もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

カテゴリ:2011-2012 フィギュアスケート( 60 )

NHK杯に向けて!2

NHK杯のサイト、すごいですね(特にこちら)。

演技動画が、マルチアングルや、要素別に見られるとか、その他もろもろ、サービス満点。
さすが天下のNHK、公共放送って底力が違うよなあ~

データ通信は、昨年テレビ放送を見る時にも見ていたんだけど、初見でデータ通信を確認しながら見ると舞踊面の流れが殆ど見られなくなって意味ない!ってことで止めた、という経緯があります。
でも、こんなふうにサイトに掲載してもらえると、私のように舞踊面から見る(というか「ほぼ舞踊面からしか見ない」)って見方をしている人間にとっても、技術とそれに対する採点を後でゆっくり確認できてそれはそれで便利だね。これ、昨年もあったのかな、あったんだろうね。私が知らなかっただけで(笑)。

追記です。
要素別に見られる動画は、やっぱり去年もあって、コメントくださった方に教えて頂いたと思います(失礼しました。>特にコメント下さった皆様)。
ただ、今年はさらにグレードがアップしているような気がします。違いますかね?

ただ、このような動画を採点とともに確認する作業を継続して行っていると、私自身のフィギュアスケートの見方が変わってくる可能性がありますね。それは、視野が広がるような、でも、何かが決定的に違ってしまって自分じゃなくなるような、ちと怖い予感もあったりして。

私は、バレエ見ですが、正確に言うと「舞台見」です。
常々、バレエやダンスのDVDや録画は、舞台とは全くの別物、と考えています。
そんな舞台見が、実際の競技をリンク際で見ずにテレビ放送を見てあれこれ言ってる時点で、既に自分じゃないんですが(苦笑)。
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by koharu-annex | 2011-11-10 17:40 | 2011-2012 フィギュアスケート

NHK杯に向けて!

皆様、ごきげんよう!
いよいよNHK杯が金曜日から始まるということで、落ち着かない一週間ですね。

実はいつもコメント下さっている方からNHK杯のチケットを1枚お譲り下さるという在り難いお話を頂戴したことがあるのですが、残念ながら、わたくし仕事で在京を義務付けられておりまして、結局テレビ観戦です。
現地観戦組の皆様、札幌は寒くなりそうですが、どうぞお体にお気をつけて行ってらっしゃいまし。そして、大きなご声援を送ることができるように、美味しいものを食べて、ちゃんと寝て下さいね(笑)。

さて、ここで皆様にお願いがございます。

まず、前提として確認ですが、わたくしめのブログは、ご存じの通りコメントオープンですし、コメントを下さる方同士の横レスもあり、です。

が、あくまでワタクシのブログ内のコメントに対してのコメント限定、ということでお願いします。
と言いますのも、そもそも私はフィギュアスケートの有名ブログ全てに目を通しているわけではありません。また、他のブログで私のブログにコメント下さる方と同じハンドルネームでのコメントがあったとしても、ネットの特性上、同一人物かどうかは(諸状況からかなり高い可能性で同一と判断できる場合はあるとしても)絶対的に特定はできないからです。

本日、他のブログへのコメントを加味した横レスを頂きましたが、上記のような事情があることと、横レスを下さった方から「ご迷惑なら削除を」というお言葉を頂いておりましたので、申し訳ありませんが当該横レスコメントについては削除させて頂きました。ご不快であったら大変申し訳ありませんが、ご理解頂けると嬉しいです。

次に、昨年もそうだったのですが、真央ちゃんが出場するとなるとコメントが多くなることが想像されます。
コメント下さる方々は「フィギュアスケートに興味がある」という一点以外は、全ての事柄(性別、年齢、趣味、嗜好、経験、環境、物言いの癖、口の悪さの程度、既婚・未婚の別、子供の有無、スケート経験の有無、舞踊経験の有無などなど)において千差万別であります。

私は、そういう様々な背景を持たれた全ての方の意見を尊重します。
したがいまして、ご自分のご感想をコメント欄に記載することを躊躇する必要は全くありません。
もちろん、横レスもOKであります。

しかし、他の方のコメントに対して、ご自分の意見と異なることを理由として、敢えて攻撃的な文章を記載するコメントは、できるだけ慎んで頂きたいと存じます。

どうか皆様、冷静なご対応をお願いいたします。
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by koharu-annex | 2011-11-08 23:59 | 2011-2012 フィギュアスケート

中国杯 女子FS

●シュ・シュウエイ(17歳)中国/映画『セント・オブ・ウーマン~夢の香り』より
大人っぽい雰囲気を感じさせる部分もありながら、振付をこなすことで精いっぱいなところが前面に出てしまう箇所も多く、なんともバランスは悪いのですけど、これが若さってものなのかもしれません。

●クセニア・マカロワ(18歳)ロシア/映画「お熱いのがお好き」より
アメリカ大会より、ずっとまとまっていた印象です。
が、やはりマリリンのハードルは高いですよね。
あと、やっぱり楽曲の終わり方が何とも中途半端で、気の毒です。

●クリスティーナ・ガオ(17歳)US/リベルタンゴ
今日の衣装の方が、SPのときの衣装より身体の欠点を隠してくれると思います。

体力が足りないのか動きが全て中途半端な印象でしたが、気になったのは腕の動き。細くて華奢なだけに派手な色の衣装で腕を覆うと余計目立ってしまうのですが、肘が殆ど使えてないのですよね。しかも、肩甲骨の稼働域が狭い。こういうタイプは余計、腕の動きをレベルアップするために肘の使い方を意識するのが近道ではないでしょうかね。

●バレンティナ・マルケイ(25歳)イタリア/ジャンピング・ジャックほか
開き直っていたのか、明るい表情で滑っていたのが印象的です。衣装の派手さにも目が慣れてきました(笑)。

●コウ・ヒョウワ(17歳)中国/シルヴィア
冒頭の弓を引く動作を観て、おっと思いましたが、やはりシルヴィアでしたか~
ヒョウワさんは、特に今シーズンからは、大雑把なカテゴリとして「バレエ音楽」は合っていると思います。が、シルヴィアやるならもう少し元気に力強さが欲しいところ。そういう意味では、ヒョウワさんの個性とはちょっと違ってたかな、と。

●チョウ・カキン(16歳)中国/洞窟の中で
こりゃまた個性的な衣装です。使用楽曲の選択や、振付、髪形などのルックス面も含め、もろもろ簡単に改善できそうなポイントがいくつもありますね。

ジャンプを含め技術面が高そうなだけに、彼女の表現面を底上げできるよう上記ポイントを改善するだけで、随分洗練されるのではないでしょうか。
ヒョウワさんのように大化け期待です。

●村上かなこ(16歳)日本/バイオリン協奏曲(メンデルスゾーン)
衣装の色が、あと一色、ヴィヴィッドな方が彼女に似合いますよね。もちろん、楽曲には今の色の方が似合うんでしょうけど、彼女って分かり易く元気色に元気もらえそうなタイプだから、そういうところでも背中押してあげられると良いのでは、と。というか、単に、不安で少々暗くなってるお顔を見ると、元気あげたいな~と思ってしまったってことなんですけどね。。。

これまで滑ってきた人の中では、群を抜いて踊りが上手です。よく動けているのだと思うのですけど、ステップでもはじけきれないというか乗りきれない印象で、なんだか可哀想なのでした。
雲の上をふわふわ歩くように・・・という指示ならば、かなこちゃん、雲の上から雨を降らせたり、風をふかせたり、人間たちにキューピットの矢を放ったり、楽しいことをやっちゃうことを想像するのはどうだろう?
まあ、そもそも楽曲が乗れない曲なんでしょうから、そういう小手先の問題ではないのでしょうけどね。。。

クラシックをやるならば、ヒョウワさんが滑った(がヒョウワさんの個性とは合わない)バレエ音楽「シルヴィア」とか、未来ちゃんのバレエ音楽「スパルタクス」などは、演目的にかなこちゃんの個性と合致するので取っ付き易いと思いますが。

