もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

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皆様、今日(5月11日)のGoogleトップページ、ご覧になった!?
まだご覧になってない方は、是非、今日のうちにご覧になって!(こちら

5月11日は、米国のモダンダンスの開拓者の1人であるマーサ・グレアム女史のお誕生日ということで、彼女がダンスするアニメーションがロゴを形作っております。
そのアニメーションが素晴らしいクオリティで、一目見ただけで大興奮しちゃいましたよ。

冒頭の魔女のようなスタイルは、こちらのサイトの動画のダンス部分(後半から)をご参照ください。
その他のダンス部分やアニメーションの作成者等については、こちらのサイトに詳しいです。
また、マーサって誰?という方はウィキさんをどうぞ(こちら)。

ちなみに彼女は、日本の能やバリ島の舞踊など東洋の舞にも影響を受けていて、そのような動きを取り入れた作品もあります。日系のイサム・ノグチ氏と交流があり、彼による舞台装置もかなりあったはずです。

彼女のマーサ・グレアム舞踊団は、アメリカに居た時に見に行きたかったカンパニーの1つでしたが、残念ながら鑑賞することかなわず、今でも残念。
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by koharu-annex | 2011-05-11 13:41
ベルリン国立バレエ団 2011年日本公演
「チャイコフスキー」 生と死のミステリー 全2幕 
2011年1月23日(日)午後3時~ @東京文化会館

台本・振付・演出: ボリス・エイフマン
音楽: チャイコフスキー
装置・衣装: ヴェチェスラフ・オクネフ
【出演】
チャイコフスキー: ウラジミール・マラーホフ
分身/ドロッセルマイヤー: ヴィスラウ・クノップ
フォン・メック夫人: ベアトリス・クノップ
チャイコフスキーの妻: ナディア・サイダコワ
王子(若者/ジョーカー): ディヌ・タマズラカル
少女: ヤーナ・サレンコ

指揮: ヴェロ・ペーン
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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このバレエについては、ゲネプロのチケットも頂いていたのですが、仕事で行けず、ちょっと悲しい思いをしました。

エイフマンが、バレエ「チャイコフスキー」を振付けたのは93年。その後2006年になって、エイフマンはこれをマラーホフのために改訂しています。どこをどう改訂したのか存じ上げませんが、マラーホフが踊ることを念頭においた以上、エイフマンの振付の「ドS度」(byまーご様:いつもバレエに関してもコメント下さる有難い方です)が上がったことは、間違いないと思います。マラーホフが、この改訂版「チャイコフスキー」を踊る舞台を観る事ができて幸せでした。場面が転換するごとに驚嘆していたら、あっという間に終わってしまいました。

あらためて書くこともないことですが、マラーホフのダンサーとしての才能は凄まじいと思います。以前マラーホフ版「シンデレラ」の感想を書いたとき(こちら)、優れたダンサーが優れた振付家であるとは限らないと書きましたが、マラーホフが現役ダンサーの中で「不世出」と呼ばれるに値するダンサーであることは疑いようがないことです。

マラーホフの隣で男性ダンサーが踊ると、身体能力そのものはもちろん表現力にも叙情性にも差があることが明白になってしまうので、非常に酷な結果となることが多い。その意味では、今回のヴィスラウ・クノップ(分身/ドロッセルマイヤー役)もまた「まだまだ感」を感じることはありました。しかし、彼は充分善戦していたと思います。こちらにもアッパレと申し上げたいと思います。

最後に群舞について。
新聞の批評では(紙媒体で読んだ記憶があるので日経だと思う)、群舞がずっとフォルテ、フォルテ、フォルテ!で押しまくるのはどうか、というものがありました。私は、エイフマンの群舞は、圧迫感や閉塞感のある状況や主人公が感じる強迫観念等を表すために使用されることも多いと感じていて、特にそのような場合にはフォルテで押すことが良く似合うと思っています。

考えてみれば、エイフマンの群舞は、枯れ木の賑わい的なものであることは想定し難く、むしろ効果音とか照明などとともに明確な目的をもって用いられているものなので、そういう意味では独特の存在感がある、ということは言えると思います。その点が鼻につく、という方もいらっしゃるのだと思いますので、最終的には好みの問題だと思います。
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by koharu-annex | 2011-05-09 17:50 | バレエ(その他)
皆様ごきげんよう。

