ビントレーの「アラジン」
2011年 06月 29日
2011年5月3日(火曜・祝日)午後2時~ @新国立劇場
振付・演出:デイヴィッド・ビントレー
音楽:カール・デイヴィス
指揮:ポール・マーフィー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
【出演】
アラジン: 八幡顕光
プリンセス: 小野絢子
ランプの精ジーン: 吉本泰久
魔術師マグリブ人: マイレン・トレウバエフ
アラジンの母: 遠藤睦子
サルタン(プリンセスの父): イルギス・ガリムーリン
オニキスとパール: さいとう美帆、高橋有里、大和雅美、菅野英男、福田圭吾、原健太
ゴールドとシルバー: 西川貴子、丸尾孝子、貝川鐵夫、小笠原一真
サファイア: 湯川麻美子
ルビー: 長田佳世、厚地康雄
エメラルド: 寺島まゆみ、寺田亜沙子、古川和則
ダイアモンド: 川村真樹
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八幡さんのアラジンが~、ちょっとはじけ切れなかったのが残念だなあ。「アラジン」初見のとき(こちら)の芳賀さんよりかは、身体や踊りのタイプ的に合うと思ったので八幡さんの日にしたんですけど、彼もキャラが合わなかったか。。。うーん。八幡さんは「白鳥の湖」の道化とか、すごくはまり役だと思うんだけど、あれって少し「哀しい」感じがあるから合うのかもしれないなあ。アラジンは「哀しい」はない方が良い。浅はかで考えなしで、底抜けに明るいお調子者であって欲しいの。そういうイメージの人、案外、日本人には少ないのかも。
ジーンの吉本さんは、相変わらずの名演だけど(十八番だね。でもディズニーのランプの精のような感じがもっとあってもいいね)、やっぱり掛け合いではっちゃけて欲しいので、相方のアラジンが必要だよね・・・
女性陣は良かったです。プリンセスの小野さんは清楚でかわいらしい。砂漠の砂嵐たちの群舞は、ビントレーの創意に富んだ美しい群舞ですが、踊りも良かったと思います。キラキラしてる宝石たちの踊りは、このバレエの見所ですが、特にサファイアの湯川さんのツンとした美人っぷりや、ダイアモンドの川村さんのダイヤ~な威厳が印象に残っています。
このバレエは、一幕の舞台美術が秀逸ですが、秀逸すぎて2幕がかすみますね。1幕で予算使い果たしたか?って思わず思っちゃうくらい、印象に差が出ちゃう。どうにかならんか、と毎回思う。・・・とはいえ、ビントレーの全幕ものってやっぱりいいなあ。来季の「パゴタの王子」、劇場側はやたら宣伝してるけど、宣伝しなくても私は心底楽しみにしていますよ!