●アデリナ・ソトニコワ(15歳)ロシア/愛の夢
FPも個性的な衣装ですね。可愛いながらも非常に凝っていて、これまたワタクシ大変好きですね。

もう、頭の中、ジャンプなどの技術のことでいっぱいで、曲の表現の優先順位が低いことが分かり易くあからさまなところが、シニア初戦で初々しいといったところでしょうか(笑)。彼女のポテンシャルの高さに照らすと、こういうことは近い将来に消えちゃうかもしれませんね。

まごうことなき美少女ですが、これ系の音楽に身を委ねることができるタイプではないかもしれません。そうすると、「愛の夢」という楽曲を表現するためには、心持ち工夫が必要でしょうか。

●長洲未来(18歳)US/スパルタクス
カナダ大会と比べると・・・よくまあ1週間でここまで修正できるものですね!
動きが段違いです。

物理的に大きいですから重さを全く感じないというわけではないですし、後半になるとさすがにスピードが若干落ちたような気もしますが、動きが良くキレがあったので重さを多くは感じさせずにフィニッシュしました。

スパルタクスはボリショイバレエ団のレパートリーで、男性ダンサーの印象が濃い演目ですが、未来ちゃんの柔らかい女性らしさと、それと並存する力強さが良い具合にマッチングしていました。

●カロリーナ・コストナー(24歳)イタリア/モーツアルト「ピアノ協奏曲第23番」
コストナーさん、安定していますね。アメリカ大会のときも安定していると思いましたが、更にこなれた印象です。素の身体と、滑りと、舞踊的な動作、その三者全てからスケール感が感じられる、希有な存在。

何箇所か技術的な小さなミスがあり、そのたびに少し音楽とずれてしまう箇所はどうしてもあったんですけど、全体の流れやバランスが良くパフォーマンスとしての完成度が高いので、気になりませんね。これは経験を積んでこそ到達できる領域だと思います。
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by koharu-annex | 2011-11-07 00:59 | 2011-2012 フィギュアスケート

中国杯 男子FS

●リチャード・ドーンブッシュ(20歳)US/いずれもモリコーネの楽曲で、A Fistful of Dollars(荒野の用心棒)、Ecstasy of Gold(続・夕陽のガンマン)
ところどころに、拳銃撃ったり、投げ縄ぐるぐるしたり、タバコ吸ったり、ブーツの金具をかちかち言わせたり、馬に乗ったり、様々な西部劇風のマイムが入るのね。アメリカ大会の時より、沢山マイムを見つけられた気がする(笑)。

・・・・だけどそれだけで終わっちゃうのが残念ですわね。。。

●ケビン・レイノルズ(21歳)カナダ/光田康典 ゲーム「クロノ・トリガー」より
SPの時より肩が下がってる気がする。また動くときの姿勢もSPの時よりも良い気がします。

いわゆる美男ではないけれど、日本の少女漫画から抜け出てきたように、細くすらりとして華奢で手足が長い。ジャンプ、特に4回転が得意ということで、どうしても演技の中心もトレーニングの重点もそこに行っちゃうのだと思いますが、このほっそりとしたスタイルを表現の面で最大限生かすことも考えて良いのではないかしらん。ちともったいない気がする。あと音楽性は良いのに、楽曲表現に工夫が見られないのも、損している気がする。

●ゴ・カリョウ(26歳)中国/タンゴ
わー、変な衣装・・・。
演技後半、気の毒なほど疲れてしまいましたね。

●ソウ・ナン(21歳)中国/フランツ・リスト「ハンガリー狂詩曲第2番」
右半分は上着を着たところ、左半分は上着を脱いだシャツにベストの状態。こういう半分に分ける衣装にする必要があるのか疑問で、気になって仕方がなかったです。去年、かなこちゃんの衣装はこのタイプでしたが、あれは半分がゾロで半分が姫だったからね。あれは納得の意味ありだったので、むしろ好感を持って観ることができたのですが。

スピード感が落ちずに、最後までテンポアップする音にも遅れることなく軽快に動けたことは評価に十分値するのだと思います。ただ、舞踊的な観点からすると振付もムーブメントもつまんない。また、楽曲表現という意味においても、「テンポに遅れない」というだけではあまりに不十分。特にこの楽曲は、世界の踊り子あっこ姉さんのSP楽曲なので(もちろん編集は随分違うので、イメージはかなり異なる仕上がりになってますが)、どうしても物足りなさが先に立ちます。

●織田信成(24歳)日本/シェルブールの雨傘
衣装をみて、フランスの花売り男はどこいった?と思ったけど、ま、いいっす(ジャズアレンジの楽曲には合ってましたし)。

冒頭のスローなピアノのソロと信ちゃんの滑りがかなりしっくりきていて素敵だったので、おおこの曲調いける?と思ったのですが。すぐにジャズアレンジになってしまい(苦笑)、予想どおりなんだけど・・・アレンジが難し過ぎると思う。ラストのところなんか、わざわざぶち壊す気かよ!と思いましたよ。アレンジし過ぎないで、原曲に近い方がずっと良いのでは?

正直、この楽曲で舞踊的に踊ることは高橋さんでも難儀すると思います。信ちゃんは、もともと身体にジャジーなスウィング感がある人ではありませんが、そもそも信ちゃんに限らず、この編曲の場合、通常の人はリズムやメロディをある程度無視して、大きな拍子で把握して滑るしかないと思う。ところが他方でリズミカルな部分やメロディアスな部分も目立つ音楽なだけに、結果的に音楽と動作の親和性が犠牲になってしまう。なんか不必要なハードルが設定されている感じで、なんだかな~と思います。

バランスを崩すことが散見され、まだ怪我した膝の回復具合に合わせた身体使いを模索しながら滑っている感じですね。スピードも本来はもっと出ると思いますし。私は、今年も信ちゃんは楽曲に恵まれないなあ~と少し残念な気持ちを持っていますが、シーズンが始まった以上は信ちゃん自身が納得できるベストの演技ができるよう、身体の調子が万全となることを祈っております。

●ジェレミー・アボット(26歳)US/エクソジェネシス交響曲第3部
佐藤ゆかさんオンリーの振付ではないことは承知の上で、ゆかさんの振付っていかにも「玄人受け用です」というオーラがある時がありますよね。素人は分からなくて結構、という雰囲気を感じる時もある(笑)。
今回もそっち系だと思うのですが、それにもかかわらず気取ったように見えないのは、アボット君の個性のなせる技でしょうね。

舞踊的に理想的な姿勢とは言わないけど、ほぼ同じテンポながら、流れるような連続した動作を静かに無理なく連綿と淀みなく繋げていく姿は、一種快感です。

アボット君のにじみ出る性格に負うところも大きいのでしょうが、非常に静謐で澄んだ空気が流れていました。清潔(ある種高潔)でストイックなんだけど、人に感謝する心が大きな人なんだろうなあ~と、そんなところまで想像させるものがありました。

●羽生ゆづる(16歳)日本/映画「ロミオとジュリエット」より
うわ~、顔色が悪い・・・
と登場の時から思ったんだけど、冒頭から身体はよく動いてました。序盤のジャンプは非常にクリアでしたしね。後半も、何度かのジャンプの失敗にもめげず、一生懸命全身で表現していく姿が健気で胸を打つものがありました。この健気さというのは、ロミオに通じるものですからね・・・。

あの顔色の悪さは体調が万全でなかったことを物語っていますが、そうであるにもかかわらず、体力の問題を感じさせませんでした。パワー配分など、随分考えて臨機応変に対応できるようになっているのかもしれませんね。パワー配分や体調に応じた力の入れ具合の調整は、体力が有り余っているとは言い難い羽生君にとっては身につけるべきスキルでしょうから、そういう意味では大きな収穫とも言えるのではないでしょうか。

今回は残念でしたが、これも経験すべきことだったと捉えて、次回に気持ちを切り替えて欲しいですね。

●アルツール・ガチンスキー(18歳)ロシア/映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』より
こちらも顔色が悪いと思うんだけど・・・若手だけが罹患する風邪でも流行っているんですかね、中国では?
後半、明らかにスピードも落ちて、体力も気力もついていってない感じで、羽生君よりもっと風邪がひどい感じですわね。

さて、JOの時と同じこと言いますけど、ガチンスキーさんの個性と楽曲が合っていますよね。
今回は、途中で明らかに失速したので、人間に恋したバンパイアの「葛藤」は感じられなかったけど、今後に期待していますよ!

