もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

マニュエル・ルグリの新しき世界Ⅱ Bプロ

《マニュエル・ルグリの新しき世界Ⅱ》 Bプロ
2011年7月18日(月)午後2時~ @ゆうぽうとホール

Aプロと同じプログラムがあるなど予定が随分変更されたけど、それでもルグリさんが頑張ってくれたのだと思うと、やはり嬉しく感じるのでした。

この日は「なでしこ」が優勝した日で、激しく睡眠不足だったため、結構きついものがありました。夏の睡眠不足は身体にこたえますね。

●「ビフォア・ナイトフォール」
振付: ニル・クリスト 
音楽: ボフスラフ・マルティヌー
出演: ニーナ・ポラコワ、ミハイル・ソスノフスキー
    高村順子-宮本祐宜、佐伯知香-松下裕次、吉川留衣-長瀬直義

ここでもソスノフスキーさんの不敵な存在感が感じられましたが、Aプロと違いPDDだったためかパートナリングを気にしていたようで、若干弱まっていた気もする。

●「ドン・キホーテ」
振付: マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 
音楽: レオン・ミンクス
出演: リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

デニスさんが、あらゆる意味で「若い」ですね。ちょっと力みすぎてる感じがします。

●「モペイ」
振付: マルコ・ゲッケ 
音楽: C.P.E.バッハ
出演: 木本全優

昨年のルグリの仲間たちのとき、フリーデマンさんが踊って強烈な印象を残した作品です(当時の記事はこちら)。

フリーデマンさんのキレキレの踊りに比べたら・・・という点はもちろんありますが、木本君、善戦してましたよ!!! いや~、「こんなに踊れる人だったんだ!!」、と驚きました。

また、木本さんは、身体が非常にきれいです。日本人男性の中ではトップクラスではないでしょうか。
高い身長、長い手足、まっすぐな脚、適度な太さと長さの首、厚すぎず平ら過ぎない胸板、肩幅とウェストの太さのバランスも良いし、筋肉の質がしなやかで強靭、肩甲骨を含め関節の稼動域が広い・・・これだけの要素を持ってる人って、ダンサーとはいえ、日本人男性の中ではとても珍しい。

モペイは照明がシンプルで、そのせいか腕の動きの残像がすごく美しく残るんです。木本さんの腕の動きは一級品ですよ。手首、肘、肩、肩甲骨、これらの動きの全てが、観てる者に快感を与えます。

上に向いて立っちゃう硬い髪質とちょっと猿顔の傾向があることで、古典の王子役などでは好みが分かれかもしれません。が、少なくともコンテンポラリーの踊り手としては、数年後には突出してくるのでは?頑張れ~
ちなみに、ウィーン国立バレエ団サイト内の木本さんのバイオグラフィーはこちら(動画もあります)。

●「椿姫」より 第2幕のパ・ド・ドゥ
振付: ジョン・ノイマイヤー 
音楽: フレデリック・ショパン
出演: マリア・アイシュヴァルト、フリーデマン・フォーゲル
ピアノ: 三原淳子

フリーデマンさんは、甘い雰囲気を出すのが本当に上手ですよね。加えて、ガラのPDDですら、「この女性ダンサーと実生活でもできてるんじゃあ・・・」と思わせる演技力もアッパレ。カーテンコールでも何度もキスを繰り返す彼に、ぼーっとなっちゃう女性ダンサーもいらっしゃるのでは?

アイシュヴァルトさんも完全に女優さんタイプの演技派。リフトの際、フリーデマンさんの顔に何度もかかってしまうスカートを、さりげなく除けてあげる余裕もあります(この日の衣装の布地はふわふわし過ぎてて男性側からみると非常に扱いが難しそうだった)。素敵な椿姫でした。

●「クリアチュア」
振付: パトリック・ド・バナ 
音楽: デム・トリオ(トルコの伝統音楽)、マジード・ハラジ、ダファー・ヨーゼフ
出演: 上野水香、パトリック・ド・バナ

前回はフルでしたが、今回はPDDのみ。
バナさん、カーテンコールで正座してご挨拶してくださるなど、日本への敬意と愛情を感じました。

●「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付: ケネス・マクミラン 
音楽: ジュール・マスネ
出演: ニーナ・ポラコワ、マニュエル・ルグリ

