もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

カテゴリ:2011-2012 フィギュアスケート( 60 )

GPF 女子ショート

●コストナーさん(24歳)/ピアノ三重奏曲第2番
何度も観ても、この個性的な楽曲と個性的な振付は、コストナーさんに似合っているな~と思います。
随分こなれてきて、完成度がどんどん高まっていますね。シーズン初めのアメリカ大会の時に顕著にみられたような無駄な力みもすっかり無くなりました。シーズンベストもむべなるかな。

●鈴木さん(26歳)/ハンガリアン・ラプソディ
鈴木さんは3年連続なのですね。これってもっと褒められてよいことだと思いますが、日本の場合、報道が一極集中する傾向が強過ぎるので、なんだか気の毒ですね。

それにしても長久保コーチの「いつも逃げてしまう子が逃げないで頑張ってくれてたので」という発言に、衝撃を受けました。あれだけの実績を誇るあっこ姉さんが「いつも逃げてた」って・・・コーチ、むっちゃ厳しい(笑)。恐ろしいわ~・・・一般人とは住む世界が全然違うわ~。

音楽性の高さ、身体コントロール力の高さ、いずれも魅せてくれるものがありましたが、ジャンプに失敗したことが影響したのかな~。ステップがノリノリの勢いじゃなかったのが、ちと残念なのでした。

●レオノワさん(21歳)/映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」ほか
いつもに比べても、ちょっとスピードや勢いがないような気がしました。丁寧にやってたみたいなので、その気持ちが強すぎたのですかね。

ひとことに「勢い」といっても、個々のマイムなどの勢いについては、普段ありすぎてちょっと下品に転びそうなくらいなので、この程度で良いと思うのです。が、スピードや演技全体としての勢いはもっと出た方が良いと思いました。

●シズニーさん(24歳)/バラ色の人生
エレガントな雰囲気はそのままでしたが、ちょっと調子悪そうでしたね。
直前の足の怪我が影響しているようですので、完治されることを祈念しております。
世界選手権で拝見できると良いなあ。

●タクタミちゃん(14歳)/タンゴ
おおう、食事に気をつけて38kgをキープしているって・・・。
そりゃ、身体表現者にとっては体重管理は大切なんでしょうけど、14歳ってまだまだ身体が成長する時期だから一定体重にキープするのってある程度のところに留めておかないと、むしろ身体に悪いんじゃあ・・・。まあ、ジャンプのためにはそうするしかないんですかね。弊害が出ないことを祈っておりますが。

SPをラストに滑るのは初めてですよね。冒頭、これまでのタクタミちゃんの動き(これが大器を感じさせるスムーズな美しさなのよ)を覚えているから余計だけど、目を見張るほど動きが硬くて悪い。もう身体の芯が固まっちゃってる感じ。滑り出しても全くそのまま。この固まり具合じゃ、良い演技ができないのは当然かな、と。タクタミちゃんも人の子だったのねえ。。。分かり易く緊張の症状でしょ、これは。

動きに伸びがなく縮こまっていました。ここまで精彩を欠く彼女を観るのはこれが初めてですが、むしろ、初めてってことが衝撃ですよ。これが普通でしょ、14歳ですもの。
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by koharu-annex | 2011-12-11 14:00 | 2011-2012 フィギュアスケート

GPF 男子ショート

●チャンさん(20歳)/テイクファイブ
フェンスにぶつかったのにはびっくり~。音も大きかったし~

トップ6の中でもチャンさんのスピードって異常に抜きんでていますね。この大会、カメラアングルが悪くないこともあるのかもしれませんが、私にすら分かる。これって以前は気にも留めなかったけど、(ちとワタクシもお勉強しているので)今はすごいな~と思う次第。
しかも、フェンスにぶつかった後も、躊躇なく加速(笑)。舞踊的には評価できるようなことは別段何もやってないんだけど(全身舞踊ではなく小技系でもアボット君の方がこの点は楽しい)、この加速はすごい気がする。

しかし、フェンスにぶつからなかったら、どんな点数出たんでしょうか。
まさに向かうところ敵なし。

●アボット君(26歳)/素敵なあなたほか
乗りの良い観客だな~というのが、彼の演技前のポーズ・表情に対する反応で分かりますね(これが羽生君をびびらせたのか~。笑)。

このSPはご本人も気にいってらっしゃるのでしょね
そういう気持って、案外、演技に影響するんだろうな~と思いながらいつも見ています。

●フェルナンデスさん(20歳)/アイ・ラブ・パリスほか
お?今シーズンのフェルナンデスさんの中で、最も表情に余裕があって楽しそうにやってた気がする。ちょっと自信が出てきたのかな。良かった良かった。

やはり、スペインでは「いろんな人気のスポーツがあるから、優勝でもしないと注目されないんだ」(by実況によるご本人の弁)ですか。フィギュアスケート界のアンヘル・コレーラ君として、私は応援していきますよ~

●羽生君(17歳)/エチュード・イン・D・シャープマイナー
17歳になったのね。おめでとうございます。
演技のときもインタビューの時も少し顔色が悪かったような気がしました。大丈夫だったでしょうか。

つなぎとステップのところで、少し慌ててるような印象がありました。このあたりはご本人がおっしゃっていた雰囲気にのまれた」ようなところがあったのでしょうね。音楽をじっくり聴けずに少々上滑りしちゃった感がある。

4回転ちょっと失敗しましたが、技術点だけなら2位。ご本人は悔しそうでしたが、初めてのシニアのGPFとしては上出来ではないでしょうか。

●高橋さん(25歳)/In The Garden of Souls
あくまで、何かが降りてたNHK杯と比較すると、という話ですが。今回の冒頭から滑り出しを観てみると、「あ、これ高橋さん本人だわ」と思ってしまいました(笑)。その時点で少し悪い予感がしてしまう自分が小心者だな~と(だってチャンさんの点数ってある程度予想できるし)。

コンビネーションジャンプが入らなくて点数は低めになってしまいましたが、冒頭から身体のキレ自体は悪くなかったと思います。だけど、確かにコンビネーションジャンプが抜けた後、いつもの乗り具合というか勢いが若干そがれてしまった印象です。

しかし、TRがこんなに低くなるのはどういうことなんだろうか?
そして、あのどでかいぬいぐるみは、日本からのファンのものなんだろうか、地元のファンからのものなんだろうか?

●ブレジナさん(21歳)/Best of Kodo
このSP、体力が必要なようでこれまでいつも後半に息切れしていました。そのせいか、今回は少し勢いを抑え気味にスタートした印象を受けたので、おお、今回はいけるか?と思ったのですが。
残念ながら、そのまま抑え気味なままというか全体にスピード感が感じられないまま終わってしまった感があります。やはり、これだけのメンツの中に入ってしまうと、スピード感や勢いがないと少々見劣りしてしまうなあ、と思ったり。
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by koharu-annex | 2011-12-11 13:03 | 2011-2012 フィギュアスケート

ロシア杯 女子FS

師走ってなんでこんなに忙しいんでしょうね~
そして忙しいと分かり易く風邪ひきますね~(笑)
そしてそして、なんで仕事って一気にいろいろくるんでしょうね~(泣)

昨日、友人から今年最後の食事会の日程調整メールが来たんですが、空いてる日がもう2日しかないことに愕然としました。ははは・・・。私は家でだらだら無為に過ごすのが好きな無精者なので、タイトな日程というのは、それだけで精神的負担が大きい。昨年ほどではないとはいえ、今年も師走はきついっす。