今日は、ミーシンコーチとぬいぐるみでじゃれたり、不安を隠すようにぬいぐるみを抱える仕草が、演技でなく「素」だと感じました。。。。
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by koharu-annex | 2011-11-06 23:03 | 2011-2012 フィギュアスケート

中国杯 女子SP

●チョウ・カキン(16歳)中国
ラストの音楽がちょっと中途半端な印象が・・・。
フィギュアスケートの音楽って、時々、こういうマズイ編集が見受けられますよね。

GPSは今回のみ出場ということもあるのかもしれませんが、振付に忠実にとても丁寧に滑っていましたね。
ただ、こういうタイプの丁寧な滑りって、舞踊的な表現からは少々距離が出てくることがあり、良くも悪くも印象が飛び抜けない、ということがありますね。

●シュ・シュウエイ(17歳)中国/くるみ割り人形
衣装が・・・肌色の部分の色合いをもう少し考えた方が・・・少し白過ぎるような。ファンデーションも白い。アイラインを含めメイクはもっとナチュラルな方がよいと思います。

楽曲は「くるみ割り人形」ですが、金平糖の精のPDDのところの音楽一本ですね。なんとも潔い。
彼女の年齢より大人っぽいイメージに似合っているともいえますが、「くるみ割り人形」は色彩豊かな楽曲がてんこ盛りなので、それらを全く使用しないのは何とももったいない気がします。彼女のメイクと同様、悪い方向で一本調子に陥ったかな、と。

●コウ・ヒョウワ(17歳)中国/映画「シェルブールの雨傘」より
おお、信ちゃんのFSの楽曲と重なりますか。
柔軟性のあるポジショニングが美しく、見てて気持ちいいですね。

昨年の中国杯の彼女の演技に対する私のコメントを以下に引きます。
柔軟性のある体と、柔らかい腕の動きは、誰からも好感を持たれるのではないでしょうか。
加えて、私は、彼女の手首から先の、形の綺麗なひらひらとした動きがとりわけ好きですね。

彼女の柔軟性ですが、バレエや器械体操などの西洋タイプの柔軟性というよりも、中国雑技団タイプの柔軟性だと思いました。
シルク・ド・ソレイユなどで、2つのタイプの柔軟性を同じ舞台で見比べることがあると、とてもよく分かるのですが、同じ柔軟性といっても印象が異なるのですよね。
おそらく細かい部分で、筋肉や関節の動き方が違うのだと思いますが・・・。
ヒョウワさんの動きの端々に雑技団タイプの柔軟性があるように見受けられて、面白いなあ、と思いました。

今はスピードがまだまだで体力もなく、振り付けをこなすだけでいっぱいいっぱい。
髪型などのルックス面や音楽の選択に熟慮された様子が全くないので、首脳陣サイドの「とりあえずまずは経験させてみよう」みたいな空気を感じてしまいましたが、違いますかね?
が、技術と体力の底上げがあると、表現の幅がぐっと広がるでしょうから、ノビシロはかなりあるようにお見受けしました。

髪型などのルックス面も、楽曲も、今回はちゃんと考えてもらった形跡を感じるので、良かったね~と言いたい(笑)。メイクも綺麗にしてもらっているし、美人さんになりましたね。

ポジショニングや動作が、昨シーズンに比べて大きく洗練されました。そのせいだと思いますが、柔軟性はあるものの(ただ昨シーズンよりは若干落ちた気もする。年齢のせいかな)、「中国雑技団」なイメージほぼなくなったと言ってもいいのではないでしょうか。

へえええ。と思いましたね。
競技フィギュアスケーターの年齢のかなりの割合は10代ですから、こういうスケーターの成長を毎年見ることができるんですね。感慨深い。

●アデリナ・ソトニコワ(15歳)ロシア/ラヴェル「ボレロ」
わお。潔い、かつ周囲の期待が分かる衣装ですね。
腰から両脚の側面に沿って付けられた魚のヒレのようなデザイン、好き嫌いが出るでしょうが、私は好きだな。ムーブメントの残像のように残るので、彼女のようにポジションも動作も正確で美しい人にとっては、その印象をより強く残せて有利なのでは?と思います。
鮮やかなロイヤルブルーという色も含めて個性的ですが、無駄に威圧的、ともいえるほどの威厳というか、既にカリスマ性すら感じられる人には、とても合っていると思います。

楽曲の編曲が、可愛らしく印象的です。が、冒頭から音の早取りが見られ、緊張が感じられました。可愛らしいアレンジとはいえ、ボレロという曲は、ジャストで音取りしないとリズムがあらわな楽曲だけにずれた印象を残す恐れがあります。(ちなみに、この曲で遅取りしてカッコいいのは極めて優れたダンサーだけで、たぶん世界で3人くらいだと思う。)

それにしても身体能力が高いですね。おそらくバレエのレッスンをかなり積まれていると思いますが、姿勢も動作も何もかも美しい。しかも、それが「正確」である印象です。もちろんまだ子供らしさも残っていますが、身体の素質も訓練具合もレベルが違うと感じました。これからが本当に楽しみ。成績は残念でしたが(本人も非常に悲しそうでした)、このボレロの完成形、見たいなあ。

●クリスティーナ・ガオ(17歳)US/ルチア・ミカレリィ「to love you more」
東アジア人に時折見られる、薄い胴体と、前に少し巻いた肩。特に後者は、プロのバレエダンサーでもそのままの方がいらっしゃるので、要するに、矯正が難しいのだと思います。しかし、この肩はちょっと損でして、形式的には猫背というか、姿勢や動作の印象が悪くなっちゃうんですよね・・・

なので、私としてはこの肩の見かけ上の欠点をフォローする衣装を選んだほうが良いと思うのですが、今回のガオさんの衣装は肩が丸見えで・・・これはガオさんの細く華奢で長い腕も強調しますが、肩の欠点も強調してしまうので、ちょっと損かなあ、と。

耳馴染みのある有名曲のアレンジで、思わず見ながら歌っちゃいました。
ぐーんと伸びるフレーズが頻繁にあるので、その部分でスケートがもっとぐーんと伸びるとか、スピード感が感じられるとか、そういう部分がもっとあればなあ、と思いました。後半は疲れちゃいましたかね。メロディの快感を生かし切れてない印象です。

●バレンティナ・マルケイ(25歳)イタリア/マンボ・メドレー
アメリカ杯より、ずいぶん良かったと思います。チークも薄くなってたし(笑)。
ラテンの楽しさを表すような仕草がふんだんに盛り込まれていて、本人が乗ってると楽しく見ることができます。

●クセニア・マカロワ(18歳)ロシア/ヤン・ティルセン
アメリカ杯の時と、感想は同じです(こちら参照)。

●村上かなこ(16歳)日本/ザ・バイオリン・ミューズ(川井郁子)
コーチとの気合いの入れ方が可愛い(笑)。
衣装が大人っぽくて背伸び感があるので、不安げな表情がますます際立ってしまいましたね。

この楽曲は、昨年の羽生君の白鳥と同じCDに入っているのですが、川井さんのこのCDの楽曲っていずれも羽生君にはベストマッチなんだけど、かなこちゃんのイメージではないですよね。もちろん、それは分かった上での選曲であって、敢えてハードル高くして頑張って超えろという趣旨であることは承知の上で言いますが。
このハードル設定って意味あるんだろうか。設定するハードルは、技術面だけでいんじゃない?

