もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

ABT 「ロミオとジュリエット」

アメリカン・バレエ・シアター ジャパン・ツアー2011
「ロミオとジュリエット」
2011年7月27日(水)午後6時30分~ @東京文化会館

振付: ケネス・マクミラン
音楽: セルゲイ・プロコフィエフ
原作: ウィリアム・シェイクスピア

指揮: チャールズ・バーカー
管弦楽: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

ジュリエット: シオマラ・レイエス
ロミオ: コリー・スターンズ
マキューシオ(ロミオの友人): アロン・スコット
ヴェンヴォーリオ(ロミオの友人): ダニール・シムキン
パリス(ジュリエットの婚約者): ゲンナディ・サヴェリエフ
ティボルト(キャピュレット卿夫人の甥): サッシャ・ラデツキー
キャピュレット卿夫人: ステラ・アブレラ
キャピュレット卿: ヴィタリー・クラウチェンカ

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もうよく覚えていないのだけど、Metの舞台美術とは全部が一緒ではなく、ちょっと違っていたような気がする・・・。

コリー・スターンズさんは、足首が硬いですね。それと、甲が伸び切らなず、かかとが上がりきらないことがある。なので、踊りが上滑りな印象になる。そこが残念。

マキューシオのアロン君も、ヴェンヴォリオのシムキン君も小柄なダンサーなのですが、スターンズさんが一人高身長なので、ちょっとお兄さんに見えちゃいました。本来、この舞台はエルマン君(怪我でABTのMetシーズンだけでなく来日も断念)がロミオをやる予定だったのです。エルマン君は小柄なほうなので身長的には他の2人と釣り合いがとれて、子犬がじゃれあっているような3人組になったでしょうね。

キャピュレット家に潜り込む前の3人の踊りでは、「ロミオがいつも一人飛び抜けて上手で必ず誰かがずれる」という、今や定石ともいえるような(いや言っちゃだめか。笑)轍を踏まず、とてもよく揃っていました。また、ロミオのスターンズさん1人が抜きん出ていたわけでもありませんでした(この点はいんだか悪いんだか)。

シオマラちゃんは、以前と比べると、若干、初々しさが少なくなってきたかな。寝室のPDDや、特に墓場で仮死状態のPDDの圧巻ぶりに比べると、バルコニーのPDDで少し気持ちが乗っていないように見受けられました。ただ、バルコニーのPDDでは、身長の高いスターンズさんとのパートナリングが難しそうで、そのせいだったのかもしれません。

娼婦の踊りや、ロミオと愉快な仲間たちの3人がふざけて踊るシーン(例えばジュリエットの乳母をからかう場面)などは、ABTの皆さんは本当に上手です。ケレン味が有りすぎるという批判はあるかもしれないけど、ロミジュリではこれくらいケレン味があった方が、むしろ悲劇とのバランスが良いのではないかと思います。

第1幕、最初は鳥カゴだけだけど、時間が経過するにつれてお肉がぶら下げられて市場の雰囲気を出してました。しかし、更に時間が経過すると、お肉がひっそり下ろされて再び鳥かごだけに戻っていた・・・。新国立(byバーミンガム?)といい、ABTといい、今や、ロミジュリにおける「市場」って、「鳥かご」を意味する言葉に変わったの?

バルコニーのPDDのときのセットは、ジュリエットの部屋用の「小さなバルコニー」にちゃんとセット替えしてありました。私は、キャピレット家のボールルームのセットをそのまんまの形で流用するよりも、こうやって小さなバルコニーに変えてくれる方が好きです。

第2幕、やたらロミオと愉快な仲間たち3人組の踊りが多かった。やっぱりなんのかんのいって男性ダンサーが花形のABTですわね。男女問わず花形ダンサーの老齢化が指摘されて久しいけれど、若手の有望株は男性の方がやっぱり多いと思う。

マンドリンダンスの中心では、なーんと、マキューシオ役のアロン・スコットさんがマンドリン・ソリストの踊りを踊りました。アロンさん、大活躍!シムキンさんももちろんですが、アロンさんも楽しみな有望株の1人です。

どうでもいいけど、ロミオに「ジュリエットとの結婚」を夢想させる花婿・花嫁のカップルが地味でした。ABTの舞台で「地味」って珍しいんだけど、前からそうなんですよね。どうしてだろう。

あと、更にどうでもいいけど、市場を松葉杖をついて横切る傷病者が(この役はカンパニーを問わずどの舞台にも存在する)、あるときいきなり松葉杖を放り出し下手にある階段をダダーっと駆け上がって「うおーうおー」と両手を上に突き上げて喜んでいるところを目の端で捉えてしまったのだけど、あれはなんだったんだろう??? しかも、そのとき、周りにいる人々が「臭い」というジェスチャーをしていたような気がする・・・。初めて見た異様な光景でした・・・。

3幕、ジュリエットの寝室に差し込んでいる陽の光の照明が、なぜか赤くてびっくり。記憶にないんだけど、Metでもそうしてたっけ???悲劇に向かっていくところを象徴的に描きたいのかもしれないけど、ずっと赤なので目に触る感じでした。
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by koharu-annex | 2011-08-02 01:05 | バレエ(ABT)