「原発作業員およびご家族、国民のみなさまへ」と題する記事を上・中・下に分けて、本館にアップしました。(「上」はこちら、「中」はこちら、「下」はこちら。)

虎の門病院のお医者様の記事です。
転載をご希望とのことですので、皆様のお力をお借りしたく。

どうぞよろしくお願いします。

Koharu拝
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by koharu-annex | 2011-05-05 20:54

2011世界選手権 女子FP

●かなこちゃん
やっぱり元気ないですねえ。。。身体の芯が疲れてる感じです。
とはいえ音取りの良さは健在で、剣さばきのステップは楽しませて頂きましたよ。

●真央ちゃん
今季はもともとちょっとやせ気味だったので、GPSのときから衣装の背中の空きのところが少し緩めだったのですが、今回はさらにゆるゆるになってました。いや~、SPのときも書きましたが、この細さでよく滑り切ったと思います。基礎体力も不安があるほどだと思うので、まさに気力で滑り切ったのではないでしょうか。SP同様、彼女が出場してくれたことを賞賛するにとどめ、演技についての評価は今回は棚上げです。

亜流に位置する視点からの個人ブログながら、「一旦舞台に上がったら評価する」という姿勢で今まで臨んできたので自分の中でもかなりの例外事由ですが、皆様にもご容赦頂きたく。

なお、蛇足ながら、私の実体験&見てきた経験からすると、アスリートとして筋肉を落とさず体重を落とすのはいろんな計算が必要で大変かもしれませんが、そうではなく単に痩せるということであれば、やせ形の若い女性であれば文字通り「あっという間」ですよ。3日風邪で寝込んだだけでガリガリになったりします。むしろ、体重増やす方が難しかったりするくらいです。

他方で、以前、私はダイエットや食欲の減退の原因が時として精神的なものであることがある、と書いたことがあります。今回の真央ちゃんについては、何らかの身体の原因(例えば食あたり)がないのであれば、やはり報道にあったように震災の影響と考えるのが素直だし、私もそう思います。

●レオノワさん
髪型が変わったせいか(スタイルとして素敵かどうかはさておき)、ぐっと印象が大人っぽくなりました。
GPSではなかなか見られなかった調子の良さとホームでの大きな応援が自信を生み、輝きを増したようです。悔し涙が多かった彼女が、嬉し涙を流しながら喜びで顔をくちゃくちゃにするところをシーズン最後に見ることができて、嬉しかったです。

来季には、極端にキャラクターに走った演目ではなく、彼女のキュートさとちょっとはにかむような笑顔を正面に出した演目を見てみたいですね。

●コストナーさん
スピンのスピードが、私が見てきた中で一番のような気がしました。
牧神・・・はぼやけた印象の楽曲ですが(何度も書くけど、私はオフシーズンに「高橋君に牧神は?」とコメント下さった方に、「ぼや~っとした曲だからスケートには向かないと思う」と断言したのだ!)、彼女はモノにしましたね~
しばらく、牧神・・・を聴くと彼女のことを思い出しちゃうでしょうねえ。

●マカロワさん
若いエビータですが、彼女の妙に大きな存在感にはよく合ってますよね。
細かなムーブメントがちょっと雑で、全体的な身体のコントロール力も課題でしょうか。

●安藤さん
主だったところはSPの雑感のところで書いたことと重なるので、今回は簡単に。
このグリーグは、安藤さんを後押ししてくれる楽曲ですよね。力強く歓喜のラストに向かうところは、何度見ても胸が打ち震えます。

同じ楽曲を使っても信ちゃんの場合は、曲に追い詰められている感じがあったので、選手にとっていかに自分に合った楽曲の選択が大切か、よく分かるってもんです。

●コルピさん
ジャンプのミスがおそらく後半の疲れを生じさせてしまったのでしょうか。本来はもっと動ける方なので、残念でした。

●ヨナちゃん
「オマージュ・トゥ・コリア」と銘打って、なんでこんな薄っぺらいのでしょうか。狙ったところはもっと高いところみたいだけど、誰しもが海外に暮らしたときに胸に湧く様々な祖国への思いを胸に滑れば、通常の表現力がある人なら十分のはずなんですよ。でも、そのカケラすら伝わってきませんでした。私が、韓国人だったら、「あぁ、ヨナちゃんは実は韓国のこと好きじゃないんだな。」と感じて、ひどくがっかりしたと思う。

