もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

カテゴリ:バレエ(東京バレエ)( 6 )

感想のメモを紛失・・・あぁ。
なので、とりあえずキャスト等の記録だけ。

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<1回目>
チャイコフスキー記念 東京バレエ団 「ニジンスキー・ガラ」
2012年1月13日(金)午後7時~ @東京文化会館

指揮: ワレリー・オブシャニコフ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
     ピアノ: 尾崎有飛(「ペトルーシュカ」)

●レ・シルフィード
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: フレデリック・ショパン
出演:
プレリュード: 吉岡美佳
詩人: ウラジーミル・マラーホフ
ワルツ: 佐伯知香
マズルカ: 奈良春夏
コリフェ: 矢島まい、川島麻実子

●薔薇の精
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: カール・マリア・フォン・ウェーバー (編曲: L.H.ベルリオーズ)
出演:
薔薇: ディヌ・タマズラカル
少女: 高村順子

●牧神の午後
振付: ワツラフ・ニジンスキー
音楽: クロード・ドビュッシー
出演:
牧神: 後藤晴雄
ニンフ: 井脇幸江

●ペトルーシュカ
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: イーゴリ・ストラヴィンスキー
出演:
ペトルーシュカ: ウラジーミル・マラーホフ
バレリーナ: 小出領子
ムーア人: 森川茉央
シャルラタン: 柄本弾


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<2回目>
チャイコフスキー記念 東京バレエ団 「ニジンスキー・ガラ」
2012年1月14日(土)午後3時~ @東京文化会館

指揮: ワレリー・オブシャニコフ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
     ピアノ: 尾崎有飛(「ペトルーシュカ」)

●薔薇の精
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: カール・マリア・フォン・ウェーバー (編曲: L.H.ベルリオーズ)
出演:
薔薇: ディヌ・タマズラカル
少女: 吉川留衣

●牧神の午後
振付: ワツラフ・ニジンスキー
音楽: クロード・ドビュッシー
出演:
牧神: ウラジーミル・マラーホフ
ニンフ: 上野水香

●レ・シルフィード
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: フレデリック・ショパン
出演:
プレリュード: 小出領子
詩人: 木村和夫
ワルツ: 高木綾
マズルカ: 田中結子
コリフェ: 乾友子、渡辺理恵


●ペトルーシュカ
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: イーゴリ・ストラヴィンスキー
出演:
ペトルーシュカ: ウラジーミル・マラーホフ
バレリーナ: 佐伯知香
ムーア人: 後藤晴雄
シャルラタン: 柄本弾
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by koharu-annex | 2012-07-15 08:05 | バレエ(東京バレエ)
東京バレエ団「ラ・バヤデール」@東京文化会館

この公演は、直前になってキャストの変更が随分ありました。

まず、主役のソロル役のダンサーが、2人とも変更になりました(4月頭にNBSからご丁寧にも葉書が届きました)。
本来、上野さんの相手はシュツットガルト・バレエ団のフリーデマン・フォーゲルさんだったのですが、ドイツ政府から渡航自粛勧告が出ておりカンパニーから許可が下りなかったそうです。小出さんの相手は、レニングラード国立バレエ団(正確な言い方じゃないけど世間的にこっちの方が通りが良いので)のレオニード・サラファーノフさんだったのですが、彼は膝のお怪我のために降板です(もう快復されて舞台にも復帰されてるみたいですね)。

2人の降板を受けて、オランダ国立バレエ団のプリンシパル、マシュー・ゴールディングさんと、ノヴォシビルスク・バレエ団の芸術監督、イーゴリ・ゼレンスキーさんが来日してくれました。ブログやパンフレットに掲載されたメッセージはお2人の温かなお気持ちがあふれるもので、本当に嬉しく思いました。

つぎに、当初、ガムザッティを日程の半数踊る予定だった、奈良春夏さんが左足の骨膜炎のために降板されました。これにより、予定されていた全ての日程(全部で4公演かな)において、田中さんがガムザッティを踊られることになりました(ガムザッティって、結構、出る場が多いし見せ場も多いので、大変だったと思います)。