ルグリさんの演技が「どっこらしょ」という感じで、あー、ルグリさんも年とったか、と思ったのですが。。。これはパートナーにも責任の一端があるかもしれません。ラ・シルフィードのときも思ったのだけど、ポラコワさんは「自立」に少々欠けるのです。自立性の高いダンサーに比べて男性の負担が大きくなりますし、加えてポラコワさんは華奢とはいえない身体で、物理的に重そうでしたし・・・。

●「サイレント・クライ」
振付: パトリック・ド・バナ 
音楽: J.S. バッハ
出演: パトリック・ド・バナ

バナさんの衣装は、真っ赤な袴。
バナさん、ソロで踊ると、体がいかに大きいか良く分かりますね。スケールが大きい、大きい。
ちなみに、バナさん、このときも正座してご挨拶くしてださいました。

●「グラン・パ・クラシック」
振付: ヴィクトール・グゾフスキー 
音楽: フランソワ・オーベール
出演: リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ

●「カノン」
振付: イリ・ブベニチェク 
音楽: オットー・ブベニチェク、ヨハン・パッヘルベル
振付: デニス・チェリェヴィチコ、ミハイル・ソスノフスキー、木本全優

若手3人で踊ったパッヘルベルのカノン。なじみのある音楽に、若さがさわやかで、素敵でした。
木本さんは、位的には一番下なんですけど、体のタイプがこの振付には最もあっていました。それに、3人の中で、おそらく音楽性が最も高い。逸材ですね。

●「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付: ジョージ・バランシン 
音楽: P.I. チャイコフスキー
出演: バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル

この作品では時折見られるこですが、バルボラさんが途中で息切れしましたね。

●「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付: ジョン・クランコ 
音楽: P.I. チャイコフスキー
出演: マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ

Aプロに引き続き、ルグリさんはもちろんですが、アイシュヴァルトさんの女優っぷりが素晴らしいですね。





★Bプロについても、本来予定されていた演目と出演者を記録しておきます(NBSのこちらのページより)。
なお、ロマン・ラツック、ウラジミール・シショフの両氏はケガによる降板ですが、他の方々は原発事故の影響を危惧し来日を断念したそうです。


「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリア・ヤコヴレワ、デニス・チェリェヴィチコ

「アレポ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:シャルル・グノー/ユーグ・ル・バル、エリザベット・クーパー
エノ・ペシ

「クリアチュア」
振付:パトリック・ド・バナ
音楽:デム・トリオ(トルコの伝統音楽)、マジード・ハラジ、ダファー・ヨーゼフ
上野水香、パトリック・ド・バナ

「ビフォア・ナイト・フォール」
振付:ニル・クリスト
音楽:ボフスラフ・マルティヌ
ニーナ・ポラコワ、ミハイル・ソスノフスキー
東京バレエ団

「ロミオとジュリエット」(マイヨー振付)または「ノートルダム・ド・パリ」(プティ振付)
オルガ・エシナ、キリル・クルラーエフ

「グラン・パ・クラシック」
振付:ヴィクトル・グゾフスキー
音楽:ダニエル=フランソワ=エスプリ・オーベール
リュドミラ・コノヴァロワ、フリーデマン・フォーゲル

「ルートヴィッヒ─白鳥の歌」
振付:パトリック・ド・バナ
音楽:リヒャルト・ワーグナー
ニーナ・ポラコワ、マリア・ヤコヴレワ、マニュエル・ルグリ

「こうもり」
振付:ローラン・プティ
音楽:ヨハン・シュトラウス2世
オルガ・エシナ、エノ・ペシ

「5つのタンゴ」
振付:ハンス・ファン・マーネン
音楽:アストル・ピアソラ
ミハイル・ソスノフスキー

「サイレント・ヴォイス」
振付:パトリック・ド・バナ
イルゼ・リエパ、パトリック・ド・バナ

「プルースト」
振付:ローラン・プティ
音楽:ガブリエル・フォーレ
ウラジーミル・シショフ、ロマン・ラツィク

「パリの炎」
振付:ワシリー・ワイノーネン
音楽:ボリス・アサフィエフ
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

「イン・ザ・ナイト」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン
マリア・ヤコヴレワ、フリーデマン・フォーゲル
オルガ・エシナ、ロマン・ラツィク
オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ
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by koharu-annex | 2011-07-22 16:21 | バレエ(座長公演)