さて!ちょっと時が経過してしまいましたが。
NHK杯に続き、ロシア杯でもシングルは日本人がアベックV(←古臭い言い方で申し訳ない。)
何のかんのいって、こういうことってやっぱり嬉しい。

●クリスティーナ・ガオ(17歳)US/リベルタンゴ
最初からもう不安いっぱいな表情で、気の毒になるほどでした。
去年の彼女を明確に覚えているわけではないのですが、成長期でいかにもくーんと背だけ先に伸びてしまった体型ですよね。体型変化に身体のコントロールの具合が全くついていけてない、こういう時期って、どうすれば良いのでしょう・・・。

ご本人が身体のコントロールだけで暗中模索な状態であるにもかかわらず、そこへ強さと悲哀がないと完成されないタンゴを選択するというのは、きついなあ~と思いつつも。
これって、完成させることはほぼ期待していなくて、タンゴの雰囲気をこの年齢のうちに経験させておこう、という意図なのかな。先を見据えて。

●アメリー・ラコステ(22歳)カナダ/Don't cry for me, Argentina
カナダ杯と同じ感想なので、転記。
昨年はキーラ・コルピさんやクセーニャ・マカロワさんが「エビータ」でしたが、今年はラコステさんですか。しかも、Don't Cry for Me, Argentinaのピアノ演奏一本でいく潔さ。

このピアノが非常に抒情的な編曲で、原曲よりもずっと装飾的でした。この演奏に演技が合ってくると良いのですけど、本来の振付が少々音楽を無視していますね。
また、こういう楽曲でやると良く分かるけど、ムーブメントがやはりガサツです。昨年に比べて随分改善されたとはいえ、この楽曲でやるなら更なる向上が必要かな、と。
●レイチェル・フラット(19歳)US/火の鳥
カナダ大会の時のバレエ「火の鳥」風に作りこんだ髪型とメイクを、やめたのですね(アイラインに名残が残っているけど)。
新境地を開こうという意気込みが好ましかったので、私はちと残念ですが、「あの髪型は…」というコメントも頂いていたので、コメント下さった方と同じ意見を持つ人がフラットさんの周りにも多かったのかなとご推察する次第。

カナダ大会のときよりも身体が絞れてきて、本来の動きも戻りつつある感じです。が、そうはいっても、柔軟性は去年に比べて随分悪くなったように思えるし、キープ力も落ちている気がします。また、減ったとはいえ肉という障壁があるので身体のキレはどうしても今ひとつですし、そうすると技術的な面でいっぱいいっぱいになっちゃって表現面はおざなりになってしまうという、よくあるパターンで。

ただ、カナダ杯のときは後半がもう体力不足でへろへろだった印象でしたが、今回は最後までスピードが落ちなかったですし、そういう意味ではハラハラせず安心して見ていられました。

●アグネス・ザワツキー(17歳)US/ラプソディ・イン・ブルー
いつもセクシー路線ですが、この年齢で(しかもこの楽曲で)ここまでの衣装を着る必要があるのか、私には謎です。が、本人がこれでテンション上がるんなら良いのでしょうね。弊害が無いことを祈りますが。

セクシーさがあるからという意味ではなく、振付そのものにも、ご本人のムーブメントやポジショニング(最終的なポジションに至るまでの過程、くらいの意味で使っています)にも、今ひとつ洗練さが欠けるように感じます。
関節の稼動域が広く、スピンの回転軸なんかも綺麗でぶれがないなど身体能力も悪くなさそうなので、このままだともったいないかな~と思ったり。

●今井遥(18歳)日本/マイ・フェア・レディ
アメリカ杯のときにこのジャズアレンジについてはかなり書いたので(こちら)、繰り返しませんが。

アメリカ杯のときよりかは滑りこまれた印象ですが、楽曲のせいで、明治・大正時代のミルクホールやダンスホールの女性のような「無理してる感」が漂いますよね・・・。いかにも気取ったスノッブな雰囲気のあるジャズじゃなかっただけ良かったのかもしれませんが。でも、別の楽曲だったら、このロシア杯では無理としても、前のアメリカ杯では表彰台に上れたかもしれないと思うと、ちょっとトホホな気分になっちゃうのでした。

●キーラ・コルピ(23歳)フィンランド/アイ・ガット・リズム
美人だし衣装もヘアスタイルも素敵だから、目の保養になります。
だけど、ジャンプの調子が相変わらず本調子ではなく、ご本人がハッピーでなさそうなのであまり後味が良くないですわね。。。10代半ば~後半の成長期のときもそうですが、シングル女子って、身体の成長が止まって数年経ち逆に身体の限界も見えてくる20代前半でもひと山ある感じですよね。

ラスト、NHK杯と同様、スピンと音楽の終わりが合わなくて、慌てて締めた印象になったのは、またもや残念なのでした。

●ソフィア・ビリュコワ(17歳)ロシア/トゥーランドット
SPに引き続き、素敵な衣装です。モデルのような体型ですから一層引き立ちますね。
GPSには今回だけの出場ということですが、これだけの人がいらっしゃるって、層が厚いなあ。なぜ、あまり注目されていないのか不思議なくらいです。

もともとクール系のようにお見受けしますが、そうはいってもまだ少し華やかさが足りないかなあ。その足りない原因は、要素をこなしたり振付追っかけてるので実は結構ぎりぎり、というところもあると思う。もう少し余裕が出てくると表現にも手が回ってきて、そうすると外に表出されるものも増え、自然と華も増えてくるのかな、と。

●アデリナ・ソトニコワ(15歳)ロシア/愛の夢
ロシア杯のポスターなどに写っている昨年の彼女の姿を確認すると、やはり、一回り身体が成長したなあと思いますね。ガオさんのように分かり易く「縦」ではなく、むしろ「横」ですかね。昨年の写真は、顔も小さく、身体も華奢で細い感じがしますものね。
そのせいか、若干、重くてスピード感に欠けると感じられるところがあります。後半少し息切れするのも、シニアのフリーの時間増加だけでなく、体重が増えたことも原因なのでは?と思ったりして。

解説の方は必ず「浅田真央と同じ曲です」っておっしゃるけど(笑)、真央ちゃんの方が原曲に近い感じがします。ソトニコワさんの方は、後半のアレンジがなんとなくだけどタラソワさんの好み(勝手に想像だけど「ちょっと装飾過多」(笑))のように思えます。愛の夢って、そもそも甘さを伴う軽やかさがあった方が良い上に、この後半の装飾的なアレンジの部分は、音楽のテンポにきっちり身体がついていけていないと、音楽と離れてしまった印象がより強くなっちゃう。今の彼女には、なかなか苦しいところですよね。

昨年、真央ちゃんが、技術面やSS面が発展途上段階で客観的にはベストじゃない、というパフォーマンスでありながら、音楽との調和は素晴らしいという現象があったのですよね。昨シーズンの四大陸のときの感想を転記します。
愛の夢って・・・リストのピアノ曲の中では、「軽い」じゃないですか。
元は歌曲でノリが良いというだけでなく、幸福感のただ中で恋愛を夢見る乙女が、ひとり空想にふけりながらたゆたっているような、ピンク系を主とした淡い色彩だけに彩られてる。
逆にいうと、その世界は単一で、陰影や深みに乏しい。
まー、こういっては実も蓋もないですが、愛だの夢だのからは遠く離れてしまった年増の私なんぞは、リストが女性に大変にもてたという有名な事実と照らし合わせて、「そりゃ、こんな曲つくったら、女にはもてるわな~」と、思わず鼻をならしちゃいそうになるところがある。(いや、好きなんですけどね。ちなみにうちの旦那もこの曲が大好きで、真央ちゃんも好きなので、非常に喜んでいる)

