もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

アメリカ大会女子FP

●ゲデバニシビリさん グルジア/オペラ座の怪人
ぱっと見、衣装が妙にラブリーなドール調だと思ったのですが、オペラ座の怪人でしたか。
その目で改めて見てみると、映画のクリスティーヌの衣装をイメージしているのかなあ、と思わせるところがありますね。

終始、緊張した硬い表情で、この楽曲の世界観を表現するところまでまだ余裕がない感じがしました。

●マルケイさん イタリア/ジャンピング・ジャックほか
衣装のキラキラ具合がtoo muchかなあ。特に、失敗してしまうと衣装が悪目立ちしちゃう感じです。
うまくいったときは、派手な曲調に合って相乗効果になるでしょうから、諸刃の剣でしょうか。

●妹ヘルゲソンさん スウェーデン/ロミオとジュリエット
FP滑走3人目の妹ヘルゲソンさんを見て、「今回のフリーの衣装は皆さん妙に派手だなあ~」と思ってしまいました。

使用曲が変わってて、いろんな「ロミオとジュリエット」から様々な部分をピックアップしているようです。後半にプロコフィエフの「モンタギュー家とキャピレット家」が一瞬入っていましたが、女性スケーターでこれは珍しいのではないでしょうか。彼女のダイナミックさを意識したものかもしれません。

ダイナミックさを失わないで、ムーブメントを洗練させていけたら良いなあ、と思いながら見ていました。なかなか難しいことかもしれませんが・・・。

●マカロワさん ロシア/映画「お熱いのがお好き」より
ショッキングピンクとは!本当に今回のフリーは・・・以下略。

I wanna be loved by you just you, nobody else but you.
I wanna be loved by you alone. ププッピドゥ~♪  
・・・10代の時に覚えた歌詞って、いつまでも覚えてるなあ。

ライオンががお~ってやってるところが脳裏に浮かぶ、例のサウンドロゴまで入れているのには恐れ入りました。ただ、凝り過ぎたというか、唐突ともいえる終わり方には、「詰め込み過ぎて収拾つかなくなった」印象をぬぐえませんでした。

マカロワさんが、マイムで一生懸命モンローの雰囲気作りをしようとしているのは分かりました。しかし、マリリンの雰囲気は、本当に難しいですよ。単なる色気だけじゃないですから、あの人。
SPに引き続き、また壁が高過ぎるような気が・・・

●ジョエル・フォルテさん US/映画「13ウォーリアーズ」より
髪型についてはSPで書いたとおり。
この映画について私は何も知らないのですが、ドラマチックな音楽もあり、大河系の映画によくある華やかなサントラなのかな。

演技については、細部が荒いところが散見され(これは身体の硬さも原因かもしれません)、それはどうしても洗練さに欠ける印象を与えますから、このあたりは修正ポイントでしょうか。

●姉ヘルゲソンさん/ミュージカル「サンセット大通り」より
SPの時に引き続き、冬になると好感度がぐっと上がりそうな衣装ですね。
楽曲の内容に合わせた、大人っぽい夜会巻きも素敵です。

サンセット大通り、私はミュージカルは未見で、古い白黒映画の中途半端な知識しかなく、老いた女優の怖さ、みたいなイメージしかありません。が、アカデミー賞でこの映画を出し抜いたのが、当時無名のマリリン・モンローが新人女優役で出ていた「イヴの総て」(分かり易い野心を抱いてお辞儀するマリリンの姿を、何枚もの鏡の中に映しこんで、「歴史は繰り返す」を印象付けるラストシーンが妙に心に残る映画でした)。

という前知識があった上でのことですが、マカロワさんがマリリンを演じた後に、ヘルゲソンさんが発狂する老女優を演じるのは、なんだかちょっと切ない感じだったぞ。
ヘルゲソンさんのナチュラルなプラチナブロンドは、マカロワさんよりもマリリンに近いけど(ただ、マリリンは本来はブルネットでプラチナに染めているんですけどね)、キャラクターはマリリン向きじゃないからなあ。。。とか、関係ないことをいろいろ考えてしまいました。