彼女は苦手意識を全身から出しながら、よく動いていましたよ。もともと踊り心が高い方ですからね。あれだけバリバリ苦手オーラ出しながら、あんなに音に合ったかつ舞踊感のある動きが出来たことは、立派なもんです。

だけどさ、そもそもその人の個性に合わない楽曲を、個性を殺して表現できるまでになるには、相当な地力がいるじゃないですか。もちろん、かなこちゃんにその地力がないとは言わない(むしろある可能性の方が高い)。でも、彼女のような、「豚もおだてりゃ木に登る」じゃないけど、少々お調子者のケがあって、しかもいわゆる「甘えた」(←コーチとのやりとりから想像)で喜怒哀楽がはっきり出過ぎちゃう人には、常におだてられる楽曲を使用する方が良いと思う(去年のSP楽曲風ばかりとは言わないが)。

つまり、試合用の楽曲については本人に壁の存在を強く意識させず、本人が乗れる範囲の楽曲を使用して、地味に幅を広げる程度に留めておくと(冒険はEXで)。他方で、彼女は若いですから、技術面についてはガンガン進歩させた方が良いと思う。どうでしょう?

ところで、当初、タラソワさんに振り付けてもらったものを温存したそうですが、タラソワさんのものは振付の動作という、まあ技術面に入るものが難しかったのでしょうかね?それとも、曲調そのものも難しかったのかしらね?知りたい。。。

●長洲未来(18歳)US/フリアン・プラサ「Danzarin」(タンゴ)
カナダ杯より、動きに断然キレがあって、動きも滑らかで(肉の障壁があまり感じられなかった。あくまでカナダ杯との比較だけど)、良かったのではないでしょうか。

ただ、やはりスピード感は、昨年より若干落ちた気がしますね・・・。

●カロリーナ・コストナー(24歳)イタリア/ショスタコーヴィチ「ピアノ三重奏曲第2番」
アメリカ杯の時と比べて、細部に気を使っていた印象です。
また、アメリカ杯のときは稼働域めいいっぱいに使っている印象でしたが、これは動きが大きく見える反面、ちょっとガサツというか荒い印象もあったんですよね。それを修正して、いつもの稼働域に戻した印象もあります。

それにしても、ショスタコーヴィチのこの音楽が、ますますコストナーさんの身体になじんできたようで、貫録を感じました。
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by koharu-annex | 2011-11-05 23:17 | 2011-2012 フィギュアスケート

中国杯 男子SP

●ゴ・カリョウ(26歳)中国/ビセンテ・アミーゴ 「港の詩人」Poeta en el Puerto
目に見えてスピードがなく重いですね。のっそり系の動きなので、音楽のテンポは合ってたかもしれませんが。

特に後半なんですが、振付が適当なような・・・(苦笑)。
時々思い出したようにカスタネットの音に合わせるような振りを脚に入れてくる(でも音楽とはずれてる)ほかは、体いっぱい動かす動きを入れときゃいいだろ的というか、舞踊的には「どうでもいい」感漂っているところが、観てて少し悲しい。

●ソウ・ナン(21歳)中国/映画「レクイエム・フォー・ア・ドリーム」より  
衣装は謎過ぎますが、よく身体は動いてたのではないでしょうか。音楽に合わせようという意識はあると思うのですが、振付を追っかけてる印象の方が強い。まだこれからですかね。

あと、振付そのものがもう少し洗練されてくるとよいかも。本人のポテンシャルの高さを考えると、ちょっと損してるかな、と。

ところで、この曲ってフィギュアスケートで本当によく使用されますけど、映画はめちゃくちゃ暗くて絶望的で後味悪過ぎるのではないかと・・・。もちろん皆さん、映画の登場人物や世界観を表現するつもりなんか一切なく、ただ単にドラマチックに聞こえる楽曲を使用したいだけだってことは分かってるんだけど・・・。でも、私は、自分の使う楽曲のルーツは気にならないのかなあって、いつも思っちゃう。

●リチャード・ドーンブッシュ(20歳)US/デイヴィド・ギャレット「The Fifth」
振付てんこ盛り過ぎて、本人がついていけていません。
振付ってバレエでも何でも最初はてんこ盛りになりがちだけど、本人の技量を見ながら、ある程度見切りをつけて、マイナスしていく作業も必要では?

●ケビン・レイノルズ(21歳)カナダ/パロヴ・ステラー 「チャンバーメイド・スイング」
前から肩が上がりがちな人だったんですけどね、今回は顕著だなあ。
良く動けるし、音楽性も良い。だけど、細部がいつもちょっと荒いですよね。ジャンプが調子悪くて、だんだん気持ちが落ちちゃったのかもしれないけど、振付の細部を丁寧にこなすだけで随分印象が違うと思うんですけど。。。

もともと軽妙な動きをする方なので、音楽は合ってましたよね。

●羽生ゆづる(16歳)日本/スクリャービン「12の練習曲作品8 悲愴」
この衣装が似合ってるだけで、日本男児としては表彰ものでしょ。
この人は指先まで覆っている衣装が多いですが、それが良いですよね。腕の動きも手先の動きもとても綺麗なので、それを強調できるgoodな選択。

うねるように、しなるように身体が動きます。これまでの選手とスピード感も全く違う。素晴らしいです。
また、この人はね、高いバイオリンの音とか、ピアノの音とか、抒情的な響きが良く似合いますね。日本男児としては極めて貴重な存在です。

テン君ほどじゃないですが、この人も若いですからね、これまでは、音楽的に「静」な部分であっても、内なる思いから勢いを出し過ぎちゃうことがありました(そしてそれは後半の体力不足につながる)。しかし、今回は緩急をちゃんと意識して「静」なところは落ち着いて、「動」なときは思い切って動いていました。私の好み的にはもっとついてた方が良いけど(笑)。最後の渾身の3つの動きは、気持ちも入ってて、強い印象を残しました。

●ジェレミー・アボット(26歳)US/ベニー・グッドマン「素敵なあなた」、映画『Swing Kids』より
昨シーズン、演劇的な演目に開眼したように見えたアボット君です。アボット君は、本来的にはこういうコミカルというか明るいけど軽いという感じの人ではないでしょうから、余計、何かを演技しているように見られました。

しかも、アボット君は、根がまじめで優等生でちょっと内気でストイックな印象があるので、演技している「明るい若者」の裏にちょっとした哀しさが出て、これが映画と少し重なりましたね。もちろん、映画の登場人物や世界観(これは失敗していると言われていたけど)をそのまま出そうとしているわけではないでしょうが。

実況や解説の方もおっしゃっていましたが、衣装のサスペンダーを使った振付がこなれていましたね。まじめなアボット君が、一生懸命練習した姿が浮かんできて、ほほえましいです。

●アルツール・ガチンスキー(18歳)ロシア/セント・ルイス・ブルース
最後は音楽の終了より遅れたんですかね、それともわざとですかね。
前者であっても、後者にみえる不敵なガチンスキー君であります。

彼は、良くも悪くも、「熱さ」がないのが長所かもしれません。特にテン君や羽生君に比べると、彼の冷め具合はより顕著かなと。ただ、この「冷めてる」ってのも、若さですよね(笑)。

しかも「冷めてる」という印象でありながら、演技に根拠レスに余裕があって、受ける印象は「上から目線」。ガチンスキー君の手にかかると、有名なこの曲もなんだか人を小馬鹿にしているように聞こえるのでした(笑)。

どこまでも不敵なガチンスキー君ですが、鑑賞者に対し、「器用に軽々とこなしている」と有無を言わさず印象付けることができる、ある種の押しの強さは、表現者として大きな強みです。
昨年までは荒削りな部分が前面にでる動作も多々あったのですが、これはだいぶ改善されてましたし、パフォーマンス全体が非常によくまとまっていました。振付も含めて、一つの作品として完成度が高い印象です。

ミーシンコーチも一緒になって、キスクラでクマのぬいぐるみとじゃれてましたが、私はまたもや「これは彼らの本性と思っていんだろうか・・・?」と疑念を抱いてて、そんな自分に笑ってしまいました。

●織田信成(24歳)日本/キング・カーティス「Memphis Soul Stew」
絵の具をぶちまけたような、というか画家のパレットのような衣装が、最初は「なんじゃこりゃ?」と思いつつも、だんだん自然に見えてきたのはなぜ?
もともと首が長い方ではないので、襟がなくて襟ぐりが広いデザインが良いのかもしれません。同じ意味で、もともと腕が長い方ではないので、袖が七分丈なのが・・・以下略。

