もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

アメリカ大会男子FP

今回もBS朝日で放映されたものを録画で視聴。

●コンテスティさん(28歳)/ラ・ヴィ・アン・ローズほか
この人の個性にぴったりな、大道芸人のような雰囲気がとても良く出ていました。昨シーズンよりも今シーズンの方が、SP・FPの演目とも彼の個性により合致していると思いました。

SPの時と比べてジャンプの調子も信じられないくらい良くて、何よりご本人が晴れやかな表情で終われて何よりでした。私がこれまで観たコンテスティさんの演技の中でも、ぴか一だったような気がします。

●ダグラス・ラザノさん(23歳)/アディオス・ノニーノほか
自分で二番手グループと決めてしまっているような控えめなアピールで演技を終えていましたが(=キスクラでの態度や表情も含めて端的に言うと「奇妙に地味」)、とてもポテンシャルのある方では?

荒削りですが(これは場数を踏んでいないことも原因かも)、舞踊という観点で見た場合、身体のポジショニングとかムーブメントとかむしろ良い方だと思うので、ちょっと意識を変えるだけですごく素敵になると思います。「人に伝える」ということを殆ど意識していないように見えるので、まず、その意識を持つだけで違うのでは~?

●アモディオ君(21歳)/ラテン・メドレー(ベサメ・ムーチョほか)
うーーーーーーん。ジャンプの調子が悪かったせいか、本人も乗りきれなかったですよねえ。乗りきれないと勢いがつかないから、最後に体力不足も重なっていろんな意味で失速しちゃっているのが見受けられて、少々切ない感じでしたね。ただ、乗りきれなくて身体の動きも固い中、あのステップをこなしたのは立派といえるかもしれません。

フランス杯を楽しみにしましょう。

●アーミン・マーバヌーザデー(20歳)/キル・ビル
キル・ビルの黄色いジャージを間逆にしたような衣装でしたが、キル・ビルの世界観を表すような趣向は元々考えていないのでしょうね(まあ、キル・ビルの世界観ってなに?という根本的な問題もあるしね。笑)。

昨シーズンの記憶の限りではアーミン君はもっと動ける人なので、今回はジャンプの失敗が響いていて、全体的に動きも小さく沈んでしまったのが残念でした。

●テン君(18歳)/アディオス・ノニーノ
昨シーズン見られた勢いでぐあーっと突っ走っちゃうところが抑えられていました。また、昨シーズンは音楽を無視しているかのような面も見受けられたのですが、今回は音楽をいつでもちゃんと聴いているようにみえました。彼の不断の努力が感じられます。若いのに異国の地で頑張っているのね。ほろろ(←涙)。

若い人に良く見られる音の早取りが時折見られましたが、欲を言えば、この曲調では音の遅取りの方が圧倒的にカッコいいと思います。ただ、反面、テン君の年齢で音を遅取りし過ぎると、背伸びに映る可能性があるというか、場合によってはちょっと嫌味な感じすらするかもしれず、そこはバランスが難しいところでしょうか。

●ドーンブッシュさん(20歳)/いずれもモリコーネの楽曲で、A Fistful of Dollars(荒野の用心棒)、Ecstasy of Gold(続・夕陽のガンマン)
モリコーネさんの西部劇用音楽に合わせて衣装もウェスタンを意識していて、こういうストレートさが私は好きです。ベージュとか茶色とかいかにもな色もいいですが、黒も洗練されてるというか西部劇の泥臭いイメージを相殺する感じで悪くないですね。

少し姿勢が悪いことがあって(ジャンプの前ではなく通常のときに若干前傾することがある)、バレエ見の私は気にならなくもないですが、マイムが上手で楽しいです。踊りという面ではまだまだ感はありますが。

●バンデルペレンさん(29歳)/The Man in the Iron Mask(映画「仮面の男」より)
SPのときよりもスピンの回転速度が若干上がってた気がする・・・。SPのときは、音楽を完全に無視して(?)、定まった回転だけは回るという目的(だけ)でゆっくりじわ~っと回っているスピンを見て、ある種の衝撃を受けましたが。

「舞踊」という観点からは特に見るべきところがない方なので(ご本人もそこは意識されていないでしょう)、そういう瑣末なところに目が行ってしまいます。

●村上さん(20歳)/映画「グラディエーター」より
村上さんの個性の面からも、勢いがあって背中を押してくれるという面からも、SPの時の楽曲よりもFPの楽曲の方が良いと思いました。衣装なんですが、村上さんは腰にポイントがあるものが多いですけど、これは村上さんの身長・足の長さ・全体的なルックスの観点からプラスなんでしょうか、それともマイナスなんでしょうか。私はどうも後者のような気がするのですが、ご本人がお好きでこのタイプの衣装を着るとやる気が出るっていうのなら、このままでいく方が良いですわね。

テン君とコーチが同じということですが、似たような仕上がりを目指しているように見受けられます(体型も似ているし、スケーターとしてのタイプとしても類似点があるのかもしれませんが)。舞踊的な仕上がりについては、後回しになってる感じで、正直、あまり楽しくないです。

●小塚君(22歳)/ナウシカ
この音楽が好きで、音楽が身体に入っているのが分かります。外だけでなく身体の内に響いている音楽に合わせて動いているから(しかも緩急をつけている!)、とても自然で美しいです。音楽の伸びに合わせて、彼が腕を伸ばし、その伸ばした腕をしならせる。ぴったりと音楽に合ってます。

小塚君の演技の感想でこんなことを書く日が来るとは!

涙が出そうだよ。フィギュアスケートファンの方々って、こうやって毎年選手の成長も一緒に見ているんですねえ。皆さま、毎年それぞれに喜怒哀楽の感情の起伏があって大変じゃないですか?

このFP、振付の音楽との親和性も非常に高いのでしょうが、本人のこの楽曲が好きという気持ちがまさに土台となってこの高さまで彼を引き上げてくれたのだと思います。音楽の持つ力って本当に大きい。音楽をいかに大事にするかで、フィギュアスケーターって成長が違って来ると思うなあ。

もちろん彼の姿勢やムーブメントにおいて「舞踊」の面から改善できるポイントがまだいくつかあるのは確かなんですが、ここまで音楽と一体化すると、これらの欠点は凌駕されます。いいもの見せてもらいました。ジャンプの不調?私にはそんなこと全く問題ではありません。

●ブレジナさん(21歳)/映画「アンタッチャブル」より(モリコーネ作曲)
おお、田中刑事さんと同じアンタッチャブルなんだね。DOIのときにも書いたけど、これは私が高校生のときの映画で、友達と何度も見に行ったからよく覚えてる。エレベーターの「タッチャブル」のシーンは辛かったな。。。ショーン・コネリーが撃たれた後ケヴィン・コスナーに必死に最後に情報提供するとこも、何度見ても泣けたな。そういえば、あのエスキモーのキスは、本当なんだろうか?(あ、これって見てない人にはネタばれになっちゃう?ごめんなさい)

さて、手に汗握るような緊張感のある音楽の中、よく動いていました。特に序盤は、動きが大きく、キレも力強さもありました。後半からは余裕がなくなって、若干の体力不足も感じられましたが、これはジャンプの出来に影響されたのかもしれません。中盤のスローパートのとき、もっと身体に歌わせられたら良いですね(少し苦手にしている感じがします)。
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by koharu-annex | 2011-10-23 22:02 | 2011-2012 フィギュアスケート