●4月16日(土)午後3時
ニキヤ:上野水香
ソロル:マシュー・ゴールディング
ガムザッティ:田中結子
ブロンズ像:松下裕次
ラジャ:木村和夫
大僧正:後藤晴雄
第1ヴァリエーション:岸本夏未
第2ヴァリエーション:佐伯知香
第3ヴァリエーション:高木 綾      

●4月17日(日)午後3時
ニキヤ:小出領子
ソロル:イーゴリ・ゼレンスキー
ガムザッティ:田中結子
ブロンズ像:宮本佑宜
ラジャ:柄本武尊
大僧正:木村和夫
第1ヴァリエーション:岸本夏未
第2ヴァリエーション:佐伯知香
第3ヴァリエーション:乾 友子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16日の上野さんの身体能力の高さについては今回も目を見張りました。
が。が。が。フィニッシュが何度か合わなかったんです。覚えてるだけでも2回。パ・ド・ドゥのときに、上野さんが決めポーズをしちゃった後のタイミングで、パートナーがジャストのタイミングで決めポーズをするって、見ててつらい・・・(上野さんは元々は音を早取りするタイプではないのにこういうことになっちゃうのは、演奏が「ためてフィニッシュ!」っていう奏で方をしている場合のタイミングの取り方が少し苦手なのかも)。何度も書いてますけど、上野さんの独特の音楽性は、長所と表裏一体なので、本当に難しいですよね。。。

パートナーシップという意味では、17日の小出さんとゼレンスキーさんの方が格段に良かったと思います。小出さんのニキヤに派手さはないのだけれど(特に上野さんの後だとそう感じてしまう)、見てて切なくなるような美しいハーモニーがありました。

2日目のブロンズアイドルを踊った宮本さん。気の毒にステップで滑った箇所があったのですが、例のブロンズアイドルの横向きに「かっくん」と上下する決めポーズは、1日目の松下さんより形が綺麗でしたよ!

最後にガムザッティの田中さん。2日連続のガムザッティを抜群の安定感で踊りきっていました。目を見張る身体能力や技術の高さはないのですが、まさに縁の下の力持ち的に、2つの舞台を一定レベル以上に持ち上げたのは、彼女だと思います。ブラバー!お疲れ様でした。
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by koharu-annex | 2011-06-28 11:58 | バレエ(東京バレエ)
東京バレエ団「M」
2010年12月19日(日)午後3時~ @東京文化会館

振付/美術・衣装コンセプト: モールス・ベジャール
音楽: 黛敏郎、クロード・ドビュッシー、ヨハン・シュトラウスⅡ世、エリック・サティ、
    リヒャルト・ワーグナー、L.ポトラ/D.オリヴィエリ

ピアニスト: 三原淳子

【出演】
少年: 肥田宏哉
Ⅰ‐イチ: 高岸直樹
Ⅱ‐ニ: 後藤晴雄
Ⅲ‐サン: 木村和夫
Ⅳ‐シ(死): 小林十市
聖セバスチャン: 長瀬直義
射手: 永田雄大
船乗り: 平野玲
女: 上野水香
海上の月: 渡辺理恵
 
 <禁色>
オレンジ: 吉川留衣
ローズ: 奈良春夏
ヴァイオレット: 田中結子
 <鹿鳴館>
円舞曲: 高村順子、乾友子、佐伯知香、氷室友、松下裕次、小笠原亮、梅澤紘貴
貴顕淑女: 高木綾、西村真由美、浦川里紗、松浦真理絵
 
ソファのカップル: 川島麻実子、江本武尊

海: 森志織、村上美香、岸本夏未、阪井麻美、矢島まい、川島麻実子、寺嶋麻衣、河合眞里、
   許山麻有、加茂雅子、森彩子、小川ふみ、二階堂由衣、大塚怜衣、田島由佳、
   三浦菜々美、宮下加瑞、中居歩美、縫谷美沙、波江野彩、石井初美、河谷まりあ、
   伝田陽美、二瓶加奈子、飯田鈴実、政本絵美