あんた、しかも日本人なんかに言われたかねーよって思うだろうケド、わたくし思わず、「ヨナちゃん、あなたの国は美しくないの!?」って説教垂れたくなりましたよ。だいたい、祖国を想ってるのに「苦悶」の表情は頂けないでしょ。仮に必要なら、その後にちゃんと幸福で温かな景色を思い浮かべさせる表現をしなくちゃ。シズニーさんは祖国を想って滑ってたわけじゃないけど、シズニーさんのFPの向こうにはアメリカの田舎のmeadowが見えるのよ。それくらいの情緒が欲しい。

オマージュ・・・なんて大上段に構えないで、身の丈(=自分の表現力の地力の程度)にあった「▲▲山の冬」くらいに言っておけば良かったね。そしたら、衣装とばっちりだし、あの若干「苦悶」の表情も、厳しい冬を想像させたかも。

は~、本当にガッカリ極まりない。SPよりもFPの方が、ガッカリ度が高かったよ(SPは解釈する楽しさがあったので)。しかも、EXは「だしがら」だしさ。。。

と、ここまで書いて、あれ?この流れ前も書いたぞ、と思って遡ってみたら、去年のヨナちゃんの記事にそっくりだった!(こちらこちらこちら)。

去年読んで下さってると思いますが、お時間のある方は、上の過去記事を読んでみて下さい(特に前二者)。長いので申し訳ないですが・・・。

今回のFPは、色気を出す必要のある主題ではなかったから、さらにひどいね。。。
まあ、結局、これも彼女の順位が分かりやすくもっと下だったら、こんなにガッカリする必要もないんだろうケド・・・。

なんか、こんなに一生懸命ヨナちゃんのこと書いて(ということは私はある程度期待していたということだね・・・)、結局、去年と同じダメだししてるなんて、なんというか切ないものがあるな。

つまんないから、今後あまり彼女の感想は書かないようにしますわ。あしからず。
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by koharu-annex | 2011-05-03 18:41 | 2010-2011 フィギュアスケート

2011世界選手権 女子SP

フジテレビで視聴したのですが、うーん。
日本開催ということを意識して作った冒頭映像だったのでしょうけど、和物のモチーフを駆使してもなぜか安っぽさが漂うのはなぜ?

あとね。致命的に安っぽさが出てたのが、気の毒ながらヨナちゃんのとこね。
ヨナちゃんが久しぶりに復活ってことに触れる際、最初に能面が出てくるんだけど、そこで「最強の姫がめんをとる」ってナレーションが入ったのよね。

能面の「面」を、「めん」と呼ぶのは完全な間違いとは言わないけど、正しくは「おもて」だから!
しかも、仮面劇である能において「面を取る」ってのは、パフォーマンスが終わって揚幕の後ろに引き上げた後、その奥の鏡の間で行われる事です。競技開始とは正反対に位置する事柄であって、間抜け極まりない。
中高生の文化祭での映像ならいざ知らず、これ、テレビで放送するのアホすぎるでしょ。
ついでに言っちゃうと、映し出された能面はおそらく「増女」だけど、ヨナちゃんなら「万媚」の方が似合うと思う。

ということで、フジテレビの教養のなさがかな~りトホホ、ってことは指摘しておきたいと思う。

まったく関係ないけど、消臭力のCMの少年の歌声は好きだな。

では、雑感。

●イーラ・ファヌトさん (ベルギー)16才
SP:ウーマン・イン・ベルリン
次これやって、その次あれやって・・・と振付を考えていることが、見てる側にも分かるってとこも含めて、若いなあ。。。という感じでしょうか。

●ヘッケンさん (ドイツ)17才
SP:タンゴ・デ・ロス・エクシラドス
衣装も素敵で美しい方ですね。
やりたいことは分かりますしメリハリや緩急も付けているのですが、その付け方のポイントが微妙にずれることがあって、惜しいと思いました。
ポージングのキレや強さ、といったものは、若干足りないかな、という感じです。