柔らかい股関節と足首は健在で、これは見てて快感なほど。また、ジャンプに興味のない私も、彼のジャンプの回転の早さは気持ち良いです。調子が上がったら四回転が見たいですね。

本人が事前にインタビューに答えていた「明るい曲」というのが気になっていたのですが、無駄に「明るい」曲じゃなくて良かったです。今回はまだ怪我の復帰からの様子見のようですし、振付を頭で追いながら滑っている印象でしたが、こなれてくると大人の雰囲気も出せるのでは?と期待しています。

彼は本来「大人っぽい」人ではないですが、今回若手の後に滑っているのを見てみると、経験者ゆえの貫録みたいなものが見受けられました。なので、絶対的な「大人」雰囲気は出せなくとも、相対的な彼なりの「大人」雰囲気が出せそうで期待してます。決して簡単な音楽ではなく、むしろ難しい音楽ですが、大人な雰囲気が出てくると印象が全く異なってくると思います。

レイノルズさんと同様、若干、肩がもともと上がっているんですけど、今回はよりそれが顕著だったような気がします。ただ、レイノルズさんと異なるところは、この人は胸がぐんと開いているのですよね。これは好き嫌いが分かれるでしょうが(開いた胸は上がっている肩とあわせてサルっぽいと思う人がいるかもしれない)、私は日本人に多い猫背よりかは、この肋骨がグーンと開いた胸の方が断然好きですね。
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by koharu-annex | 2011-11-05 18:33 | 2011-2012 フィギュアスケート

カナダ大会 女子FP

主題とは関係ないけど、安藤さん、今季の完全休養を発表されたそうですね。
現役続行とのことですが、なんとなくソチまでにまだ紆余曲折がありそうな気がしています。ただ、どういう結果になっても、彼女の決断は尊重したいと思っていますが。

また、信ちゃんについて、こんなインタビュー記事が出ていました。
  大人っぽさ見せたい 織田信成
その中で信ちゃん、こんなことを。
「ショートプログラムは「ソウルシチュー」という明るい曲で、コミカルというか、ポップな感じで演じたいと思っています。フリーは映画「シェルブールの雨傘」のテーマ曲のジャズバージョンです。コーチや振付師の先生からは、フランスの花売りの男性が運命の人と出会っていくようなストーリーを演じて欲しいと言われています。自分は大人っぽく見られないですけど、大人っぽく、りりしく表現をしたいと思っています。 」
アウッ!まじっすか。ジャズッすか。しかも「フランスの花売りの男性」って・・・(信ちゃんとも、「シェルブールの雨傘」とも重ならない気が・・・・)。なんか、果てしなくハードル上がってるなあ。
でもね、信ちゃんの強みは、子供の頃に出会った彼女が今奥さんとして横にいて、可愛い息子も間にいることよ。家族を思って滑れば良いと思うのよ~。頑張れ~~

●サラ・ヘッケン(18歳)ドイツ/ショパン「ワルツ第10番」ほか
ショパンのワルツ10番は、小学生くらいのときのドラマ(私は見てなかったけど重い病を扱ったもの)の主題歌で、よく友達にせがまれて音楽室のピアノで弾かされました。なので、この曲聴くと、放課後の音楽室を反射的に思い出してちょっとノスタルジックな気分になります。

か細いピアノの音色を紡ぐようなメロディが、振付に殆ど生かされていなくて残念でした。また、曲調がそもそもこの人のムーブメントの個性と開きがあり、ちょっと違和感がありました。
ヘッケンさんは、音にオケのボリュームがあった方が似合うので、中盤以降になると俄然しっくりきましたね。ムーブメントの出来自体は変わっていないのに、動きがより自然に見えるから不思議です。

全てのスケーターに言えることだと思いますが、音楽って味方にもなるし、敵にもなる。その人に合った音楽だと、何も変わっていなくても背中を押してくれることがある。よくよく吟味すべきではないかと。

●デサンクティス(23歳)カナダ/リベル・タンゴほか
身体が重く動かず、当然、音楽にも乗れずに終わってしまって、気の毒でした。

●シンシア・ファヌーフ(23歳)カナダ/ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」
ファヌーフさんの衣装は、私にとっては割と謎が多いです。。。まあ、去年よりかは理解できる気がしますが。
楽曲は昨年からの持ち越しですが、ジャンプの調子が悪かったせいか、いつもの力強さすら出せず、何もかも中途半端に終わってしまった感じです。

●アリーナ・レオノワ(20歳)ロシア/弦楽のためのアダージョ、Requiem for a Tower
すごく良かったのではないでしょうか~。
まず前提として、JO&COIのときの私の感想を引いておきます。
こりゃまた雰囲気を随分変えてきましたね。私は大好きな楽曲ですが、新たにコーチに就任したモロゾフさんの仕業かな。レオノワさんのこれまでのイメージを一気に払しょくするナイスなチョイス。

この演目が彼女の本質とドンピシャかどうかは、現時点では分かりません。が、少なくとも昨シーズンの楽曲・演目の選択については、彼女の本質とズレがあるような違和感を感じていたので、嬉しい方向転換でした。

ただ、パフォーマンスについては、最初から飛ばし過ぎな印象です。あれじゃ体力が持たない。弦楽のためのアダージョはクライマックスに向かって徐々に盛り上がっていくことも特徴の1つなので、最初は抑えめでいんじゃないですかね。

上記のうち彼女の本質との合致の判断はさておきますが、今回、音楽とムーブメントの相性が非常に良いと思いました。

また、「最初から飛ばし過ぎ~徐々に盛り上がっていくことも特徴」と指摘した部分が、今回は大幅に改善されていました。冒頭の鳴り始めの部分でぐーっと意識を落ち着かせているのが分かりましたよね。そして、終盤の盛り上がる音楽に合わせた、あのステップのはじけ具合。細部は荒いものの、方向性はばっちりではないでしょうか。

コーチを変えたのが吉と出たのかな。
レオノワさん、これまでは、本来の位置より沈んだまま浮上のきっかけが掴めなくて煮え切らない状態、という印象でしたが、光明が射しましたね。人生って、勢いがつくと、一気に上まで行ける瞬間ってのがあるものです。良い意味で調子に乗って頑張れ。

●アメリー・ラコステ(22歳)カナダ/アルゼンチンよ、泣かないで(Don't Cry for Me, Argentina)
昨年はキーラ・コルピさんやクセーニャ・マカロワさんが「エビータ」でしたが、今年はラコステさんですか。しかも、Don't Cry for Me, Argentinaのピアノ演奏一本でいく潔さ。

このピアノが非常に抒情的な編曲で、原曲よりもずっと装飾的でした。この演奏に演技が合ってくると良いのですけど、本来の振付が少々音楽を無視していますね。
また、こういう楽曲でやると良く分かるけど、ムーブメントがやはりガサツです。昨年に比べて随分改善されたとはいえ、この楽曲でやるなら更なる向上が必要かな、と。

●長洲未来(18歳)US/スパルタクス
おおおおう、スパルタクスですか。ハチャトリアンの壮大な音楽が、大きくなった未来ちゃんのスケール感に合っているような気がする。褒め言葉に聞こえないかもしれないけど。

しっかし、未来ちゃん、やっぱり重いなあ。荒川さんは「慎重に滑ったから」と言ってたけど、それだけじゃないというのが正直なところ。彼女はどう見ても大器なので、肉でいろんなことを逃すのは見てて非常に忍びないです。

が、あの年齢の女の子に痩せろというのは酷なことです。健康が一番ですしね。
SPの時にも書きましたが、身体が安定して、ご本人も体型に慣れてきてから、また考えましょ。

●鈴木明子(26歳)日本/オペレッタ「こうもり」序曲
オペレッタ「こうもり」の序曲ですが、鈴木さんによれば、演劇的な演目ではなく純粋に音楽を表現しているのだそうです。ということで、「こうもり」やるんじゃなきゃ、シュトラウスが本家本元のウインナ・ワルツとして「陽気にくるくる」でしょ!