男: 高橋竜太、松下裕次、氷室友、小笠原亮、宮本祐宜、梅澤紘貴、江本弾、谷口真幸、
   安田峻介、井上良太、江本武尊、岡崎隼也、杉山優一、永田雄大、中村祐司、野尻龍平、
   森川茉央、佐藤瑶、竹下虎司、宮崎大樹

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ダンサーを2003年に引退していた小林さんが、この「M」のために二日だけダンサーに復帰。
ゆえに、18日は「ダンサー復帰公演」、私が観た19日は「ダンサー引退公演」となっております。

小林さんが復帰して下さったことにより、イチ・ニ・サン・シが全員オリジナルキャストという豪勢な布陣で、初見の私はとても嬉しかったです。

ところが。

連日の忘年会が佳境に入っていた頃で・・・。
ワタクシ、まさかの大眠気に襲われてしまったのです。
もちろん寝てて全く観てない、という場面はありません。
しかし、こうなってしまうと、舞台上の展開は把握できても、有機的なつながりの部分や、徐々に蓄積されていく情感がさわりしか感知できなくなるので、半分しか鑑賞できなかったのと同じ。

暗くなるだけで体をまっすぐに保つのがつらいほどだったので、よほど疲れていたのだと思いますが。。。
初見の舞台で、ここまでの眠気に襲われたのは初めてで、我ながらショック。
あー、もう、猛反省。

さて、「M」は、作家・三島由紀夫の作品とその生涯が絡み合って展開します。
そのため、三島由紀夫について何も知らないとチンプンカンプンな作品であります。

私は、とりあえず有名どころは読んでいるので、予習しなくても大丈夫だったのが救い。
ちなみに、三島の本はもう数冊しか手元にないけど、10年以上前に三島の知人(私は小説家とは認めていない)が遺族に無断で三島の手紙を複数公開したことを理由に、差止仮処分がかかった「剣と寒紅」は、なぜか今でも手元にある(ニュースで発令を知るや本屋に買いに走った)。

なので、ベジャールがよくぞここまで三島作品とその生涯を的確に舞台に反映させたものだと、感動しました。
特に、冒頭が「海」から始まり、三島を溺愛し支配していた祖母の「夏子」が「シ(死)」に変身することは、三島の生涯を理解していないとできない演出なので、冒頭から「おお!」という感じでしたわ。
(といいつつ、その後、眠気に襲われるわけだが)

「海」は女性群舞なのですが、波のように揺れるムーブメントと、時折見せる仏像が印を結ぶような仕草のミクスチャが絶妙で、とても美しくて息をのみました。
ベジャールは、こういうの、本当にうまい。

小林さんの踊り、気迫が違っていました。
小林さんじゃないとあれはできない、という評判が良く分かりました。
お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
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by koharu-annex | 2011-02-06 12:16 | バレエ(東京バレエ)
Koharu@マウイ旅行中です。9月20日、末尾に感想を加筆しました。


東京バレエ団 「ジゼル」(全2幕)
2010年9月8日(水)午後7時~ @ゆうぽうとホール

振付: レオニード・ラヴロフスキー
    (ボリショイ劇場版/ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー、マリウス・プティパの原振付による)
改訂振付(パ・ド・ユイット): ウラジーミル・ワシーリエフ
音楽: アドルフ・アダン 

【主な配役】
ジゼル: アリーナ・コジョカル
アルブレヒト: ヨハン・コボー
ヒラリオン: 後藤晴雄

<第1幕>
バチルド姫: 吉岡美佳
公爵: 木村和夫
ウィルフリード: 柄本弾
ジゼルの母: 橘静子
ペザントの踊り: 高村順子-宮本祐宣  乾友子-長瀬直義、
           佐伯知香-松下裕次  吉川留衣-平野玲
ジゼルの友人: 西村真由美、高木綾、奈良春夏、矢島まい、渡辺理恵、川島麻実子

<第2幕>
ミルタ: 田中結子
ドゥ・ウィリ: 西村真由美、吉川留衣

指揮: 井田勝大
演奏: 東京ニューシティ管弦楽団

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回の公演、来日中のスケーターのランビエールさんも観たがっていたそうなんですけど、日程上無理だったらしく、ゲネプロを見学されたそうです。(いつもコメントを下さっている方から教えて頂きました。ありがとうございます!)