●ヘルゲソン姉妹(フィンランド←スウェーデン。コメント欄でご指摘受けました。何故だか間違えててすんません) 22才・17才
お姉さんの方は、ミスも多かったですが、音楽はよく捉えていたと思います。
妹さんの方は、お姉さんよりも体型がかなり大柄で、動きの印象が「まったり」なところがあります。後半、楽曲のテンポがかなり速くなると、細かく音取りしていくのが苦しくなりましたね。

●レオノワさん
衣装の基調色を、濁ったピンクからビビッドな黄緑に変更。髪型もカーリーに変更。
いずれも変更後の方が彼女に似合っていたと思います。
今シーズンの中では、一番よく動けていましたし、なんといっても身体のコントロールがちゃんとできていて、とても良かったのではないでしょうか。

●コストナーさん
すごく調子が良かったのではないでしょうか。
コストナーさんもヘルゲソン(妹)さんと同じく、大柄で、特に調子が悪いと「まったり」感が前面に出ちゃうんですけど、今回は、軽やかさすら感じる部分もあったほどです。
身体がよく動いていて、鑑賞者も乗りが出てきたところで、ジャンプで転倒したのは本当に惜しかったと思います。

●マカロワさん
レオノワさんと同様、彼女もよく動いていました。お若い2人ですから、ホームの強さもあるのかもしれないですね。

が、テンポがあまりにも速い楽曲なので、完璧にムーブメントを合わせていくのは、難しいのではないでしょうか。観客が乗ってくれることを期待したのでしょうけども、本人が息切れしてることは明らかで、なんでここまで速い曲を使ったのか、ちょっと疑問に感じるところです。

●コルピさん
最後の虹をかけるような動きが、ちょっとファンタジックで素敵ですよね。
ドロシーじゃなくて、やはり白い魔女なんだろうな、彼女のイメージは。

●日本勢
男子の時にも書きましたが(こちら)、やはり日本勢は抱えてるものが他国の選手と明らかに違いますよ。

出場選手3人の世界選手権での演技は、今シーズンの彼女らの演技(&その推移)と比較すると、シーズン当初の手探り状態の時よりもいずれも出来が悪いと思います。
世界選手権だけ見たという方がおそらくいらっしゃると思うので、念のため書いておきますが、安藤さんの今季のパフォーマンスは、あんなもんじゃなかったんですよ。まさに凄みを感じるほどの抜きんでたものだったんです。

これは、震災の影響以外考えられません。実際、震災後心身の不調を訴えている国民がいかに多いことか。
しかも、身体表現者というのは、その多くが感受性豊かです。加えて、彼女たちはまだ10代あるいは20歳前後の若さです。影響を受けるな、あるいは落ち込んだ気持ちを押さえこめ、とにかく浮上しろ、などというのが無理な話です。

プロスポーツ選手、しかもチームスポーツの選手である野球やサッカーの選手ですら、数週間レベルで落ち込んでいたんですよ。それを考えると、よくぞこの世界選手権の氷上に立ってくれたと、それだけで落涙ものです。

◎かなこちゃん
衣装をモノトーンに変えましたね。おそらく震災前から用意していたのでしょうけど、色があった方が気持ちが少し明るくなれたかもしれません・・・。

表情に暗さがあり、動きもはじけ切れてない印象でした。
表情にある暗さと動きの重さが、緊張だけじゃない気持ちの落ち込み(本人が自覚しているかどうかはさておき)を表しているようでした。

点数がなぜだか随分抑えられた印象で、気の毒でした。

◎安藤さん
何度も書いてるけど、私は今季の安藤さんの演目はとても好きです。
そして、なんといっても今季の安藤さんの人間的成長と充足感に裏打ちされた安定感のある演技は、どういう言葉を使って賞賛しても賞賛し過ぎることはないと思います。いつだったか私は、演技する安藤さんの向こう側に澄み切った湖が見えるようだと、「明鏡止水」という言葉も使って褒め称えたと思いますが、今回は、さらに、彼女のその湖のような安定した心持から湧き上がる、悲哀さえも包み込む愛を感じます。