もちろん、ロマンチックな幸福感のみに充たされたいわば単純な楽曲で、しかもそこに厳然と「恋愛の素敵さ」の香りがするという、ある種の「軽さ」があるからこそ、幅広く多くの人に愛されて、ここまでポピュラーになっているのだと思いますが。

さてさて、そんな「愛の夢」を、真央ちゃんは今回、安定して滑っていました。
彼女に安定性が戻ってくると・・・、あら、不思議。楽曲に少し、深い色が差したような気がするのですよ。

以前、「『演劇的な演目』か、『音楽的な演目』か、という視点」という記事を書きましたが、その記事で「音楽的な演目」には、

表現者が音楽に新たに別の旋律を加え、あたかも二重奏の様相を呈する。

類型がある、ということを書いたのですが、今回の真央ちゃんのパフォーマンスは、まさにこういう感じだと思いました。
ということで、ソトニコワちゃんにもこの手のパフォーマンスを期待しちゃうんだが。ただ、一点指摘しておきたいことが。この後半の装飾的なアレンジが、既に原曲の愛の夢に一味(あ~、もっと一味半くらい?)加えちゃってるんですよね。しかも、衣装も装飾的でしょ。振付も、完成版にはもっと細かな動作が盛り込まれていると想像できる所が随所にあります。

そうすると、ソトニコワさんのような存在感がある程度以上に大きい人には、全体として装飾過多という気がしないでもない。まあ、それがザ・タラソワ・カラーでしょ、と言われればそれまでですが(笑)。

ところで、タクタミちゃんが観客席にミーシンさんと座っている映像が流れましたが。
タクタミちゃんって、女優の高橋由美子さんに似てませんか?(年齢はえらく違うけど。笑)
意地悪な役柄がとても上手な女優さんなので(直近ではドラマ蝶々さん@NHK)・・・このときのタクタミちゃんもちょっとそう見えてしまいました・・・。

●アリーナ・レオノワ(21歳)ロシア/弦楽のためのアダージョほか
髪型がマダムっぽくて着物に似合いそうです(笑)。が、すこし大きくし過ぎましたかね。脚が短く見えちゃう感じが・・・

今回は、前半からちょっと力んじゃった印象ですね。力んじゃうと、若干の体力不足や集中力不足を招いちゃうのかなあ・・・。そんな感じでした。でも、優勝したいでしょうからね・・・SP2位でそのチャンスが目の前にあるので、力むなってのが無理なのかもしれません。

●浅田真央(21歳)日本/愛の夢
ふーん、ソトニコワさんの後に見ると。
やはり、真央ちゃんのこの、ふわりとした軽やかさwith細かな金粉、という魅力はこの楽曲にとても合っていますね。冒頭の、ぱぁっと笑顔で顔を上げ、腕をふわりと振り上げるところで、既に「おお、これぴったり」と思わせますし、さらに身体を回転させるところで、ぐーっと観る者を引き込む引力があります。そして、軽やかに音楽と寄り添いながら、しっかり二重奏になっている。どうしてもソトニコワさんとの比較になってしまう今大会ですが、比較するとこれらの長所がより際立つのは確かなわけで・・・申し訳ない、ソトニコワさん。

今回はNHK杯の時と比べて出来は悪かったし、 舞踊的な面から見れば、まだまだ改善の余地はあると思うのだけれども、とりあえずその点の細かな指摘はせずに、もうお風呂に入って寝ます。お休みなさい。
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by koharu-annex | 2011-12-08 00:35 | 2011-2012 フィギュアスケート

ロシア杯 男子FS

スケジュール管理が悪くてサロンに行けないため、爪が伸びすぎててタッチミスが多いことと、PCの調子が悪いために、複数回、記事を消してしまう憂き目を見てしまったこの記事。

ようやくアップです。

●コンスタンティン・メンショフ(28歳)ロシア//ザ・レース 作曲:イエローバトル・ウィズアウト・オナー・オア・ヒューマニティー(映画キル・ビル サウンドトラックより)作曲:布袋寅泰、ベルガマスク組曲より「月の光」ドビュッシー

冒頭、4回転を2つ決めたものの(しかもともにGOE1.29)、最後のコンビネーションジャンプが無効ですか。。。うーん、切ない。

私はメンショフさんのこの走り屋物語が好きなので、完成版とはいえないかもしれないけど、観られて満足でしたよ。
しかし、NHK杯と同様、実況・解説ともに、メンショフさんの走り屋物語に触れず(苦笑)。

●セルゲイ・ボロノフ(24歳)ロシア/オペラ「道化師」より
衣装が道化師の主人公の心を表しているのですね。道化師の衣装の前身ごろが引き裂かれているようなデザインで、破れた胸のところから血の涙を流すハートが。

パフォーマンスとしては、割とドラマチックで大げさな面もある音楽に負けまいと大きく身体を動かそうとしているのは分かりました。しかし、全体としてみると、要素をこなして振付を追うだけでいっぱいいっぱいになってしまった印象が。

●アンドレイ・ロゴジーン(18歳)カナダ/ポエタほか
カナダ杯では以下のような感想を書いたのだけど
男性フラメンコの魅力あふれる楽曲で、これが表現できたら素敵ですよね。フィギュアスケートは男女ともフラメンコ系の楽曲は良く使用されるけど、男性でここまで真正面からフラメンコに挑むのは案外少ないのではないでしょうか。

やりたいことはすごーく良く分かるんだけど、いかんせん体力が・・・(苦笑)。
なので多くを望めないのは承知の上で、もっと色気と力強さとキレが欲しい(←贅沢過ぎ)。
やはり最後にステップシークエンスを2つ連続して行うところがきつそうでしたが、カナダ杯よりは出来がよかったように思いました。

●ブランドン・ムロズ(20歳)US/カルメン
NHK杯のときと同じく、冒頭はすごく素敵なのにジャンプの失敗でぐだぐだになってしまい・・・
今季は新しい技術の確立にむけて、辛抱のシーズンなのでしょうね。

●アルツール・ガチンスキー(18歳)ロシア/インタヴュー・ウィズ・バンパイヤほか
GPSは結局不発に終わってしまいましたが、耽美なところのある楽曲と振付は、ガチンスキー君によく似合っていますよね。こういう楽曲が似合うということ自体、ガチンスキー君が不機嫌なだけの10代でないことを如実に物語っております。たたずまい、姿勢、ムーブメント、手首から指先にかけての動きなどなどに、味わいのある美しさがあるのですよね。

ガチンスキー君に何を求めるかによって、人により、演目の中で彼が演じている役柄の想定が違うかもしれませんね。私はトム・クルーズがやってた役ですが、本当はエドガー@ポーの一族がいいです(笑)。

●ハビエル・フェルナンデス(20歳)スペイン/オペラ「リゴレット」より
ラストのポーズからするとタイトルロールを演じているのでしょうが、その他大部分ではそのにおいが全くなく・・・(苦笑)。最後のステップで何か演じたそうに見えたのですが、明らかにスピードが落ちて何もできなくなってしまったのは残念でした。まあ、この役柄は、今のフェルナンデスさんの「ちょっと楽しくなさげ」な雰囲気に合ってるのかもしれません。

