作品を観ているようでしたよ。

GPFに続いて最後のジャンプを失敗したが故の、悔しそうな表情そして「この脚のバカ!」と殴る姿が、羽生「選手」の真骨頂ですわね。なんかこれ見るのも楽しみになってるワタクシめでございます。
そして、キスクラから引き上げる時に発した、ラストに滑る中村さんに向けた「健人さんガンバ!」との掛け声が爽やかでした。

またもや顔色が少し悪いようにお見受けしたので、どうぞお体ご自愛ください。
もはや言いたいことはそれだけです。

●中村健人(20歳)/交響曲第3番ハ単調オルガン付きbyサン=サーンス/SF127.36() 総合8位
日本男子では珍しいほど青年の色気があり、エレガント。すらっとした長身で手足が長く、ちょっと芥川のような知的な雰囲気もあるかな。
美女スケーターを見つけてアイスダンスやってくれないかな~と思うのですが、ジャンプがお好きそうですから、そんなこと言ったら怒られそうな気がする・・・。
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by koharu-annex | 2012-01-04 23:29 | 2011-2012 フィギュアスケート