上で書いたように、演技の出来自体としては今シーズンの中で良いものとは言えず、本人もおっしゃっていたとおり本来のスピード感にも欠けていたと思います。
しかし、彼女から溢れ出る情感は、それを補って余りあるものがありました。ネッラ・ファンタジアの楽曲が鳴り始め、安藤さんが動き始めたところから、私はうるうるきちゃったほどです。音楽との親和性は、ばっちり過ぎるほどばっちりでした。

本来、安藤さんは、演技の中で自己の感情をコントロールして表出することが得意なタイプではなかったと思います。(出したい情感は出ず、むしろ出したくないマイナス感情やむらっ気などがそのままもろに出ちゃうような、要するにあまり表現の地力が強くないタイプ)
コツコツと技術を磨き、人格を磨き、感情をコントロールすることを覚え、ここまで成長するのは並大抵ではないと思いますよ。もちろん、コーチとの相性や現状の「人」としての生活に充足感があってこそ、なんでしょうけど。

なお、今回あらためて感じたのですが、ぶんぶん丸などと呼ばれていた、欠点の多い腕の動き(故障している肩の影響もありますよね)をフォローするために、上半身や身体全体を連動させて反転させるなど大きく動かすムーブメントが振付に多く組み込まれているのですね。これは、身体のコントロール力がないと到底できない動きで、安藤さんの身体能力の高さがうかがえます。

◎まおちゃん
皆様が感じたことだと思うけど、真央ちゃんの細さに・・・愕然。
いやもう、本当に身体が心配ですよ。わたくし、焼き肉持ってどこでもドアで駆け付けたかったよ!!
震災の報道に接して食が細くなっちゃった人は、私の周りにも沢山いたけど・・・真央ちゃんのようにぴったりとした衣装を着るとあまりにもあからさまに分かり過ぎて、本当に痛々しいほどでした。

安藤さんとは違う意味で、涙が出てきちゃいましたよ。
この細さでは、演技に必要な基礎的な体力がもたないと思います。にもかかわらず、よく頑張りましたよ。
今回の私の感想としては、このような状態であるにもかかわらず、出場してくれた真央ちゃんの心意気を賞賛することにとどめたいと思います。演技について、云々言うことはできません。とにかく、よく食べよく寝て、まずは身体をいたわって下さい。

あと、衣装担当者に文句垂れておかねば。
旦那が絶句してようやく絞りだした言葉が「キッコウ・・・」でした(分かってると思うけど、着物のめでたい柄の方じゃないですから)。誰がどう決めたのか知らないけど、もう本当に・・・いい加減にして。赤の使い方も最悪。真央ちゃんだけじゃなく、誰にも似合わんだろうが。(真央ちゃんじゃなかったら、超下品に転んでいたと思う)

●ヨナちゃん
衣装やジゼルの解釈については既に書いたので(こちら)、今回は、身体表現そのものについて。

昨年も書いたんだけど、ヨナちゃんって「動く」こと自体がちょっと苦手だし、柔軟性等の点で身体能力的にも限界があるので、狂乱をダイレクトに「動き」で表すような多彩なムーブメントをこなすことはまず不可能です。実際、ヨナちゃんの演技には、そのようなムーブメントはほぼ皆無と言ってよいと思います。

加えて、彼女は、高いレベルの表現者が持ってる「自分以外の何者か」になれる能力というのは、残念ながら持ち合わせていない。したがって、ヨナちゃんが行うことができるごく限られた動きから、「狂乱するジゼル」に関する情感を表出するということは、彼女にはできません(年取ったバレエダンサーとか高度な表現者にはこれができる人がいる)。

結局のところ、狂乱の場面の音楽という色彩に富んだ劇的で派手な楽曲の雰囲気に合致するように、ヨナちゃんでもやることが可能な動きと、スタイルの良さと手足の長さを生かした得意のポージング、そしてちゃんと観客席までお届けできるよう濃いめのメイクを施したお顔の表情で、演技にメリハリを利かせてみました、という感じでした。