タラレバはなしってことは分かってますが、この演目、モロゾフさんの振付だったら、全く別の印象になったでしょうね。

PCSが高いですが、フェルナンデスさんのはチャンさんと同じタイプ、すなわち下半身特化型という感じがします。下半身が安定していて、脚が無駄に動かない感じ?
また、オーサーさんの弟子って、臀部の筋肉が立派な感じがする(キムヨナさんも同じく立派な臀部をお持ちだったと記憶しています)。
実際の機能的なことは知らないけど、こちらから見える感じとしては、臀部で脚(&足)を引き上げてコントロールしているように見えるというか、脚・足だけで動いてるように見えないというか。そのおかげで、安定感があって無駄な動きが無いように見えるのかなあ、と思ったり。

●ブレジナさん(21歳)/映画「アンタッチャブル」より(モリコーネ作曲)
アメリカ杯、フランス杯、そしてロシア杯と、この演目を拝見するのも3回目。
SPに引き続き、体力的にぎりぎりっぽいですね。

アメリカ・フランスでは若干苦手感が漂っていた中盤のスローパート、良くなったように思いました。
ファイナルが楽しみです。

●羽生ゆづる(16歳)日本/映画「ロミオとジュリエット」より
今回のFS合戦において、ガチンスキーさんの耽美に対抗できるのは、われらが羽生くんの悲愴美しかないでしょう、ずばり。転倒した方が美しさがいや増すという、悲愴美の典型的な一類型であります。

2回の転倒(4回転ジャンプとサーキュラーステップの冒頭)で2点減点があったにもかかわらず、技術点はSPに引き続いてトップ。SPのときに書いたからここでは理由は省略するけど、ビバ!であります。

ところで、テレビ放送で、演技途中に無意味に羽生くんのアップの顔が映された瞬間があったけど、ロシアでも彼はハンサムボーイということになっているんでしょうか?

●ジェレミー・アボット(26歳)US/エクソジェネシス交響曲第3部
アボット君は見栄えのするスタイルを持っているし、滑りが流麗なので、シンプルでストイック過ぎると思われる衣装もよく似合いますよね。というか、むしろそれが滑りをより美しく見せている面もあると思う。自信と実績のある人じゃないと着てはいけない衣装のような気がします。

でも、アボット君、この演目ではミスが多い上に、あまり良い成績をもらえていないのですよね。ファイナルに期待しましょう。

いつ手を切ったのでしょうね。あまり深い傷じゃなければ良いですが。
私は実際の血を見るのがすごい苦手で、手を切ったりすると大騒ぎするんですよね。動揺を自分の中で抑えておけないので、見て見て、血が出た!みたいになっちゃうのです。
アボット君が切った手をいろんなところで見せているのを見て、もしかして同類項?と思いました(笑)。
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by koharu-annex | 2011-11-30 22:18 | 2011-2012 フィギュアスケート

ロシア杯 男子SP

●セルゲイ・ボロノフ(24歳)ロシア/映画「プリティ・リーグ」より
わー、面白い衣装、サッカー模様!
でも、実況も突っ込んでいたけど、この映画、野球だよね・・・。
靴には何かカバーをかけているのかしら?スパイクのような模様になってて楽しいです。

コーチはモロゾフさんですが、モロゾフさんらしいマイムも組み込んだ楽しいステップでしたが、いかんせんスピードがなかったですね・・・。

●ブランドン・ムロズ(20歳)US/ミュージカル「ザ・スリーペニー・オペラ」よりマック・ザ・ナイフ 作曲:クルト・ワイ
やっぱり、この衣装、私には風呂上りのおっさんの手ぬぐいに見えてしまうなあ。
NHK杯の時のほうが、ジャンプだけでなく動きにもキレがあって良かったと思います。

それにしても、ムロズさんって表情が読みにくい人ですね(苦笑)。あ、でも、私としては、表情が読みやすい人に変貌されるよりも、ずっと読みにくいまま、たとえばニヒル路線で貫徹するとか、あるいはハードボイルド路線でゴルゴ13もどきになってくれる方が楽しいです、ええ。

●コンスタンティン・メンショフ(28歳)ロシア/映画「デッドサイレンス」より 作曲:チャーリー・クロウザー ワームス・ラウンジ ワームス・ブラック、映画「メン・イン・ブラック2」サウンドトラックより 作曲:ダニー・エルフマン

ムロズさんに続き、NHK杯の方が良かったですね。
不安定でスピード感がなかったです。お疲れですかね・・・。

●アンドレイ・ロゴジーン(18歳)カナダ/ブロークン・ソローほか
冒頭から不安げな雰囲気が漂っていたのですが、乗り切れないまま終わってしまった感じでしょうか。
最後のシットスピン、残念でした。(その他のスピンはレベル3まで上げてきているだけに)
今年シニア初参戦ということで、まだ手探り状態のような気がします。

●ハビエル・フェルナンデス(20歳)スペイン/I love Parisほか
うーん、カナダ杯のときはそつない感じがしたのですけどね、今回は若干不安定というか、キレのある動きとそうでないところの差があったように見受けられました。

あと、カナダ杯のときも気になったんですけど、フェルナンデスさん、なんかちょっとテンション低いというか楽しそうじゃないんだよね。理由は分からんが、そこは大丈夫か?
それとも単にそういう人?(去年は演目の楽しさでごまかされていたのかしらん?)

そういえば。
ABTにアンヘル・コレーラさんっていうスペイン出身の花形ダンサー(ずっと長いことプリンシパルでUSでも日本でもすっごく人気がある)も、舞台では明るいキャラが前に出てるんだけど、インタビューとか暗いんだよね。
「サッカー大国スペインでは、バレエを選ぶ少年の人生は悲劇的だ。」とか、くらーい顔とくらーい声で言ってるのを見たことがある。
もしかして、フェルナンデスさんも同じタイプかなあ。

●羽生ゆづる(16歳)日本/エチュード・イン・D・シャープマイナー(スクリャービン「12の練習曲作品8 悲愴」)
中国杯のときの感想は、
この衣装が似合ってるだけで、日本男児としては表彰ものでしょ。
この人は指先まで覆っている衣装が多いですが、それが良いですよね。腕の動きも手先の動きもとても綺麗なので、それを強調できるgoodな選択。

うねるように、しなるように身体が動きます。これまでの選手とスピード感も全く違う。素晴らしいです。
また、この人はね、高いバイオリンの音とか、ピアノの音とか、抒情的な響きが良く似合いますね。日本男児としては極めて貴重な存在です。

テン君ほどじゃないですが、この人も若いですからね、これまでは、音楽的に「静」な部分であっても、内なる思いから勢いを出し過ぎちゃうことがありました(そしてそれは後半の体力不足につながる)。しかし、今回は緩急をちゃんと意識して「静」なところは落ち着いて、「動」なときは思い切って動いていました。私の好み的にはもっとついてた方が良いけど(笑)。最後の渾身の3つの動きは、気持ちも入ってて、強い印象を残しました。
というものでしたが、この後半に書いた静と動の切り替え、今回は、より美しく演目の完成度を高くする方向でレベルアップしていました。

ずっと書き続けていることだけど、彼は憑依系の表現者のタイプだと思います。このタイプは、自分の身体が壊れても全力で表現したいことを出し切っちゃう傾向がある。ただでさえフィギュアスケートは怪我の多い過酷なスポーツなので、パフォーマンスの際には、この表現欲求と現実の自分の身体とのバランスを見極めて欲しいと願っています。今回、羽生君がそういう見極めができてきているように見えたので、嬉しかったなあ。

それにしても、技術点(45.20、スピンとステップは全てレベル4!)だけ見れば、ダントツでトップですか(しかも4回転失敗しているのに)。
私はこれが素晴らしいと思う。

