もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

NHK杯 女子雑感その2

グランプリファイナルも終わって随分経つというのに、未だにNHK杯の雑感をアップしているワタクシ。
関係ないけど、おでん食べ過ぎて苦しい。ちくわが余計だったわ。


●総合1位 真央ちゃん(23歳)/日本/SP=ショパン ノクターン(振付:ローリー・ニコル)、FS=ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番(振付:タチアナ・タラソワ)、EX=Smile/What a Wonderful World(振付:ローリー・ニコル)

ファイナルを含め今季GPSでの各選手の滑りを見ていて、つくづく思うことは、五輪シーズンってナーバスだなってことです。そんな中でクリアに見えてきたのは、真央ちゃんがいかに凄い人かってこと。正直、この凄さは傑出してると思う。

話はバンクーバー後の「修正」の決断から始まります。
ジャンプ矯正・スケーティング技術の向上に向けた「修正」を決断したのは、ソチ五輪の今シーズンのためにあることは頭では分かっていました。が、まさにそのシーズンになって彼女の演技を見て「こうなるためだったか」との実感が伴うと、心底、驚愕しちゃう。

そもそもこの修正は、今まで身に付けた技術をぶち壊さなくてはならない部分があり、そうである以上、ある程度の修正が身に着くまでは不十分な演技しか出来なくなるのは当然で、点数がガタ落ちになるリスクを必然的に背負ってしまう(そうなると選手としてのレピュテーションも当然下がる)。しかも、そもそも修正が完成出来ないかもしれない、というリスクすらあったと聞きます。

それにもかかわらず、バンクーバー五輪後という時点で、即座に修正に踏み出した視線のクリアさ(冷静な自己認識とクレバーな分析と言ってもいい)、覚悟できる強さ、そして着実に修正を成し遂げて来た根気と根性は、いずれも常人には及びもつかないものです。

加えて、修正がほぼ完成に近づきつつある現在であっても、今シーズンの特殊性に鑑みれば、どの試合で崩れてもおかしくないはず。実際、国内勢も外国勢も、男女問わず全員いずれかの試合で崩れてる。しかし、唯一の例外として、真央ちゃんは一度も崩れてない。コンスタントにある一定レベル以上の演技をしています。これは見事ですよ。本当に凄い。

と、ここまでは前置きで、NHK杯の感想を。
SPはアメリカ大会後に手直しが行われて、確か当時の報道では、ローリーさんからテーマ「初恋」に沿った恋愛の紆余曲折なども織り交ぜて、湖や雪山の情景を参考にしたアドバイスがあったとか。アメリカ大会の時に、「あとほんの少しのタメと緩急、あるいはふわふわと真逆のキレや重みみたいなもの(「初恋」つながりで言えば「ほろ苦さ」みたいなもの?実際には無かったかもしれないけど、そこはそれとして)を、要所できかせて行くのはアリなのではないか」と書いたのですが(こちら)、上記の報道を見て、そういう面での変化があれば嬉しいなと思いましたことよ。

でね、拝見したところ、アメリカ大会よりもグンとよくなってました!
ノクターンって劇的な音楽ではないですけれど、あの楽曲の上品さを損なわない範疇での表情の変化は、とても優雅で美しかった(←例えばノクターンで、あっこ姉さんの「バラ色の人生」のような急激な変化を見せるとそれはやり過ぎ)。

あと、ノクターンのテンポや曲調って、真央ちゃんの身体の元々持ってるテンポや動きの特徴(=一言で言うならノーブルだと思う)にとてもよく合致します。ついでに言うと、ショパンの全てがノクターンと同じテンポや曲調ではないけれど、ローリーさんが概要「ショパンは真央のための作曲家という気がする」(11月の日経新聞)とおっしゃるのは深く頷けるところ。ショパンのニュアンスって真央ちゃんの雰囲気とぴったりなんですよね。

ただ、相変わらず、私の好みから言えば、手首~指先にもう少し緊張感がある部分があってもよいかなと(全部においてそうなる必要はない。今のふわりとした手首~指先の部分も半分残しておいていい)。

FS、あの爪は普通にカラー?SPの時は赤くないからジェルやスカルプじゃないよね。試合だと落し物は減点になるから付け爪もあまり考えられないから・・・。カラーだとSPが終わってから塗ってるってこと?それも大変ね。私はジェルなので、カラーが乾くまでのあの面倒さにもう耐えられない(笑)。

衣装は、以前のパワースポットのような衣装では「布地に伸びない部分」があるとのことで、今回から変更(バンクーバー五輪シーズンのJOの時に一回だけ使用した衣装だそうですね)。報道によると、「できれば新しいものを作りたい」とのことだったけどGPFでもこの衣装だったので、次の全日本で変えてくるかな~。楽しみです(NHK杯の衣装は真央ちゃんのスタイルの良さは際立つけれど、ウエストの肌色部分からタイツのゴムが一部透けそうになってて心配になる)。

ショパンは素の「まんま」真央ちゃんだけど、ラフマって真央ちゃんの隠れた部分が表に出てくる感じですね。鬼神のような真央ちゃん。姫じゃなくて女王の真央ちゃん。夢見る少女じゃいられな~い!って部分ね(ああ、思いがけないところでFNS歌謡祭の名残が…)。