ただ、フィギュアスケート、特に短いSPについて、時間、本人の資質、音楽の効果、これらのバランスを取ると割り切れば、この方針は十分「あり」なのだと思います。だから、仮に、彼女の順位が5位前後くらいだったら、誰も何の文句も付けないんだと思う。私がここで、「狂乱を表現できてなくて、つまらん」と文句垂れてるだけで(笑)。
なぜだか、1位を取ってしまうのが、納得できないところなんでしょうね。確かに安藤さんよりもスピードはありましたが、それだけで失敗も動きの緩慢さもフォローされるって普通に考えて普通に変ですから。

最後にやっぱり書いちゃう。
お腹を押さえることは苦悶を表したいとのだと思うのだけど、バレエ見としてはジゼルに一切ない「お腹を押さえる」ということをやらかされると、「下痢!?」としか思えなかったよ。音楽もちょうど音が急降下するところだったし。。。(昔、「お腹の急降下、下痢をストップ」ってCMがあったなあ)
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by koharu-annex | 2011-05-02 13:18 | 2010-2011 フィギュアスケート

2011世界選手権 男子FP

SPの雑感(こちら)に引き続き、FPの雑感を。

●フェルナンデスさん
今季の最後に、パイレーツ・オブ・カリビアンに乗せた彼の酔っ払いステップが見られて嬉しかったな。
ちょっと硬くて、GPSの時の方がはじけた演技だったようにお見受けしたけれども、それでも満足でありました。

●ジュベールさん
彼のこのなんとも形容しがたい魅力はなんなんでしょうね~
踊りがうまいわけでは決してなく、また身体表現者というよりもむしろモロ体育会系男子みたいなイメージが前面に出ちゃう男臭~い体型であるにもかかわらず、滑り出すと微かに漂ってくる繊細な芳香のようなものがあります。

ブレードでお怪我されてしまったせいか、音とりが微妙すぎる感じになってすら、ちぐはぐな感じは最小限に抑えられ、ジュベールさんの魅力の方がむしろ感じられる演技でした。

●リチャード・ドーンブッシュ(USA) 
FP:映画「シャーロック・ホームズ」より
私は、彼についてはこのFPが初見です。一見した限り、町田さんとタイプが似てるようにお見受けしました。

町田さんについて、GPSのときに「よく動いててエライけどまだ踊れてない。動けるのだから踊れるよう頑張れ」という趣旨のことを書いたことがあります(こちら)。
ドーンブッシュさんにも、同じことが言えるかなと。あ、でも、ドーンブッシュさんはマイムは今のままでも充分上手だと思います。

●チャンさん
彼については、今回のSPのほかGPSのときに彼を主題に3つの記事を書いています(こちらこちらこちら)。今回も、これらの記事に書いたこと以外、基本的に感想はありません。

あ、書いてないことが一つあった。
彼は姿勢のタイプとして背筋が伸びてるんですけど、その伸び方はバレエ系よりもむしろ社交ダンス系でほめられる形ですよね、ってこと。かなり瑣末なことかもしれませんが(笑)、このような形状で背筋が伸びてると端正さを印象付けるし、社会的に社交ダンスが馴染んでいる場所ではそれだけで一定の評価を得られるんじゃないかと思ったりします。

ちなみに、チャンさんの技術について、上記3つの記事のコメント欄で皆様からいろいろ教えて頂きました。が、まだお勉強が足りないので、スピードが落ちないという点以外は、チャンさんの技術のすごさを未だ把握できずにおります。すみません。

●織田さん
GPSのとき、私は信ちゃんについては、あとでまとめて書くとして感想を留保してきました。
そのときの感想でも、今回のことでも、信ちゃんについて私が言いたいことは集約するとただ1つ、

余計なことはやろうとしちゃダメ!

ということです。

どうしても直せない苦手なものがある人って、いらっしゃるでしょう?(実は私もそうなんだが。私はどんなに気をつけても、タクシーの運転手さんに左右で道順を言うとき、10回に1~2回の割合で間違える。どうしても1~2割は気が抜けちゃうらしい。)

ジャンプの跳び過ぎは何度も繰り返してきたミスで、これは織田さんがどんなに気をつけてもある一定割合でやっちゃう、彼にとっては不可避のミスなんだと思う。どんなに対策を練っても、これを100%撲滅することはほぼ無理だと思います。
実際、信ちゃんサイドは対策を練っていたはずです。失敗したら、こうする、ああする、という絵は描いていたはずです。でも、信ちゃんは、それがきちんとできない。
それを正面から認めてしまって、あとは開き直って、余計なことはやらないことをお勧めしたいです、ええ。