羽生くんのように、生来のオーラとか雰囲気とか舞台上の華がある人って、時折、その資質を全面かつ前面に出す表現をしたいという欲求に駆られるときがあって、そういう場合に技術は後回しになっちゃうことがある。
羽生君が、自分のオーラ・雰囲気・華という天性の素質に見向きもせずに(この見向きもしないところが、また別の魅力を引き出しているんだけど、そこはとりあえず置いておく)、真っ直ぐに技術に目を向けていて、真摯に技術面での加点を狙えるよう努力しているのは、本当に素晴らしいことです。
多くのバレエダンサーも言っていることですが、表現の土台は技術ですから。

私には理由が分からないけど、若手は同じことやってもPCSが低く抑えられる傾向があるそうですね(タクタミちゃんの、「今年はジャッジの評価を上げるための年」との発言の趣旨もそういうことでしょうか)。
羽生君のPCSの評価は、今は高いとはいえないところに抑えられていますが、彼の表現の地力からすれば、技術点と同様に高いPCSを取れる潜在能力は明らかですから、今後が楽しみですね。

そのために、振付やつなぎの部分の更なる洗練を望みたい。特に前半部分のつなぎは、比較すると、ちょっとおざなりで荒い感じがしますので。ただ、ジャンプが多いので気もそぞろになるのだとは思うし、あと全体を通す体力とかスタミナの問題もありますので、やみくもに詰込むだけってのはもちろん駄目でしょうが。
あと、コメント頂いているのですが、PCSを抜本的に上げるためには、SSの指導を別のコーチに仰ぐとか、振付を別の方に頼んでみるとか、そういうことも必要なのかもしれません。後者については、私は今の振付も好きだけれども、表現の幅を広げるためには、別の振付師による振付は今後必須だと思いますね。

とかなんとか色んなこと書いちゃいましたが。
正直、16歳にこれ以上望むのは、要求し過ぎですよね。
ポテンシャル高い人への感想は、ついつい「あれもこれも」になっちゃって、申し訳ないわ~

(なお、震災の影響については敢えて触れないことにしております。悪しからずご了承ください。)

●ジェレミー・アボット(26歳)US/ベニー・グッドマン「素敵なあなた」、映画『Swing Kids』より
スタートでアボット君の左顔を映していてたのですが、左耳の上部にあるリングピアスと、少し影になっ静かな顔の対比が印象的でした。

中国杯よりずっとこなれていました。中国杯の時も完成度が高い演目だと思ってはいましたが、こなれるとずっと作品としての完成度を感じられますね。
つなぎもてんこ盛りで、本人はがっつりやってるんでしょうけど、鑑賞者にはそう感じさせず、むしろ余裕や貫禄を感じさせるところなど、見せる技術の高さとベテランの味わい深さを感じます。

●アルツール・ガチンスキー(18歳)ロシア/St. James Infirmary Blues
観客席から、ジャージ姿でちょっと行儀悪い座り方して見ているプルシェンコさんが怖い(笑)。
コンビネーションジャンプが抜けてしまったことで技術点が伸びなかったことは残念でしたね。あとでプル様に締められるんでしょうか・・・。

演目については中国杯のときに書いたので、省略。
あー、今回はキスクラでぬいぐるみを手にする姿とかなかったね。やはり、中国杯ほかでのあのキュートな姿は演出に違いない(笑)。

●ミハル・ブレジナ(21歳)チェコ/ベスト・オブ・鼓動
やはり、このSP、体力使うんでしょうね。
今年のGPSには3回出場されたので、拝見するのは3回目なんですが、いつも終盤息切れしている印象です。
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by koharu-annex | 2011-11-27 22:44 | 2011-2012 フィギュアスケート

ロシア杯 女子SP

11月も残すところ数日。そろそろ暮れに向かって行事ラッシュが始まっております。
そんな中、ちゃぶ台ひっくり返したいくらい大変なことになってる仕事が何件かあるんですが、終わったときの「ざまーみろ感」(なにそれ?)が大きいと信じてやるしかありませんな。

今回はテレ朝地上波放送を見た感想です。
カメラアングルが高い位置からかなり引きで映されている部分が長いのと、低いところからのアングルでも客席がカラフル過ぎることもあって、演技がちょっと見難いのが残念。

●ソフィア・ビリュコワ(17歳)ロシア/映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」より
黒のシースルー部分が多くてセクシーなんですけど、色気に転び過ぎていなくて似合ってますよね。ロシアの10代の女の子達には、こういうタイプ(とっても美しいのに、ある種のストイックさ・暗さ・硬さ・ツンとしたところの方が前に出てて、色気過多の方向に行かない)が案外多くて、民族性ってあるんだな~と思ったりします。

よくしなる身体の動きは見てて気持ちが良いのですが、音楽が少し弱いかなあ。音楽と、振付・動作とが、少し乖離している気がします。

●アデリナ・ソトニコワ(15歳)ロシア/ボレロ
あらら、衣装を変えてきたのですね。あのヒレ衣装、好きだったのに。

中国杯のときよりも、ずっと、ご本人が不安を感じられている気がしました。
タクタミちゃんの快進撃が気になっているのかもしれませんね。また、ちょっとだけしか拝見していませんが、昨年のジュニアの時よりも身体が大人っぽくなってきていますよね?身体の変化にまだ慣れていなくて調整しきれず、思うように調子が出ないのかなあと思ったり。

中国杯の時に見られた、動作やポジションの美しさや正確性は、若干ながら影を潜めてしまっていました。

実は、彼女、バレエ見から言わせてもらうと、少ーしだけ、素の姿勢が悪いんですよね(もちろん彼女はバレエのレッスンは積んでいると思うんだけど、そこはそれ)。
猫背ってわけじゃないけど、首がちゃんとまっすぐにはなってなくて、顔が前に出ちゃうのね。だから、首が短く見えるし、肩も適正位置からは少々上がってる感じになっちゃう。中国杯のときに頂いたコメントの中に、彼女について「首が太い」というものがあったんですが、この姿勢が原因でそう見えちゃうのかもしれません。

こういう首や顔の位置(顎が上がりがちになることもある)は、エレガントな姿勢ではなく、若干、泥臭さが出てくるんですよね。
ただ、フィギュアスケートでバレエ的なエレガントさまでも要求する必要はないと思うので、通常であればこれを問題にする必要はないと思うの。もちろん、それがゆえに「いかにも不恰好」になるのであれば直した方が良いと書くところだけど、彼女は決してそうじゃないし、中国杯のときは鮮やかな衣装も手伝ってか今回ほど目立たなかったから。

人間って、気持ちの中に不安が多いと、不思議と通常よりも肩が上がったり猫背がちになるじゃないですか。だいたいそういうときって、パフォーマンスも小さくなっちゃう。今回の彼女は、中国杯のときよりも不安が大きくて、姿勢が悪くなっちゃったのかもしれません。実際、パフォーマンスも小ぢんまりしていたというか、中国杯のときに感じた、身体能力の高さが迫ってくるような感じもなかったし・・・。

いずれにしても、まだ彼女の本領発揮には程遠い感じですので、また次回を楽しみにしています。

●アグネス・ザワツキー(17歳)US/ハーレム・ノクターンほか
こちらは、ロシア少女と違って、色気の方向に転んでいるかな、と(苦笑)。

●今井遥(18歳)日本/無言歌 ニ長調 作品109(遺作) byメンデルスゾーン
演目と基本的な演技の印象は、アメリカ杯のときに書いたとおり(こちら)。

どんどん自信をつけているようで、安定した精神状態を感じます。これって本当に大事ですよね…。
スピンがとても綺麗で、「シズニーさんのそばで練習しているので自分でもスピンが上達しているのが分かるのだそうです」旨の実況を聞いて、納得。