この舞台を鑑賞するに当たって、私、ちょこっとばかり緊張していたのです。

というのは、ロンドンで新婚生活を何年か送って帰国した友人夫妻が観に来ていたから。(ちなみに、6月のロイヤルバレエ団の東京公演は、ロンドンと比較すると馬鹿くさくなるほど高額なチケットに怒りを覚えて、観に行かなかったそうです・・・)

友人夫妻のお目当ては、もちろん、この日の主役2人。日本のバレエ団をバックに踊る、ロイヤル・バレエ団のコジョカル&コボーの両プリンシパルです。
友人夫妻に「主役のロイヤルだけじゃ、やっぱりね・・・」などと言われないように、東京バレエ団の皆さんに是非とも頑張って欲しい~と思うあまり、ワタクシ、なぜか緊張してしまったのでありました。

ということで、まずは、その友人の感想からご紹介(私の友人は、奥様ではなく旦那の方です)。

「ボク、一応ネクタイと上着持ってきたんだけど、日本はS席でもものすごく服装がカジュアルなんだね~」
「ロイヤルオペラハウスで、特にオペラなんかだと、カジュアルなんて有り得ないけどね~」


欧米の劇場では、オーケストラシートやボックス席に暗黙のドレスコードがありますよね。それを基準にしてしまうと、日本の劇場におけるお客さんの服装は、確かに驚きのカジュアルさでしょうな。
座席によって差異がわるわけでもなく、マチネ(昼)とソワレ(夜)でも差異がないことも、欧米目線でみると珍しいでしょうね。
 
「ところで、インターミッションでアイスクリーム売ってるの?」
「ロイヤルオペラハウスでは、毎回、すごく美味しいアイスクリームが売られてて、それがとっても楽しみだったんだけどね~」


んなもん、ないよ!
特に今回の劇場はゆうぽうとホールなので、そーゆー素敵なことは一切期待できませんのよ。

友人が日本でバレエを見るのはこれが初めて。運が悪かったですね。
ゆうぽうとホールは、もともと簡易保険加入者に向けた福祉施設の一部である多目的ホールです。ロビーやホワイエは狭く質素で、クロークすらなく、荷物が多いときはコインロッカー(!)を使用することになります。
 
初めての劇場体験が東京文化会館か新国立劇場ならば・・・アイスクリームは常にはないけど、もう少し印象が良かったと思います。(いずれもオペラの公演中です。まあ、東京バレエ団が新国を使うことはあり得ませんが。)

「コジョカルってさ、やっぱ、顔が可愛いよね~!」 

・・・

「2幕の群舞、あれは、日本人の真面目な気質がそうしてるのかな。それとも日本人というだけで体型がだいたい似通っているからかな。すごく揃ってて、ヨーロッパのバレエ団よりすごいと思った。ドゥ・ウィリなんか双子じゃないかと思ったよ!」

やった!!
ベスト・オブ・ベストじゃなかったかもしれないけど、初めて見る人の度肝を抜くレベルは充分に超えていた素晴らしい群舞でした。
一時期に比べるとレベルが下がったなどという声をちらほらと聞く、東京バレエ団の群舞。でも、少なくとも「バヤデール」や「ジゼル」などの白の群舞は、私は、今でも日本で一番だと思う(アクロバティックな群舞は新国が一番かな)。

友人には、日本人だからあそこまで揃うのではなく、このバレエ団が日本の中でも群舞にチカラを入れているトップクラスのバレエ団だからなんだ、とちゃんと伝えておきましたよ。
なお、「日本でトップレベルの群舞であるならば、世界でもトップレベル」であることは間違いなく、その理由は友人の分析にも一理アリ、です。


私の感想については、後日、加筆ってことで!