もちろん序曲は全部がウインナ・ワルツで構成されているわけじゃないけど、やっぱりウインナ・ワルツが主役。そして、ウインナ・ワルツは、通常のワルツとリズムがちょっと違ってて、「1・2-3ッ」みたいなリズムですし(ニュアンス通じるかしら)、こうもり序曲の中の旋律には言わば「タメ」があるものも多い。なので、クラシックの中でもあっこ姉さんに似合うと思います。

JOの時より出来は良かったと思います。「こうもり」のとにかく楽しい!という雰囲気がよく出ていました。
が、まだまだ発展途上の印象です(もちろんジャンプで流れが止まったこともありますしね)。
次回を楽しみにしています。

●レイチェル・フラット(19歳)US/火の鳥
あらら、レイチェルさんにしては珍しい曲を選んで来ましたね。
衣装のデザイン、メイク、ヘアスタイルは「火の鳥」にバッチリだと思いますが、この衣装は、今のフラットさんの「肉付きの良さ」という、強調しなくても良い部分をもろ分かりにしてしまうと思うぞ。

下半身はともかく、上半身のポジショニングの美しさは健在です。時折見せるバレエ「火の鳥」で見られる独特の鳥ポーズも決まっているし、音楽を理解していることも見てとれるので、思ったよりこっち系もいけるのね、フラットさん、という感じです。昨シーズンまでは、「古き良きアメリカ」というバッチリながら幅の狭い中でやるしかない印象でしたが。

しかし、今シーズンは、いかんせん肉という障壁が(泣)。
演技後半の身体の重さと疲れは…体力的な問題だけでなく物理的な重さも関係していると、その背中が雄弁に語っています。

未来ちゃんの大器を感じさせる演技も、フラットさんの知性と包容力あるアメリカ女性を感じさせる演技も、私はいずれも大好きなので、ここにきて「肉」という両者に共通する巨大な敵が現れたのは、ちょっとショックかも。

でも、これはご本人たちが一番分かってて、一番気にされていることでしょうからね。
20歳前って一番太る時期ですから、身体がある程度安定してから、どうするか考えればよろしいのではないかと。怪我がないように、それだけを祈っております。フラットさんは学業との両立も難しいのでしょうが、どうにか乗り越えてほしいものです。

●アシュリー・ワグナー(20歳)US/映画『ブラック・スワン』より
この映画の心の闇を表現するつもりは元々ないんでしょうね。この点は、安藤さんのブラック・スワンがその部分にもしっかり焦点を当てていることと対照的です(まあ、あちらはEXですけどね)。

腕の動きや足の動きに細かな演劇的な振りを入れていて、そのあたりには工夫を感じました。
ただ、私は、彼女は勝気だけど明るく、言葉は悪いけど少々軽薄な雰囲気があるので、映画「ブラックスワン」とは本質的にあまり相性がよくないのではないかと思います。黒鳥がやりたいのであれば、むしろ、普通にバレエ音楽を軽くアレンジした「黒鳥」にしておけば良かったのでは?、と思う次第(そっちは彼女の個性と重なる部分があると思う)。まあ、話題になった映画なので、取り上げたっかったのでしょうけどね。。。

●トゥクタミシェワ(14歳)ロシア/ラテン・セレクション(ベサメ・ムーチョほか)
頭につけた大きな薔薇が可愛いですね。頭も顔も小さいから良く似合います。また、衣装と髪飾りの地色である黄味が強く彩度の高い赤。若さによく似合っています。

まず、前提としてJOの時の私の感想を引用(私はこのときCOIの録画の方を先に見ています)。
JOはベサメ・ムーチョ。
COIのときは音をジャストで取っていたのですけど、ベサメ・ムーチョはかなり早取りしていましたね。
音の早取りって若い人に多いので、これだけで「若さ」を感じてしまいました。タンゴの堂々さに比べると、信じられないくらいの青リンゴさ加減であります。

音楽性が極めて高い人の「早取り」は、時に、その人のムーブメントが音楽をぐいぐいと引っ張っていくように見えることがあるんですけど、少なくともトクタムショワさんのこの演技からは、そうした感じは受けませんでした。
が、タンゴとの音取りの違いが「わざと」であるならば、彼女は極めて高い音楽性を持っているのかもしれません。
単にJOは試合だから緊張してて早取りしちゃっただけかもしれませんが。

今回は、ここまでの早取りはしてなかったように思います。やはりJOのときは、緊張されていたのですね。

楽曲の表現としては、もっと強さやエネルギッシュなところが欲しい箇所が多々ありましたが、それには身体がもう少し出来てこなくては出しようがないですね。14歳のしかも彼女の華奢な身体ではまだまだ無理です。

ただ、ポテンシャルが高いのは誰の目にも明らかで・・・以下略。
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by koharu-annex | 2011-11-02 11:02 | 2011-2012 フィギュアスケート

カナダ大会 男子FP

●バルデさん(20歳)カナダ/MJメドレー
昨年1年間欠場されていたのですね。どうりで、わたくしは全く存じ上げないはずだわ~
ジャンプの調子が余りにも悪くて、どうにも流れがつながりませんでしたね。

昨年のMJメドレーラッシュの中では、ベルネルさんの使用楽曲が出色でしたが、バルデさんのは非常にオーソドックスな感じです。逆に言えば観客が最も乗り易いともいえ、本人が乗りきれずに終わってしまったのは気の毒でした。

●マイナーさん(20歳)US/映画「アンタッチャブル」より
おお、田中刑事さん、ブレジナさんに続き、マイナーさんもアンタッチャブルですか。
昨年はGPSで誰も使ってなかったと思いますが。どうしてこんなに重なるんでしょうか。毎年の流行色を決める機関があるみたいに、使用楽曲の候補曲をいくつか挙げる機関でもあるんですかいな?

こういう演劇的な楽曲を選んでいるのに、衣装がストイック過ぎますね。どうしたこっちゃろか?予算不足?練習着でそのまま出てきてるみたいで、なんか気の毒ですわ。

もっと彼の表現を底上げしてあげるような演劇的な衣装にすべきだと思う。解説の方は、スピンがより良く見えるため?という推理を披露されていたけど、これじゃないと「より良く」見えないのかしら?そうとは思えないわ~。底上げが全くないばかりか、あまりにシンプル過ぎてむしろマイナスからのスタートになっちゃって、ひどく損してると思う。実際、パフォーマンス自体は悪くなかったのに、衣装がこれだから印象に残らなかったわよ!!

●バンデルペレンさん(29歳)ベルギー/映画「仮面の男」より
やはり2週連続はきつかったんじゃないですかね。
解説者の方が「スタミナ」という言葉を連発していましたが、これには全面的に賛成。

それにしても、フィギュアスケートって体力消耗するんですね。おそろしい・・・。
選手生命が極端に短いのも、これが大きな原因なんでしょうね。

●マヨロフさん(20歳)スウェーデン/フラメンコ・ボレロ
ボレロのこのアレンジ、私は好きだな~。声が邪魔だけど。
黒のシースルーの衣装に、シルバーやゴールドのアクセサリーを利かせているのも個性的ですね(嫌いな人も多いだろうケド)。

振付に、バレエの振付家である故モーリス・ベジャール氏の「ボレロ」を彷彿とさせる動きが随所に盛り込まれていました。これは知ってる人にしか妙味が感じられないもので、バレエ「ボレロ」を観たことない人は「変な動き」としか思えないと思います(苦笑)。

体力が最後まで持たなくて、振付を十分にこなせていなかったのは残念ですが、これは仕方ないですよね。ハードル高過ぎです。

●ロゴジーンさん(18歳)カナダ/ポエタほか
男性フラメンコの魅力あふれる楽曲で、これが表現できたら素敵ですよね。フィギュアスケートは男女ともフラメンコ系の楽曲は良く使用されるけど、男性でここまで真正面からフラメンコに挑むのは案外少ないのではないでしょうか。