パフォーマンスはまだ発展途上の様子ですが、ミュージカルの内容を演じるのではなく、雰囲気を借りてるだけだと信じたい(ラストの姉ヘルゲソンさんの表情からは、そう取れなかったけど・・・)。

●今井さん/マイ・フェア・レディー
ジャズバージョンにしない方が彼女には似合っているんじゃないですかね~
しかも、このジャズアレンジ、ちょっと難しいですよ。「踊り明かそう」のところなんか、メロディと伴奏に少し距離があるので、音楽をどう捉えるのかちょっと悩むんじゃないかな。

もしかしてジャンプの乱れも、この音楽が原因じゃないですか?
彼女が持つ素のリズムってジャズに乗りにくそうですし(多くの日本人はそうだけど)、使用されている楽曲のテンポも少し早過ぎるものが多い上に、いろんな曲をブツ切りにしてつなぎ合わせた結果、リズム、テンポとも変化が激し過ぎると思います。
これじゃあ、音楽に合わせようと思うと、ジャンプなどの技術的な要素のタイミングがずれてくるのは、当然じゃないかなあ。SPがとっても良かっただけに、非常に気の毒な気がします。

前から一般論として何度も書いていますが、ジャズって案外難しいと思いますよ。
今井さんの今回のFPの楽曲を決めたのが本人なのか周囲なのか知りませんが、クラシックじゃないやつ、という安易な気持ちでジャズに手を出す前に、もっと乗りやすい分野の曲を選択した方が良かったのでは?
ダンスミュージックとか、ロックとか、ユーロビートなんかも、ジャズに比べたらずっと乗りやすく踊りやすいのでは?
音楽って、強い味方になる反面、強敵にもなるわけで、「ジャズに挑戦しないといけない」必然性がないのであれば、最初から選択肢から外しても良いと思うのですけど。
特に今井さんには他に似合う曲がたんまりあるわけですから、短い競技フィギュアスケーター人生の中で、無駄に挑戦する必要はないのではないでしょうか。今井さんがかわいそうです。

観客席に村上さんと未来ちゃんが客席にいらっしゃった様子がずっとテレビに映っていましたが、アナウンサー・解説者ともに一言も触れなかったのが何ともはや(苦笑)。

●キャロライン・ザンさん/ドボルザーク「チェロ協奏曲」
SPの時に比べて、びっくりするくらいジャンプの調子が悪かったですね。
彼女の不調の原因は分かりませんが、好発進していただけに、本当に残念です。

●コストナーさん/モーツアルト「ピアノ協奏曲第23番」
衣装が素敵ですね~。
派手だけど洗練されたデザインなのでtoo muchに感じさせず、上品さとバランスがとれている感じです。

SPの時と同様、振付がかなり複雑なのに、動きにスピード感と安定感がありました。
また、この手のモーツアルトの音楽って、小柄な人が軽やかに舞うってイメージですが、コストナーさんは大きな動きをしながらも音楽に合わせて非常によく動いていました。

ただ、彼女のスケール感からすると、若干、音楽が軽すぎるような・・・。
使用楽曲のイメージが重ならないようにしたのだと思いますが、どちらが彼女の個性により合っているかといえば、SPのショスタコーヴィチの方だと思います。

●シズニーさん/シベリウス「悲しきワルツ」
シズニーさんも、コストナーさんと同じく紺を地色にした衣装ですが、こちらの衣装も素敵ですね~
シベリウスの楽曲には少しひんやりした温度感があるので、彼女には一般的に合うと思います。彼女は、存在にあまり熱さを感じないというか、初春に感じられるひんやりとした中に微かなぬくもりが漂うような、そういう繊細な印象の方なので。

元来、悲しきワルツの曲想には死の香りがするので、その点を表現する予定であるのかどうか確認したいところでしたが、今回はジャンプの調子が悪く、転倒しないまでも滑りがアサッテの方向に行ってしまって、流れが不明確になり、全体像を把握できなかったです。
ただ、静謐さや静けさのようなものを狙っているように見えたので、完成版をいつか見てみたいです。
[PR]
by koharu-annex | 2011-10-26 14:44 | 2011-2012 フィギュアスケート