コジョカルさんは、音楽性がないというか、音楽の拍子をきちんと取るのではなく、音楽をそのメロディのフレーズ単位で把握して動く人ですね。
今回、この音楽の把握の仕方が裏目に出た箇所が、1幕で散見されました。

たとえば、村の友達(群舞)と一緒に踊るワルツ。
群舞はきっちりワルツのカウントを取って、三拍子を外さないように踊ります。舞台上の指揮棒のようです(笑)。
ジゼルは、群舞とともに踊りながらも群舞に埋もれず、オフバランスなどの技を見せつつタメて踊ったり、アクセントを付けて踊ります。
この踊り方は主役だけに許された特権で、この場面ではどのダンサーもそのような踊り方をします。

コジョカルさんは、トップダンサーの中でもとりわけバランスを取る身体能力が高い部類に入りますから、ぎりぎりまでアチチュードなどの姿勢を取って(=オフバランス)、その能力を観客に見せようとしました。

しかし、だからといって、音楽にあそこまで遅れるのは良くないと思いましたね。あれはズレ過ぎです。
コジョカルさんは、音楽をフレーズで把握しているから、フレーズの中で振付が追いつけばよいという感覚なんでしょうけど、そこがまさに問題。

主役に許されたタメを作る踊り方といっても、それは拍子について、ある程度きちんとカウントした中で許される範囲でないと、単に遅れているようにしか見えないことがある。
ワルツは、ほぼ誰にでもカウントできますから、あそこまでずれてしまうと、ちょいと気持ち悪いほど。

もし、群舞と一緒に踊るのでないソロの場面ならば、指揮者の方で音楽を異常にタメるとか、テンポをゆっくりにすることができますが、群舞と一緒の場面ではそれは不可能ですからね。
その点、もう少し考慮が必要かな、と。



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by koharu-annex | 2010-09-12 01:20 | バレエ(東京バレエ)
東京バレエ団創立45周年記念公演ファイナル 東京バレエ団初演 「オネーギン」(全3幕)
2010年5月15日(土)午後6時~ @東京文化会館

振付: ジョン・クランコ
音楽: チャイコフスキー
編曲: クルト=ハインツ・シュトルツェ
原作: プーシキンの韻文小説「エフゲニー・オネーギン」

【出演】
オネーギン: 木村和夫
タチヤーナ: 斎藤友佳里
レンスキー: 井上良太
オリガ: 高村順子
ラーリナ夫人: 矢島まい
乳母: 坂井直子
グレーミン公爵: 平野玲

指揮: ジェームズ・タグル
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


1幕の群舞で自然に拍手が沸きあがる有名な箇所、すなわち、それぞれ男性にサポートされた女性が一列に並んで跳躍を繰り返しながら舞台上を斜めに横切るところ。
一昨年のシュツットガルト・バレエ団(「オネーギン」の本家)の公演時よりも、音楽のテンポが少し早い?跳躍が若干、急ぎ足(文字通りですな)になってたような気が。
まあ、シュツットガルトの整然とした跳躍のときよりも、元気良くて街娘的な感じはありました。
ただ、女性ダンサー達のスカートが太ももの上のまでお乱れ気味になるところが、なんともはや。

オリガの高村さんは、回転技がちょっと不得意なんですね。回転技に入る時、顔が素に戻ることがある。こういうのって本当に一瞬なんだけど、案外目立つので、ちょっと気をつけた方がいいのではなかろうか。

レンスキーの井上さんは、朴訥&人の良さ、そして若さゆえの暴走というのは出てたと思う。
惜しむらくは、ロマンチストな詩人というのが足りないところ。

オネーギンの木村さんを観て、「オネーギン」って難しい役なんだな、としみじみ実感。
1幕で登場した木村さん、「ご…ご愁傷様です、経営されてた会社が倒産したんで?」、と言いたくなる雰囲気。
基本、真面目で品があって、地に足付けて社会生活を営んでいる常識人のような木村さん。都会的で優雅で、社交界で人気があって、でも超~傲慢で、しかも何故だかとーっても厭世的、というオネーギン像からは遠い、というのが正直なところ。