やりたいことはすごーく良く分かるんだけど、いかんせん体力が・・・(苦笑)。
なので多くを望めないのは承知の上で、もっと色気と力強さとキレが欲しい(←贅沢過ぎ)。

●テン君(18歳)カザフスタン/アディオス・ノニーノ
音を良く聴いて、自分が走り過ぎないよう頑張ってる感じがひしひしと伝わってきます。なので、私も「こらえて、こらえて」と思いながら、観ています(笑)。

音を聞いて呼吸をし、音楽の緩急にも動きを合わせていくことを、もう少し練習したら、次の段階に進んで欲しいですね。

●リッポンさん(21歳)US/G線上のアリア、トッカータとフーガ
リッポンさんは、いつも自分に似合った楽曲を選んでくるので、その点では安心感がある人です。また、今回の衣装については好き嫌いはあるでしょうが、いつも彼にしか似合わない衣装をもってくるのは立派です。ただ、確かに、生地がちょっと太って見えるかな(この点は既にコメントでご指摘を頂いているのです)。

後半、体力が持たなかったようで、彼には珍しく動作が荒くなったところが見受けられました。ジャンプが決まらなかったことも、余裕のなさに拍車をかけましたかね。。。

●チャンさん(20歳)/アランフェス協奏曲
わー、なに、このおズボン!!びっくり。

SPのときと同様、身体に無駄な力が一切入ってなくて、ムーブメントが自然でかつ伸びがあって、良いですね。昨年は、次はこれやって、その次はあれやって、と振付を1個ずつ頭で確認しながら順番にこなしていくのが分かる感じでした。今年は、ムーブメントにつなぎ目があまり感じられず、非常にスムーズですし、しかも音楽に乗っています。

チャンさん、能天気な顔して、何気に努力しているんだなあ。身体も昨年よりずっとしっかりしてるし。今年は、チャンさんの努力の積み上げが私にもわかる箇所で出ているので、しみじみ感じ入りましたよ。
まあ、それでもあの点数の高さは、相変わらず良く分かりませんが・・・。

それにしても、アナウンサーがぎゃーぎゃーうるさいなあ・・・。

●高橋さん(25歳)/Blues for Klook
私は、音楽表現という意味においては、JOの時の方が良かったと思います(こちら参照)。JOのときも後半疲れが出ていたんですが、今回は、中盤あたりから少々間延びしたように見えたことが何回かありました。SPと同様、まだ5合目ですね。
ただ、本当に難しい楽曲なので、それをここまで仕上げていること自体、既に素晴らしいとも言えますけどね。他のスケーターだと、絶対、間がもたないから。

今年のSP&FPは、高橋さんの音楽性と踊り心が頭抜けていることを、如実に浮き上がらせるものだと思います。ジャンプなどの技術を完成させるのは膝の調子から難しいのかもしれませんが、作品の音楽表現については是非とも完成させて頂きたい、と切に願っております。

●フェルナンデスさん(20歳)/オペラ『リゴレット』より
解説者の方が「氷が硬いのかもしれない」とおっしゃっていました。私は氷のことはよく分かりませんが、確かに外的要因がありそうな気配がありました。
彼は、身体のコントロール力が比較的ある方だと思うんですよ。でも、今回は、ジャンプやスピンの時に限らず、身体の軸がぶれたり、バランスを小さく崩すことが、何度かありました。しかも、外的要因と考えた方が自然な、ぶれ方だったり、崩れ方だったりしたのですよね。さらには、パフォーマンスが進むにつれて、慎重になっていって、身体の動きが縮こまっていったように見受けられました。なんか、あるんでしょうねえ、氷に。

ただ、そもそも今回は、大きな動きを封印しているようにも見えましたから、もしかしたら、昨シーズン全面かつ前面に出していたコミカルな面を、今年は敢えて抑え気味にしようという考えが元々あるのかもしれません。
(もちろん、それなら身体の純粋な伸びまで遠慮することはない、と私は思いますが、このあたりは加減を研究中なのかも。)
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by koharu-annex | 2011-11-01 14:37 | 2011-2012 フィギュアスケート

カナダ大会 女子SP

●エイドリアナ・デサンクティス(23歳)カナダ/Street Scene by Alfred Neuman
以前、頂いたコメントの中で、カナダの女性スケーターはなぜか皆様身体が立派な方が多くて、筋肉のイメージだとの記載があったのですけど、デサンクティスさんを見て思わずその記載を思い出してしまいました・・・。

音楽のテンポは身体のタイプに合っていたと思うのですけど、完成度という観点からはまだまだ感が。

●エリザベータ・トクタミシェワ(14歳)ロシア/タンゴ
随分大人っぽいけど、素敵な衣装で似合ってます。この年齢でありながら、着せられた感が感じられないのは、彼女の個性でしょうね。

COIの時(記事はこちら)の方が、出来そのものは良かったように感じました。単に初見だから印象が強烈だっただけかもしれませんが。。。
COIの時に彼女のパフォーマンスから感じた「孤独」とか「哀しさ」は、今回のパフォーマンスでは若干薄まっていました。試合だからでしょうかね。順調に演技が運んでいる嬉しさみたいなものが、特に後半になるにつけ表に出てました(笑)。

身体が華奢でまだ出来上がっていませんから、誰をもうならせるような表現という意味では、まだまだだと思いますが、なんといっても身体能力が高いので表現手段が豊富であることは明らか。誰が観ても感じるであろう大きなポテンシャルを持ってらっしゃるので、これからが楽しみです。

色気が出てくる年齢になってから、音を遅取りして、メリハリと緩急を大げさなほどつけると、そりゃもう素敵になるでしょうねえ。

●サラ・ヘッセン(18歳)ドイツ/マラゲーニャ
やりたいことはこちらからも分かるんですけどね、全般的に中途半端に終わってしまったので、ご本人も残念なのではないでしょうか。

●アシュリー・ワグナー(20歳)US/映画『ポロック 2人だけのアトリエ』より
衣装や顔の表情の影響もあって、良くも悪くもアメリカのいわゆる「ブロンド娘」のイメージです(地毛がどういう色かの問題ではなく)。

そして、良くも悪くも表現の志向にも表現そのものにも深さがなく、本人の明るい美貌や存在感に比べてパフォーマンスの印象がなぜだか薄く終わってしまうことも、いかにも「ブロンド娘」かもしれません。
いっそのこと、カウガールとかディズニーの姫系をやってくれた方が、ど真ん中で印象深いのではないでしょうか。

●アメリー・ラコステ(22歳)カナダ/Satin Doll by Duke Ellington
思い切りのよい動きをする方ですが、昨年は、それが時折裏目に出てガサツな印象を与えることが多々ありました。今回は、その欠点が随分改善された印象でした。

パフォーマンスが音楽に合っているかどうかは、振付の好き嫌いで評価が分かれるような気がします。
私は、もう少し繊細さのある振付が好きなので、音楽の捉え方が大雑把な気がしないでもないですが・・・。

●シンシア・ファヌーフ(23歳)カナダ/スパニッシュギターほか(Bordado en Oro、Afternoon at Satie's)
もともとムーブメントの特徴としては、何をさておいても力強さが挙げられる人です。
今回も滑りにスピードを感じることが多く、力強さを感じる箇所もあったのですが、本来の動きからは遠いというか、とにかく動きが重かったですね。いかにも調子が悪そうでした。

●レイチェル・フラット(19歳)US/エデンの東
楽曲は昨シーズンと同じですかね。
昨シーズンも書いたと思いますが、楽曲自体はばっちり彼女に合っていると思います。キャラの面でも、ムーブメントの素のテンポの面でも。

ええっと、もともとふっくらタイプですが、昨シーズンよりも少々ふくよかになられましたか。
本来の動きから比較すると、ちょっと重くて若干硬いですよね。もちろん、昨シーズンまでのフラットさんと比べてどうか、という視点です。初見だったら、重さは感じても、硬さは感じなかったかもしれません。

それと気になったのは、動きの重さと硬さによるものなのか、昨シーズンに比べて柔軟性にちょっと陰りが見えることです。柔軟性って、トレーニングを少し怠ると露骨に出てくるものですが、怪我につながる可能性もあるし、少々心配しています。まあ、シーズン初めだから、ということなのかもしれませんが。。。