●浅田真央(21歳)日本/シェヘラザード
NHK杯の結果に随分安心し、また自信になったのでしょうね。皆様も感じられたと思いますが、嬉しさと喜びをほんの少し含んだ安定した精神状態を映した波動みたいなものが、スタートのときからありました。
それを感じて、「ああ、今回も大丈夫」と思ったのは、私だけじゃないはず。

見るからに振付がてんこ盛りで複雑なストレートラインステップ、NHK杯のときはレベル3だったのが今回はレベル4!その代わり(?)、スピンはNHK杯では全てレベル4だったのが、今回は後半の2つがレベル3になってるけど、そこはそれ。

3Aを期待する声もあるし(実際私の友も希望しておりました)、ご本人もその目標を見据えていることはよく存じ上げておりますが、 私は(ご存知のとおりジャンプにあまり重きを置いてないので)、このまま全体のパフォーマンスの完全性を高めていってもよいのでは?と思ってしまいます。3Aを失敗した時(最悪、転倒なんかも含め)、体力的・精神的なダメージはあると思いますので、そのリスクを負わず、スピン・ステップ・つなぎでのスピード感やテンポ感のある迫力を常に出せるような状態にしておく方が、作品としての完成度はいやますかな、と。

ただ、私はそうは言いながら、真央ちゃんが3Aを決めて、嬉しくてノリノリであのステップやつなぎをこなすのも見てみたいと思ったりします。真央ちゃんに限らず、フィギュアスケーターって、ジャンプ決めたときが一番ノリノリになれそうな感じがするので(笑)。

さて!
ここにきて初めて、わたくし、この真央ちゃんのシェヘラザードの表現について書きたいと思います。
結論!
「相手の男」はいないね(笑)。

どこまでも「セクシュアル」なところがないシェヘラザードです。いいとこの姫で、元気で(ちょっとじゃじゃ馬なところあり)、かしこくて知的なところがあって、明るくて、ウィットに富んだおしゃべりも上手で、みんなの人気者。そういう誰からも好感が持たれるお姫様ですが、明らかに「嫁入り前」です(笑)。つか、嫁ぎ先もまだ決まってない感じです。

いかにも真央ちゃんらしい(笑)。
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by koharu-annex | 2011-11-27 00:40 | 2011-2012 フィギュアスケート
羽生君っ


おめでとう~~~!!!



まだ映像見てないけど、減点2点をくらってもFS2位、そして金メダルゲットは素晴らし過ぎる。

あなたの真っ直ぐな強い気持ちが、GPF出場を引き寄せましたね。

玉の汗をかいても、汗臭さなんか絶対ない!と思わせる、あなたの汗が好きです。


カナダでも頑張れ。
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by koharu-annex | 2011-11-27 00:05 | 2011-2012 フィギュアスケート
真央ちゃんっ
おめでとう~!!



まだFSの映像見てないんだけどね、さっき、出先からの帰りのタクシーの中で携帯チェックしたので。(当然、友からもメール入ってた。笑)

SP・FSとも1位の完全V。
なでしこ以来の嬉しいニュースでした。

さーて、これから録画チェックです!




・・・ところで、女子SPの録画のなかにトヨタのCMが入ってて。
ジャン・レノ/ドラえもんを、自分の中でどう処理したらよいか分からず、ちょっと困ってる(苦笑)。
まあ、ジャン・レノがOK出したんだから、いんだけどね・・・。
でも、「のびたくん、ひさしぶり~」って。。。
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by koharu-annex | 2011-11-26 23:42 | 2011-2012 フィギュアスケート
●レナ・マロッコ(16歳)フランス/SP:No Hay Problema、FS:ノートルダム・ド・パリ
SP・FSとも衣装の色合わせが個性的です。SPは私には謎でしたが、FSの衣装はエスメラルダの雰囲気が出ていたので、理解可能。

SP、ラストの音楽が唐突に終わってしまって、なんだかな~。
あと、無駄な色気を入れ過ぎで下品に転びそうなキライを感じます(昨シーズンはSP・FS双方にこの懸念があったと記憶しています)。

FSは演劇的な演目で、やりようによっては表現力を底上げしてくれると思うのですが、いかんせん技術的・体力的な問題があるようで、振付こなしきる前に息切れしてましたね・・・。

●イリサ・シリテ(17歳)フランス/SP:映画「ブラックスワン」より、FS:エキゾチカ
フランスの黒人スケーターという一致点はありますが、メイテさんと比べると、衣装の色・デザインは良いのではないでしょうか。FSでは、首飾りのように動く飾りが面白いですね(ちょっと邪魔そうですが)。
マロッコさんと同様、ラストで音楽がぶつ切りになってて唐突感が否めないのは残念。

メイテさん陣営よりマシとはいえ、アフリカン向けの振付として良いとはいえないと思います。が、シリテさんも、楽曲に合わせて、もう少し躍動感があるスピーディーな動きが出来ればなあ、と。

●ソニア・ラフエンテ(19歳)スペイン/SP:クライ・ミー・ア・リバー、FS:アランフェス協奏曲
FSについては、感情を表に出さなさ過ぎというか、淡々とし過ぎているという感じがします。
もともと達観したような顔つきで情熱的なイメージは無い方ですが、SPのときは、衣装の華やかさも手伝ってかそこまで感じなかったのですけど。

●マエ・ベレニス・メイテ(17歳)フランス/SP:Derniere lettre du Prince、FS:フィーバーほか
衣装と振付がアフリカン向けでなく残念なことは、NHK杯のSPのところで書いたとおり。
SP・FSともに難しい楽曲だと思います。振付がよくないと負のスパイラルですが、ただ、演技自体はNHK杯のときより良かったのではないでしょうか。

●ビクトリア・ヘルゲソン(23歳)スウェーデン/SP:マイ・ファニー・バレンタイン、FS:サンセット大通り
SP・FSともに、アメリカ大会のときよりも季節が進んで、衣装が似合ってきましたね。

SPのマイ・ファニー・ヴァレンタイン。
いろんな方が歌われている曲ですけど、私、歌詞の内容を知らなかったんですよ。で、今回、ヘルゲソンさんの感想を書くために調べたの。ここでは紹介しませんけど(検索かけたらすぐに出てくるのでご興味あればどうぞ)、こんな歌詞だったんですね~。良い歌詞じゃないですか。
私、曲としては男性歌手が歌っているのが好きだったけど、歌詞を知ってからは女性シンガーのが好きになりましたわ。でも、歌詞を知ると、ヘルゲソンさんの演技が物足りないですね(苦笑)。もっと上から目線というか、はやりの「ツンデレ」というか、そういう女性上位の恋愛模様を見せられる部分があると良いかな、と。

FSのサンセット大通りは、アメリカ杯のときにも書いたけど(こちら)、「ラストで発狂する老女優」が主人公。これを演じたといえるためには、もう少し分かり易く悲哀が欲しいところ。

●かなこちゃん(17歳)日本/バイオリン協奏曲(メンデルスゾーン)
かなこちゃんはねえ、踊っているときでなく、普通の素の動きの時にも既に跳ねるように動くんですよね。で、彼女の踊りって、本来もってる素の動きを抑制・矯正した上でのものではなく、素の動きの延長上にあるんですよね。だから、ナチュラルに弾けるような動きが何より特徴で、静かに動かそうとしていても、どこかに小さな反動がついているように見える(笑)。だから、やはり静的な印象ではなく、元気とまで言わないムーブメントのときでも動的な印象がある。