余計なことはもう1つ。
FPの音楽です。シーズン前半よりも随分馴染んできたので、かなり努力して滑り込んで音楽を身体に取り込んだのだと思います。ここまで馴染んだことは賞賛に値しますが、このグリーグのピアノ協奏曲は、信ちゃんの良いところを引き出してくれるタイプの楽曲ではないと思います。

何かの報道で、信ちゃんがこの手の楽曲は苦手なんだけど挑戦したという趣旨のことをおっしゃっていたように記憶しています。
そういうことは、もう、やらんでよろしいですよ。
信ちゃんは小器用なタイプでないどころか、むしろものすごく不器用なタイプです。残りあと何季残っているか分からない選手人生の中で、苦手なものに手を出すよりも、得意分野や似合っている分野を掘り下げることが大事だと思います。

今季もまた最後に涙の信ちゃんを見る羽目になるとは・・・という感じですわ。
本当に、信ちゃんは、父じゃない遅々としか進まないなあ。。。
でも、わたしゃ、信じてますよ。
心折らずに、来季も頑張るんだぞーーーーー

●ガチンスキーさん
音楽はショスタコビッチのバレエ音楽「ボルト」。
この楽曲についてはカナダ杯のときに書いたので、ご興味のある方はこちらをご参照下さい。
ちなみにストーリーは、ちょっとしたドタバタ喜劇なのですわ。

いいよねえ、ガチンスキーさん。私は大っ好きなタイプの表現者です。
氷上では演技でおどけた表情を作っても、演技が終わるとまたいつものブスッとした無愛想な表情に戻るところ(お笑い芸人が舞台から引っ込んだら無口みたいな感じ?)も含め、表現者としてのポテンシャルを感じます。

●高橋さん
不運・・・という言葉で済ませられる事態ではなかったと思います。
彼は、大ケガといい、今回の通常あり得ないアクシデントといい、「荒業」で導かれるタイプのように見えます。荒業を行っているのが、神様なのか、守護霊なのか、ガーディアンエンジェルなのか、そこのところは私には分かりませんが。

あのアクシデントを見て、多くの方が、高橋さんのメダル取りが消えたことを予想したと同時に、これで彼が今季で引退することはなくなったと直感的に思ったのではないでしょうか(少なくとも私はそう思って正直ホッとした感じすらあった)。

即座に現役続行を表明されたことが報道され、これでは納得できないからというお気持ちに対し「そうでしょうとも!」と思いつつ、私は神様とかそういう類のものが全力でそっちの方向に彼を持っていったように感じました。

20代後半という選手としては苦しい年代に入りますが、高橋さんには頑張って頂きたいです。
うん、頑張れ!!

●小塚さん
おお、伸びが!、おお、タメが!!と目を見張ったSPに引き続き、FPも素晴らしくムーブメントがレベルアップしていました。

音楽との親和性が全体的にイマイチだったのに、部分部分でムーブメントの動きを俊敏にすることで、音楽との密着度が高まっていました。正直、よくここまで持ってこれたな~と思います。もちろん、音楽の表現としては、更に一層レベルアップが期待できる余地があると思います。その意味では、チャンさん方式で来季も同じ楽曲を使って、より音楽を身体に入り込ませるのもありかなと、考えたりします。

もちろん、鑑賞者としては別の楽曲の別のパフォーマンスも見たいとも思いますが、小塚さんがここまで持ってきた事実を見せ付けられると、更に一層レベルアップした小塚さんの音楽表現を見たいなあ、とも思ってしまうのです。翌日の(←たぶん)日経新聞紙面によると、お祖父様ゆかりの楽曲だそうですし。どうでしょうか。

●アモディオ君
ヴォーカルが入った曲が流れたのが、何らかのアクシデントだったのか、それともアモディオ君サイドの確信犯だったのか、誰か教えてたも!

前者だったのなら、平気な顔で滑り続けたアモディオ君の強心臓に乾杯。
後者だったのなら、その破天荒な度胸に乾杯。
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by koharu-annex | 2011-05-02 02:31 | 2010-2011 フィギュアスケート