●長洲未来(18歳)US/Danzarin(タンゴ)
こちらも少々ふっくらされましたかね。
腕を上に挙げる動作のところで、肩甲骨の動きに「どっこらしょ」という感じがします。本来不要なはずの障壁を超えて挙げなくちゃいけない感じです。「障壁」って端的に言えば、肉ですが。
本来的にちょっと太りそうな体質であることと、年齢的にもどうしてもふっくらする頃ですから、なかなかコントロールが難しいのかもしれません。このあたりは、ご本人もつらいでしょうね。。。

ただ、その状態でもこれだけ動けるということは、彼女の体型が安定して、またその身体に彼女自身が慣れれば、パフォーマンスの質が飛躍的に向上することも意味していると思います。
今後に期待です。

●アリーナ・レオノワ(20歳)ロシア/映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』より
新しいコーチがモロゾフさんということで、この楽曲は、昨シーズンの男子のフェルナンデスさんの演技を思い起こさせます。が、この映画における美人でキップが良くて強い「女海賊」のイメージは、彼女のムーブメントにも合致すると思いました。FPとの対比もよいですよね。

ただ、モロゾフさんの特徴かもしれませんが、ステップを止まって行う箇所がそこここに挟まれるので、それはもったいないと思いました。流れがそこでどうしても中断されてしまうので、乗ってきた気持ちが分断されて肩すかしをくらったような印象になることがある。
フェルナンデスさんは、もっと滑りながらのステップだった印象でしたから、スケーターの体力等を考慮して変えているのだとは思うのですが・・・。
彼女の調子が悪すぎたことも流れが悪くなった原因でしょうから、今のままの振付での完成形を見たいなあと思います。

●鈴木明子(26歳)日本/ハンガリアン・ラプソディ
カナダの方々の声援が嬉しかったな。ここまで踊れる方なので、人気があるのもむべなるかな、ではありますが。

本来の乗りの良い動きからは程遠かったですが、これ、完成させれば味のある演目になりそうです。今後に期待して、次回を楽しみに待ちたいと思います。

ところで、既に結果を知っているから言ってしまうけど、ジャンプがいけてたらもしかしたら優勝でしたか?(私は個々の技術が稼げるポイントについて全然知らないので、自分で計算できないのですが)
もしそうなら、普段、ジャンプの出来には殆ど興味のないワタクシですが、残念過ぎて卒倒しそうです。
彼女に金メダルをあげたかったなあ。。。
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by koharu-annex | 2011-10-31 22:20 | 2011-2012 フィギュアスケート

カナダ大会 男子SP

●エラジ・バルデ(20歳)カナダ/マラゲーニャ、フューチャー・フラメンコほか
フラメンコ系の音楽が似合う風貌ですよね。
男性を抜群にかっこ良く見せるフラメンコを想像させる素敵な振付がたくさん入っていました。
スピード感とか、動きのキレが伴えば、もっとカッコよく仕上がるでしょうね。

●ロス・マイナー(20歳)US/Para Ti by Jorge Gomez
ブラジル系の音楽(と言っていいのかな?)だけど、激しさは控えめで上品に仕上がっているのが、マイナーさんに似合っていると思いました。
逆に言えば、技術で失敗した場合に、もう少し「踊り」を感じさせる何かがないと、ちょっと地味になっちゃうかなあ。

●デニス・テン(18歳)カザフスタン/エレジー(ラフマニノフ)
アメリカ大会のときは、BS朝日がテン君のSPを放映してくれなかったので、私は初見です。
昨年に比べて、音楽をよく聴いて、ちゃんと呼吸しているなあと思いました(アメリカ大会のときと同じ感想で申し訳ないが)。

エレジーのようなクラシックのゆったりした曲調で、自分の呼吸と動きを音楽に合わせることを覚えたら、テン君に似合う楽曲に移っていけるのではないでしょうか。

●アンドレイ・ロゴジーン(18歳)カナダ/ブロークン・ソローほか
衣装がちょっと理解できなかったけど、音楽によく合った振付を、大きく外すことなくよく動いてました。

●ハミュエル・フェルナンデス(20歳)スペイン/I love Parisほか
あらら、モロゾフさんのところから離れてオーサーさんのところに行かれたのですね。
私は昨年のフェルナンデスさんの演目が好きで、頂いたコメントの中に「モロゾフらしい」との記載があったので、何だか少し残念だわ。

元々コメディタッチの動きは、ひっじょーに上手な方ですからね、それ系の動きにはもちろん全くそつがないです。
点数は問題なくOKというか満足いくものだったのでしょうが、私ねえ、彼があんまり楽しそうに見えなかったの。それがちょっと気になったな。

少し緊張もあったのかなあ、4回転ジャンプが成功したにもかかわらず、のりのりになってなかったように見えたんですよね。
もっともっと彼の身体は、伸びがあるし、楽しそうに動くんですよ。
今回は顔の表情も身体の動きも硬い気がしました。もちろん、それでもあれだけそつない動きができるところは「ビバ」と言ってもよいでのしょうが。

●アレクサンドル・マヨロフ(20歳)スウェーデン/オースティンパワーズ
わー、面白いプリント!と思ったら、オースティンパワーズか。
この曲は難しいですよ。本当に難しい。
厳しいことをそのまま言わせてもらうけど、一刻も早く違う曲に変えた方がいいと思う。

●アダム・リッポン(21歳)US/Korobushka by Bond
あら、赤毛に染めたんですか。

コサックダンス風の衣装と振付ですが、泥臭さは完全に拭い去られていました。
本来のコサックダンスが大好きな人(例えばうちの旦那とかだが。笑)にとっては物足りないことこの上なし、というか、「こんな風にほぼ無色に近いまでにコサック色なくすんなら、コサック風にする意味、全くないでしょ」と突っ込みいれたくなるでしょうけどね。

が、私は、リッポン君らしいリリカルだけど上品な仕上がりで、これはこれで価値があると思います。

●バンデルペレン(29歳)ベルギー/シルク・ド・ソレイユより「キダム」
2週続けての出場は、さすがにつらいですよね。
テン君も連続出場ですけど、やはりここは年齢的な問題が出てきてしまうのでしょうか。

じわ~っとゆっくり確実に数えながら回転するスピンが、何度見ても、私には衝撃です。というか、一種感動的ですらありますね。
やっぱり競技ですから、決められた回転数は何としてもこなす、という姿勢は、若いスケーターも学ぶべき姿なんだと思います。

●パトリック・チャン(20歳)カナダ/テイク・ファイブ
ジャンプの調子は悪かったみたいですが、身体に無駄な力が全く入っていないんですよね。なのに体幹は外から見ても分かるほどすごくしっかりしてる。飛び抜けて、高いレベルで、そう感じさせます。
こういう身体のコンディションである限り、パフォーマンス自体は安定してると思いますよ。

楽曲の少し都会的でスノッブな雰囲気が、今年さらに自信と余裕が出てきたチャンさん自身の雰囲気(でも相変わらず男爵くらいの下級貴族って一応言っておく。笑)に、よく似合っていました。

さらにいえば、男爵が高級バーでくだけた雰囲気なんだけど行儀よくショートカクテルを飲んでるってイメージを感じさせる演目なので、チャンさんの社交ダンスのホールドを連想させる姿勢が、これまたひっじょーに合っています。

私はこれまで観てきたチャンさんの演目の中で一番好きですね。

●高橋大輔(25歳)日本/In The Garden of Souls
難しい楽曲で、高橋さんでないとこなしきれないでしょうね。

それにしても、彼は、音楽の把握の仕方が他とレベルが違います。
また、動きに本来のキレもスピードもない中で、ここまで踊れることが、表現の地力の圧倒的な大きさを物語っています。
本当に表現という意味では、他に比類ない人です。

いや~、アナウンサーは「完璧」なんてほざいていましたが、あほかいと思いますよ。
これが完璧なわけないじゃないですか。もっとずっと高みに行くにきまってるじゃないですか。今はせいぜい五合目。
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by koharu-annex | 2011-10-30 22:18 | 2011-2012 フィギュアスケート