こういう「弾ける」タイプの動きって、弓で演奏される弦楽器と相性があまり良くないような気がする。弓で演奏するときに特徴的に出る音の伸びと調和しないというか、真逆のムーブメントなので。
逆に、羽生君のように「しなる」タイプの動きは、弓で演奏される弦の音にとっても良く似合う。

かなこちゃんのFSは、SPよりかはテンポが彼女に合ってたと思う。だけど、やはりバイオリンの音がメインで出てくる楽曲であるだけに、彼女のムーブメントとちょっと違和感が出ることは否めないかなあと。

●アリッサ・シズニー(24歳)US/悲しきワルツ(シベリウス)
元来、悲しきワルツの曲想には死の香りがあるので、シズニーさんが狙っているものを確認するため、いつか完成版が見たいとアメリカ杯の感想に書いたのですが(あのときはジャンプの調子と流れが悪くて全体像を把握できず)。

今回、冒頭で、忍び寄ってくる何かに対する緊迫感とか恐怖感のようなものを演じているように見受けられたので、一瞬瞠目したのですが、冒頭だけで終わってしまいました・・・。この印象で作品をまとめることができたら新境地だったのになあ、とちょっと残念。

●カロリーナ・コストナー(24歳)/モーツァルト「ピアノ協奏曲第23番」
振付がかなり細かく複雑ですよね。音の1つ1つに動きがついてる部分もあるほど。これをこなせる身体能力と、多少ミスっても追いつける落ち着きと経験値の高さは、コストナーさんの妙味といえましょうか。

ただ、何度も書いて申し訳ないのですが、やっぱり私は、彼女のいろんな意味でのスケール感に照らすと、この曲は若干軽いと感じてしまうなあ・・・。申し訳ないけどコストナーさんの演技を見てると、「この手のモーツァルトの音楽って小柄な人が軽やかに、がベストマッチだよな~」と思ってしまうのです。

●エリザベータ・トクゥクタミシェワ(14歳)ロシア/ラテンセレクション
あら。カナダ杯のときにつけていた頭の大きな薔薇、取っちゃったんですね。可愛かったのに残念。
FSをラストで滑るという緊張もあったのでしょうし、FSは体力が必要だからSPほど自信が無かったのかもしれませんが、SPのときの堂々さとはレベルが全然違いました(笑)。

また、特に、FS楽曲の一部にある明るい強さやエネルギッシュな曲調の部分については、まだ追いつけていないことが顕著でした。この点については、カナダ杯と大きく変化は無かったですね。そういう意味で、SPの方が成長が感じられました(もちろん、SPのタンゴについても、ザ・タンゴといえるほどの演技ではなかったといえばそうなんですが、カナダ杯よりずっと良くなっている)。

ただ、こういう演技の完成度については、求め過ぎというのも良く分かっています。そもそもSP・FSの楽曲ともローティーンの少女(=子供)が完成させられる演目ではなく、彼女の華奢な身体ではまだ到底無理です。せめて、体が通常の16歳くらいしっかりしてこないと、ね。
もし、彼女が「普通」の14歳にちょっと毛が生えた程度の方なら、「まあ、可愛い!よく頑張ってて素敵でした。」と褒めるだけで充分な出来だったと思うんです。しかし、彼女のポテンシャルが見るからに高いせいで、ついつい要求度が高くなってしまうのでした。
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by koharu-annex | 2011-11-25 22:40 | 2011-2012 フィギュアスケート

フランス杯 男子FS

皆様、そういや昨年も、東京ワールドのために選手の皆様が日本を意識した演目を選んでいる、というお話を頂いていたのでした。すっかり失念していました。大変申し訳ありません。言い訳としては、東京ワールドが実現していたら私の記憶にも定着していたのかもしれないと。はっはっは。
・・・すみません。

ホントここ数年で一気に記憶力が落ちて・・・ぼろぼろと落ちていくんですわ、いろんな記憶が(苦笑)。嫌なこともいっぱい忘れているようで、そういう意味では楽になっているとも言えるんですけど、こういうとき申し訳なくて悲しいですわ。は~。

●ロマン・ポンサール フランス/バレエ「ロミオとジュリエットより」
音楽の編集が面白い。
冒頭は、バレエではラストの墓場のシーンの音楽。ここから始めるか!と注意をひかれて、音楽ばっかり聴いてました(すまん、ポンサールさん…)。

中盤は、ジュリエットが毒をあおるシーンの音楽から始まる。
後半は、ティボルトが殺されてキャピレット夫人が転げまわって嘆き悲しむシーンの音楽。
ラストは、ミルヒーのテーマ(笑)(モンタギュー家とキャピュレット家)のアレンジ。

●マヨロフさん(20歳)スウェーデン/フラメンコ・ボレロ
パパがコーチで、ママが振付師。両親そろって息子に高いハードル設定し過ぎじゃあないだろか。しかもSP、FS2本とも。息子がつぶれちゃ元も子もないと思うが。
カメラアングルが悪くて、最初のポーズ(バレエとそっくり)が全身で見えなかったのが残念。あとはカナダ杯のときの感想と同じ。
ボレロのこのアレンジ、私は好きだな~。声が邪魔だけど。
黒のシースルーの衣装に、シルバーやゴールドのアクセサリーを利かせているのも個性的ですね(嫌いな人も多いだろうケド)。

振付に、バレエの振付家である故モーリス・ベジャール氏の「ボレロ」を彷彿とさせる動きが随所に盛り込まれていました。これは知ってる人にしか妙味が感じられないもので、バレエ「ボレロ」を観たことない人は「変な動き」としか思えないと思います(苦笑)。

体力が最後まで持たなくて、振付を十分にこなせていなかったのは残念ですが、これは仕方ないですよね。ハードル高過ぎです。

●信ちゃん(24歳)日本/シェルブールの雨傘ジャズアレンジ
中国杯のときと衣装を変えてきましたね。アイスブルーでまとめられた大きな薔薇は「フランスの花売り男」(こちらのネット報道参照)をイメージしているのでしょうが、これは好き嫌いが分かれるかな。ついでにいうと、ジャケット仕立の必要はあるんだろうか・・・。
ただ、意外なことに、右の肩と袖口に施された模様のおかげで、右腕が長く見えます。両腕につけるとtoo much だけど、腕が長くない信ちゃんタイプには、ポイントをこの2箇所に置くのは思いのほか良いのかもしれないですね。

中国杯のときに詳しく書いたんだけど(こちら)、「シェルブールの雨傘」は、ジャズアレンジしなければ、信ちゃんに合ってる気がします。原曲をそのまま使用している冒頭部分は、雰囲気もテンポも彼にあっていました。特に今回の信ちゃん、冒頭から素で悲しげでしたからね…。

シェルブールの雨傘って、切ない映画じゃないですか。男にとっても女にとっても切ない(女にとっての方がより切ないかなあ)。
信ちゃんってそれなりに山あり谷ありなせいもあるのでしょうが、不安定さや揺らぎのような雰囲気、周囲に少し翻弄されるような雰囲気、そしてそれらゆえの哀愁を持っていますよね。それがこの映画音楽の切なさに共鳴するところがあるのだと思います。

それにしても、いかにも身体がおかしくなった滑りでした。佐野のおっちゃんは、ジャンプを上でまとめることに狂いが生じたくらいの程度にゆうたはりましたけど、ここは実況アナウンサーの「身体に何かがあった・・・心配」という、確かな目があってよかった。アナまで気づかなかったら、完全、KYの実況だったよ・・・

薔薇の周りに施されたきらきらのストーン達(これらもアイスブルー)が、途中から信ちゃんの涙のように見えてきて、切なかったですわ。ボロボロの状態を見せながらも痛みをこらえて滑りきったこと、そしてその滑りのどこにも投げやりさが見られなかったことには、「頑張りました」マークを押して差し上げたい。

男なら泣くなよ~とおっしゃる方が沢山いらっしゃるのは百も承知ですが。あの感情過多の信ちゃんがですよ。号泣しなかったんですよ!!すごい成長じゃないですか。・・・あ、これ、墓穴?