どうすんだろーって思いつつ、2幕。
2幕の木村さんは、「信念を通したら、左遷された高級官僚」、になってた。で、その高級官僚は、パーティーに呼ばれて、合理的にラブレターを処理したと思ったら、やけになって今までやったことがないおバカな方向にはじけちゃうのでした。その後、決闘が終わって、ようやく元高級官僚らしい真面目な顔に戻って、逃走しちゃうのでした。。。

3幕の木村さんは、真面目がアダになったストーカーのよう・・・だけど、思い込みが激しいところ、放浪に疲れて少しうらぶれているところ、運命に翻弄され雷に打たれたようにタチヤーナに爆発的に恋慕の情を抱いちゃうところ・・・これまでの中で、最も「オネーギン」だよ! あぁ、良かった。
・・・でも、ほとんど斎藤さんしか見てなかったっす。スミマセン。。。

さて、斎藤さん。
1989年に、ベジャールが東京バレエ団団長の佐々木さんに耳打ちしたという、「斎藤はタチヤーナの手紙のPDDを踊るべきだ」との言葉から、なんと21年。
その間、タチヤーナを踊る機会が浮上しては泡のように消え、ようやくオーディションに合格した上での今回のタチヤーナ役。東京バレエ団が何度も繰り返した事前広告もすごかったけど、それ以上にすごかったのが斎藤さんの気合。

1幕の寝そべって本を読んでいる登場シーンからしばらくの間、そんなに動きがあるシーンじゃないんだけど、おぉ、何だか緊張感漂ってるのは気のせいかい、斎藤さん、という感じでありました。

鏡のPDD、初恋に高熱出してる若いタチヤーナの妄想爆裂さ加減がよく出ていました。特にリフトされながら足を旋回させるところはスピードに乗っていて、見ごたえあり。

しかし、ラブレターを書く勢いがすご過ぎないかしらっ!?
3回ほど書くシーンがあるんだけど、毎回、ガッガッガーーーッ、みたいな。
いくら妄想爆裂系だったとしても、ラブレターってもっとドキドキしながら、字とか文章とか気をつけて書くんじゃない?(いや、経験ないんだが)
あれじゃ、ラブレターというより、怒りにまかせた抗議文のような・・・

3幕、斎藤さんさすがの貫禄。幸せで安定した結婚生活ゆえに、尋常じゃない幸福オーラに包まれる上品でしとやかな人妻タチヤーナが、まさにそこに。

手紙のPDDは、やはり21年目の正直ということなんでしょう、気合入っておりました。
自分を全く相手にしてくれなかった初恋の人が現れ、なぜか熱烈に人妻となった自分に求愛してくる、という、ある意味、女性冥利に尽きる状況。もちろん、それだけでも動揺する状況なんだけど、それだけじゃなくて、本当に幸福な結婚生活を送ってるからこそ、いっそう動揺しまくる。

冷静を装って、「出て行って」と拒絶するときも、心の中では動揺しまくってる。でも、動揺する一方で、その拒絶の時には既に、「人生には絶対に取り返せない、『機会』というものがある。彼と私の人生が接点をもつ未来は無い。」ということも十二分に悟っている。
私がある程度年を重ねていて、且つ人妻だからってこともあるんだろうけど、この気持ちを見事に表した斎藤さんのタチヤーナには、心底共感するところがあって、涙が一筋こぼれました。
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by koharu-annex | 2010-05-23 00:14 | バレエ(東京バレエ)

東京バレエ団

東京バレエ団の鑑賞記録の過去記事の一覧です。

2009年
2月7日「ベジャール・ガラ」 @ゆうぽうと

2005年
11月17日「ボレロ」ほか @東京文化会館
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by koharu-annex | 2010-04-03 12:28 | バレエ(東京バレエ)