もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

カテゴリ:バレエ(オーストラリア)( 2 )

2010年10月17日(日)午後3時~ @東京文化会館
オーストラリア・バレエ団 「くるみ割り人形」-クララの物語- 全2幕

振付: グレアム・マーフィー
共同製作: ジャネット・ヴァーノン
構成: グレアム・マーフィー、クリスティアン・フレドリクソン
音楽: チャイコフスキー
装置・衣装: クリスティアン・フレドリクソン
照明: ジョン・ドゥルモンド・モンゴメリー
映像コラージュ: フィリップ・シャールエット

【出演】
年老いたクララ: マリリン・ジョーンズ
クララ、バレリーナ: リシンダ・ダン
子供時代のクララ: 柴平くるみ

第一幕
ロシア人たち: オードリー・ニコルズ、キャスリーン・ゲルダード、シェーン・キャロル、コリン・ピーズリー、ロバート・オルプ、フランク・レオ、アンドリス・トッペ
医師/恋人ノ将校: ロバート・カラン

第二幕
バレエ教師: コリン・ピーズリー
バレエ学校校長: アンドリス・トッペ
将校: アンドリュー・キリアン、ティ・キング=ウォール
クララの友人: アンバー・スコット、ラナ・ジョーンズ
ニコライ皇帝、アレクサンドラ皇后: ベン・デイヴィス、ローラ・トン
大公姫たち: ジュリエット・バーネット、エイミー・ハリス、キスメット・ボーン、ジーナ・ブレッシャニーニ
皇帝ノ護衛隊: ブレット・サイモン、アンドリュー・ライト、ジャリド・マッデン、ギャリー・ストックス
"クルミ割り人形"-王子、クララ: ルディ・ホークス、ルシンダ・ダン
スペイン: ジーナ・ブレッシャニーニ、ジュリエット・バーネット、久保田美和子、マシュー・ドネリー、ダニエル・ゴーディエロ
エジプト: ジャリド・マッデン、ジョン=ポール・イダジャク、ミッチェル・レイナー、ジェイコブ・ソーファー、アンドリュー・ライト、ノア・ガンバート、ジャ・イン・ドゥ
オーストラリアの水兵たち: ツ・チャオ・チョウ、ケヴィン・ジャクソン、チェンウ・グオ、ジャ・イン・ドゥ、ジェイコブ・ソーファー、マシュー・ドネリー

指揮: ニコレット・フレイヨン
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
合唱: 江東少年少女合唱団
協力: 東京バレエ学校

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

グレアム・マーフィーの白鳥の湖(こちら)の制作は、2002年。
このくるみ割り人形の制作は、その10年前の1992年です。

この10年というのは、マーフィーさんにとって、すごく大きな10年だったんだな~ということが良く分かります。
特に群舞。
くるみ割り・・・の群舞は、どの場面においても、大人数の上に無理な振り付けてんこ盛りなせいで、舞台上でドタドタと大群が不器用に動き回り、あげく振り付けをこなしきれず、洗練さに欠けることこの上なし。
これは白鳥・・・ではあまり見受けられなかったと思います。

まあ、何の分野でも、洗練された域に達するための「マイナスの美学」を習得する前には、ごてごてと飾り立てる時期が必要なわけで。
しかも、この「ごてごて」を行うためには、才能が必要なわけで。

そういう意味では、マーフィーさんの才能とその開花の過程がよく分かる2つの演目でした。
[PR]
by koharu-annex | 2011-01-02 19:53 | バレエ(オーストラリア)
2011年1月2日、感想を追記しました。

2010年10月9日(土)午後3時~ @東京文化会館
オーストラリア・バレエ団 「白鳥の湖」 全4幕

振付: グレアム・マーフィー
音楽: チャイコフスキー
台本: グレアム・マーフィー、ジャネット・ヴァーノン、クリスティアン・フレドリクソン
装置・衣装: クリスティアン・フレドリクソン
照明: ダミアン・クーパー

【出演】
オデット: マドレーヌ・イーストー
ジークフリート王子: ロバート・カラン
ロットバルト男爵夫人: ルシンダ・ダン
女王: シェーン・キャロル
女王の夫: ロバート・オルプ
第一王女: 久保田美和子
第一王女の夫: マシュー・ドネリー
公爵: アンドリュー・キリアン
公爵の若い婚約者: 本坊怜子
伯爵: ダニエル・ゴーディエロ
伯爵の侍従: ツ・チャオ・チョウ
提督: コリン・ピーズリー
侯爵: マーク・ケイ
男爵夫人の夫: フランク・レオ
ハンガリー人の踊り: ローラ・トン、ジェイコブ・ソーファー
宮廷医: ルーク・インガム
大きい白鳥: ラナ・ジョーンズ、ダナ・スティーヴンソン
小さい白鳥: リアーン・ストイメノフ、ハイディ・マーティン、エロイーズ・フライヤー、ジーナ・ブレッシャニーニ

招待客、ハンバリー人、召使、尼僧、従者、白鳥たち: オーストラリア・バレエ団

指揮: ニコレット・フレイヨン
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
協力: 東京バレエ学校

インターミッションは、第1幕・第2幕の後に各20分ずつ。第3幕・第4幕の間はなし。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

オーストラリア・バレエ団の「白鳥の湖」がことのほか変わっていることは、つとに有名。
有名なものを初めて見る時って、わくわくすると同時に、不安もありますよね。
結果として不安は杞憂に終わりました。私も一緒に行った旦那も、そもそも「白鳥の湖」があまり好きでないのに、満足して帰途についたのでした。

以下、追記です。

白鳥の湖の音楽については、初演時、相当に不評であったこと、プティパ版の制作過程において、チャイコフスキーの元のスコアが大幅に再編成(削除も含む)されてしまい、原譜とはかなり違ったものになってしまったこと、プティパ版が成功したがゆえに現在ではプティパ版の音楽が主流となっていること、はいずれも良く知られています。

マーフィーのこのバージョンは、音楽をチャイコフスキーの原譜にできる限り忠実に編成し直したとのことです。
そのため2幕の音楽が1幕で出てきたり等、とてもユニークで、その意味でもとても興味深いものでした。

主人公が精神を病むことや、看護婦が白くて(これは当然なんだけど。笑)怖いこと等は、マシュー・ボーンの「スワン・レイク」と通じるところがあります。
これは既視感を誘いますが、まあ、そこは問題にすべきポイントではないですね。

マーフィー版は、英国王室のスキャンダルを題材にしていますが、役柄を感じさせる登場人物を、オデット(=ダイアナ妃)、ジークフリート(=チャールズ皇太子)、オディール(=カミラ夫人)に絞ったことで、非常にシンプルで分かりやすい上に、洗練された印象にすることに成功していました。

まあ、ジークフリートがオデットへの真実の愛に気づいて、オデットの死後、彼女だけを想って後の人生を過ごした、というラストは、あまりに現実と違っててどうかと思いますが。
[PR]
by koharu-annex | 2010-10-13 11:25 | バレエ(オーストラリア)