とにかく、ですよ。信ちゃんはあせらずにちゃんと怪我を治して欲しいです、はい。

●レイノルズ君
コメント下さった方から、急性胃腸炎で棄権、というお話を伺いました。
何かにあたったのでしょうか、それとも・・・昨日のSPの成績が今ひとつ伸びなかったのがボディーブローのように響いたのでしょうか。
どうぞお大事になさって下さい。一日でも早いご快復を祈念しております。

●アモディオ君(21歳)フランス/ベサメ・ムーチョほか
冒頭、気合の入った表情をしてましたね~。野性的な目力の彼がこの衣装をまとうと、ネコ科の動物の化身みたいに見えますね。衣装はトラ柄ですが、私のイメージは南米のジャガーかな。音楽も南米系だしアマゾンを象徴するかのような鳥の声も入っていたし。

さて、アモディオ君のダンス、元気良くて色気もあってキレもあって、決して嫌いじゃないんですが、どうも物足りないんですよねえ。

根本的な原因は体力不足なんですけど、そこから派生する個別の理由、すなわち、全体の構成に偏りがありすぎること(ステップに命かけすぎ)、静止する箇所で流れをぶつ切りにしてしまうことが多いこと、上半身だけあるいは下半身だけが激しく動く場合が多く、全身で踊る場面が案外少ないこと等々もあるわけで。

そのあたりをおくとしても、アメリカ大会よりかは少し良くなったとはいえ、まだまだ感がありますね。
フランスでの世界選手権が最終目標だそうなので、楽しみに待っていましょう。

●リッポンさん(21歳)US/G線上のアリア、トッカータとフーガ
カナダ杯では、後半、体力が持たなかったようで、彼には珍しく動作が荒くなったところが見受けられました。が、今回はずいぶん良くなった印象です。もちろん、彼は本来はもっと美しく多彩な動きが出来る人なので、まだ発展途上なのだとは思いますが。ただ、完成系に近づくためには、ジャンプの精度を上げないと難しいかも、ですね。

衣装が少々太って見えてしまうので、ムーブメントの美しさを少々減殺しているかもしれません。そこはちょっと損かな。

それにしても、佐野のおっちゃん。
以前から感じてたんですが、この方、少し放言癖がありますよね。
リッポン君がジャンプの構成を演技途中で急遽変更して得点を稼いだことを捉えて、「ちゃんと演技中でも計算が出来ているってことです。これは見習わないといけない人もいるかもしれませんね。」ですって(苦笑)。

●ブレジナさん(21歳)/映画「アンタッチャブル」より(モリコーネ作曲)
やっぱりアンタッチャブルの音楽って良いよなあ。
ブレジナさんは、今季、アンタッチャブルを選択している方の中でも、音楽の緊張感によく合った動きをなさっていると思います。

ただ、中盤のスローパート、アメリカ大会のときもそうだったのですが、このゆったりとしたテンポの振付は、少し不得手なのかも。一気に動きが悪くなるというか(テンポがゆったりしている理由によるものではない)、どうしたらいいか分からないから、とりあえず振付どおりに動かしておくか~みたいな、間が持たない苦手意識が前に出てる感じが。

後半のアップテンポの中で、最後の2つのスピンの失速がちょっと目立ってしまったのは残念でした。

●ソウ・ナン(21歳)中国/フランツ・リスト「ハンガリー狂詩曲第2番」
衣装については中国杯で書いたから省略。

前半のスローなテンポの部分では、SP(=全力でラジオ体操)では見られなかった柔らかい動きをしていました。が、彼の身体能力の高さに照らすと、ムーブメントとそもそもの振付がつまんな過ぎると思う。

ソウさんは、肩甲骨の稼動域が狭いようで、肩はほぼ固定されているし、多くの場合腕も身体の前の狭い範囲でしか動かしていない。また、何代目かのぶんぶん丸よろしく、ほぼ直線に伸ばした形状で腕を動かすので、どうしてもムーブメントが味気ない。
ただ、男性の場合、この程度の稼動域でやっている人や、腕の形状もほぼこんな感じという人は、案外いらっしゃると思うのですよ。そういうタイプでありながら「踊りが上手だな」と思わせる人って、体からリズム感が溢れるように見える人ってのがその1つのタイプとしてあるんだけど、ソウさんにはこれはないね。

リズム感はどうしようもないので動作を改良するしかないわけですが、その箇所は、肩甲骨・腕というよりも、首と胴体でしょうかねぇ、と思ってます。ソウさん、見るからに胴体部分(背中、体側、胸、お腹)が硬くて、殆ど伸びないし、使ってないんだもん。高橋さんほどとは決して言いませんが、ムーブメントの時に胴体から動けるように、そしてそれに首の動きをつけられるように、まずは胴体部分のストレッチからやったらどうかと(って失礼過ぎ?)。

あと、何度も指摘して申し訳ないけど、振付の問題は大きいと思う。
ソウさんの振付ってね、最初にジャンプなどの技術的要素の順番と足(ステップ)をがーっと決めて、がーっと練習して、その後、「そこ余裕ありそうだから、腕動かせ」って後付けしたみたいな感じなんですよ。
後付けした振付って、多くの場合、一貫した思想(っていうと大げさだけど、ある種のタイプみたいなものといえばいいかな)がなく、バラバラ感がある。ソウさんのはまさにそうで、身体全体の一体感もないし、演目全体の統一感もない。

結果、中国ペアの素晴らしさは捨て置いて、「やっぱ中国ってちょっとダサい」と思わせる圧倒的な負のパワーがある。
ソウさんの身体能力って見るからに高くて、踊り心が無くてもある程度まで持っていける動きの良さがあるので、非常に気の毒だと思う次第。

●チャンさん(20歳)/アランフェス協奏曲
カナダ杯のときに悪い意味で度肝を抜かれた、この謎のおズボン(なぜかパンツと呼びたくない)。
目が慣れてきたのか、今季の謎衣装をある程度見た後だからか、「ま、このままでもいいんじゃん?」と思えてしまった・・・

カナダ杯のときよりも調子が悪かったようですし顔の表情も何だか暗い。
ただ、ソウさんの後で見たから余計そう感じたのだと思いますが、チャンさん、上半身の動きが昨シーズンと比べてずっとよくなってますよね。無駄な力が入ってないのに、伸びがあって音楽にも乗れている。前は社交ダンスのホールドのような姿勢が崩れなくて変な硬さもあったのですが、今シーズンは良い意味で「緩み」が見られます。

また、振付も、あからさまじゃないんだけど、そこはかとないスペイン風で統一されていて、自然で無理のない流れで動作が連続しています。
ま、転倒があったりしたので、流れが切れることもありましたが、そこはそれ。
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by koharu-annex | 2011-11-23 18:29 | 2011-2012 フィギュアスケート