ラフマニノフのピアコン2番って超有名曲だし、フィギュアスケートでもアホみたいに使われてきたけど、真央ちゃんほどこの「貴人」で「鬼神」のイメージが出る人っていないわね。ついでに言うと、曲想が大きいから、フィギュアスケートにおいては多くの場合スケーターの方が潰されちゃってるか、途中で破綻してます。真央ちゃんほどガチンコでこの曲を受け止めて、合体してる人っていないと思う。この演目の肝である最後のステップ~コレオシークエンスで、一層そう思う。愚痴になるけど、最後のスパイラル、動きの関係からかいつも背中から映されてしまって、報道写真にあるようなフォトジェニックな前からの映像を見られないのが残念。


●総合2位 ラジオノワちゃん(14歳)/ロシア/SP=映画『アンナ・カレーニナ』より/Two Steps From Hell(振付:イリーナ・タガエワほか)、FS=映画『フリーダ』より(振付:イリヤ・アベルブフ)、EX=ゾンビダンス

皆様、ここにきて白状しちゃっていいでしょうか。
ワタクシね、今季が始まって間もない頃、昨季の記事を読み返したことがあったんですよ。したらばワタクシってば、ジジュンリちゃんのことをやたらと「可愛い可愛い、アドラブル~❤」と繰り返し書いてあって。あまりの書きっぷりに「キショク悪っ!」って思っちゃうほどで。

で、私は次の決心をしたの。
(1) ガキンチョが可愛いのは当たり前(レベル差はあるけど)。当たり前のことは書かない。
(2) ガキンチョは変容が激しいので、しばらく様子を見る慎重さを忘れない。
   ⇒ 手放しで褒めない。

なので、アメリカ大会でのラジオノワちゃんの感想も、極力突き放して書いていたんです。(書きたいのを我慢して我慢して、最終的に文字にしたのが「置物」)。

でもね!もう我慢できない!言わせて!!



ラジオノワちゃん、可愛い~~っ



ド級に可愛いでしょ、この方。

私はねえ、舞台見なので、基本、舞台袖や楽屋裏での出来事はできるだけ見ないようにしているの。変な先入観持ちたくないから。ただ、落語なんかで、上手から出て席に着くまでと、噺が終わって立ちあがり下手へ入る時の噺家さんの様子なんかは、それぞれの性格の厳しさや几帳面さが出て、それも芸に対する姿勢というか芸の一部として面白いこともあるけど・・・は!今気付いたけど、これも舞台を横切っている間なので、舞台上の話だわね!

って何が言いたいかと言うと、キスクラよ!
私、キスクラでの選手の様子などは、取り立てて気に留めないようにしているの。
だけどねえ~、ラジオノワちゃんのキスクラの様子が可愛すぎるの!あと、表彰式での真央ちゃんに対する笑顔や、移動の際に真央ちゃんにくっついてばかりいる所なんか、本当に愛らしいの。これには、私、メロメロにやられてしまったですたい!(何語?)

ってことで、とりあえず落ち着いて。

うーんと、まず、この方の中で一番に褒めるべき点は、極めて良く動けるという点です。
見た目から明らかなとおり、凹凸が全くない非常にか細い体躯なので(あの手足の長さがありながら頭を大きく感じるところが身体自体の細さ&子供体型を物語ってる)、体重はかなり軽いはずだし、多くの関節のソケットが浅く稼働域が広い。なので、子供の中においても、そもそも身体を動かし易い素地があると言えます。だけれども、その素地を持った人が全員、ここまで動けるってことは無い。やはり、特別に良く動ける人なんですよ。

また、演じることや踊ることの才能も持ち合わせています。おそらくご本人も、演じることや踊ることが大好きなのでは?演じるという意味で特筆すべきは、あのEXのゾンビ。恐れ入ったわ、照れや躊躇が全く無いのですもの。

もちろん、今後、成長して身体に凹凸が出てきたら、今のようなチャカチャカした操り人形のような動きは、あまり見られなくなるでしょう。また、今のようなビールマン姿勢は難しくなると思う。成長した身体であれをやると怪我につながるから。

でも、その頃には、もっと美しいものが見られるはずですよ。バレエでも、子供が柔軟性に任せて作り上げる造形よりも、一定以上の訓練を積んだ筋肉やしっかりしたストレッチが基礎にある美しい姿勢から作り上げられる造形とでは、美しさのレベルが違うから。

ラジオノワちゃんがそういう造形美を見せてくれる頃には、おそらく、今の両肩が首を覆ってまるで頭が埋もれているかのように見えることすらある、肩の上がり方も、影を潜めているのではないかと(希望)。

あ、あとね、これは杞憂で終わって欲しいんだけど、膝下がちょっと長すぎるかも。成長すると、脚の長さを持て余すかもしれませんね。日本人選手ではありえないことですが(笑)。
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by Koharu-annex | 2013-12-12 00:42 | 2013-2014 フィギュアスケート