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by koharu-annex

小林十市さんダンサー復活そして引退公演「M」

東京バレエ団「M」
2010年12月19日(日)午後3時~ @東京文化会館

振付/美術・衣装コンセプト: モールス・ベジャール
音楽: 黛敏郎、クロード・ドビュッシー、ヨハン・シュトラウスⅡ世、エリック・サティ、
    リヒャルト・ワーグナー、L.ポトラ/D.オリヴィエリ

ピアニスト: 三原淳子

【出演】
少年: 肥田宏哉
Ⅰ‐イチ: 高岸直樹
Ⅱ‐ニ: 後藤晴雄
Ⅲ‐サン: 木村和夫
Ⅳ‐シ(死): 小林十市
聖セバスチャン: 長瀬直義
射手: 永田雄大
船乗り: 平野玲
女: 上野水香
海上の月: 渡辺理恵
 
 <禁色>
オレンジ: 吉川留衣
ローズ: 奈良春夏
ヴァイオレット: 田中結子
 <鹿鳴館>
円舞曲: 高村順子、乾友子、佐伯知香、氷室友、松下裕次、小笠原亮、梅澤紘貴
貴顕淑女: 高木綾、西村真由美、浦川里紗、松浦真理絵
 
ソファのカップル: 川島麻実子、江本武尊

海: 森志織、村上美香、岸本夏未、阪井麻美、矢島まい、川島麻実子、寺嶋麻衣、河合眞里、
   許山麻有、加茂雅子、森彩子、小川ふみ、二階堂由衣、大塚怜衣、田島由佳、
   三浦菜々美、宮下加瑞、中居歩美、縫谷美沙、波江野彩、石井初美、河谷まりあ、
   伝田陽美、二瓶加奈子、飯田鈴実、政本絵美

男: 高橋竜太、松下裕次、氷室友、小笠原亮、宮本祐宜、梅澤紘貴、江本弾、谷口真幸、
   安田峻介、井上良太、江本武尊、岡崎隼也、杉山優一、永田雄大、中村祐司、野尻龍平、
   森川茉央、佐藤瑶、竹下虎司、宮崎大樹

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ダンサーを2003年に引退していた小林さんが、この「M」のために二日だけダンサーに復帰。
ゆえに、18日は「ダンサー復帰公演」、私が観た19日は「ダンサー引退公演」となっております。

小林さんが復帰して下さったことにより、イチ・ニ・サン・シが全員オリジナルキャストという豪勢な布陣で、初見の私はとても嬉しかったです。

ところが。

連日の忘年会が佳境に入っていた頃で・・・。
ワタクシ、まさかの大眠気に襲われてしまったのです。
もちろん寝てて全く観てない、という場面はありません。
しかし、こうなってしまうと、舞台上の展開は把握できても、有機的なつながりの部分や、徐々に蓄積されていく情感がさわりしか感知できなくなるので、半分しか鑑賞できなかったのと同じ。

暗くなるだけで体をまっすぐに保つのがつらいほどだったので、よほど疲れていたのだと思いますが。。。
初見の舞台で、ここまでの眠気に襲われたのは初めてで、我ながらショック。
あー、もう、猛反省。

さて、「M」は、作家・三島由紀夫の作品とその生涯が絡み合って展開します。
そのため、三島由紀夫について何も知らないとチンプンカンプンな作品であります。

私は、とりあえず有名どころは読んでいるので、予習しなくても大丈夫だったのが救い。
ちなみに、三島の本はもう数冊しか手元にないけど、10年以上前に三島の知人(私は小説家とは認めていない)が遺族に無断で三島の手紙を複数公開したことを理由に、差止仮処分がかかった「剣と寒紅」は、なぜか今でも手元にある(ニュースで発令を知るや本屋に買いに走った)。

なので、ベジャールがよくぞここまで三島作品とその生涯を的確に舞台に反映させたものだと、感動しました。
特に、冒頭が「海」から始まり、三島を溺愛し支配していた祖母の「夏子」が「シ(死)」に変身することは、三島の生涯を理解していないとできない演出なので、冒頭から「おお!」という感じでしたわ。
(といいつつ、その後、眠気に襲われるわけだが)

「海」は女性群舞なのですが、波のように揺れるムーブメントと、時折見せる仏像が印を結ぶような仕草のミクスチャが絶妙で、とても美しくて息をのみました。
ベジャールは、こういうの、本当にうまい。

小林さんの踊り、気迫が違っていました。
小林さんじゃないとあれはできない、という評判が良く分かりました。
お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
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by koharu-annex | 2011-02-06 12:16 | バレエ(東京バレエ)