もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

中国杯 雑感 その2

中国杯 11月5日~7日
女子 ショート&フリー その2

●鈴木明子(25才) 日本
SPはジェラシー。
目力のあるドラマチックな表現は相変わらず。
身体の動き一つ一つがまるで音楽そのもののようでもあり、また自在に音楽を操っているかのようでもある、音楽性の高さも相変わらず。
バランスをオフした際にも、きっちり身体の動きをコントロールできるし、なんといってもダンスのうまさは、他とは一線を画していると思います。
昨シーズンはスピードが目に見えて落ちることがありましたが、今回はスピードが落ちなかったことも良かったのではないでしょうか。

FPは屋根の上のバイオリン弾き。
きらきらした花柄の衣装が似合っていました。
明子さんのこのFPの踊り、メリハリと緩急も見事ですが、特筆すべきは明るく幸福感が漂っていることです。
その明るさは、例えば村上選手のそれとは質が異なるもので、闇を知っているからこその大人の明るさ、とでも言いましょうか。
そんな明子さんの踊りが、私は、本当に好きです。

●安藤美姫(22才) 日本
SPの衣装、背中が開いたセクシーさと、個性的な素材とデザインを併せ持った衣装ですね。
FPの衣装もぐっと背中が開いています。
今季の衣装は、大人の女性のあでやかさ、品格、貫禄を兼ね備えた衣装群だと思います。

もともと、彼女はおしゃれがお好きだそうで、衣装も多彩ですが。
これまでの彼女の衣装の歴史において、ワタクシの感覚的には、
① コンセプトは分かるけど、あと1歩か2歩か手前でも良かったんじゃあ・・・
とか、
② ごめん、ミキティ、コンセプトすら分からないわッ・・・!
と思ってしまうことも、少なからずあったのです。

そのため、私は、彼女にとって衣装(そしてメイク)というのは、他の選手のような演目や自己を表現するためのツールだったりパフォーマンスの一助となるものというよりも、いわば戦いに向かうために、弱さや恐れを覆い隠して自分を守り、かつ勇気を奮い立たせたり鼓舞したりするための「鎧」なんだと結論づけていたのですよね。

ところが、今季の衣装は、「鎧」度がぐんと下がる半面、純粋なおしゃれ度が上がっている印象です。

JOやCOIのときにも書きましたが(こちらこちら)、彼女の表現は今季格段の進歩を遂げており、精神的な安定感・充足感が強く感じられますが、この衣装からも、彼女から無駄な肩の力が抜けたことが伺えると思いました。

そういう意味でも、今季の安藤さんの衣装は、これまでの安藤さんの衣装とは異なる次元にあるものと感じます。
今の安藤さんにとても似合っていますし、私もとっても好きですね。

さて、SPの曲は、ブロークン・ソローほか。
敢えてそうしたのでしょうが、難しい音楽を使ってきたな、という印象です。
リズム取りが難しいのでしょうが、早く取りすぎていて、「落ち着け~」と思っちゃいました。

踊りの印象が、全般を通して強く・硬いという一本調子になりすぎましたね。
「うまい強さ」の印象を残すためには、全編強いだけじゃダメで、ふっと力を抜く部分(別に手を抜くわけじゃない)があってこそ、強い部分が引き立つわけで。
この点は滑り込んで緊張が解けてくると、また違うのかなとも思いますが。

FPはグリーグのピアノ協奏曲イ短調。
慎重に丁寧に滑ったことにより、スピードと情感を減殺してしまった部分があったかもしれないですね。
また、緩急をつけようとしているのは分かるんだけど、いかんせん弱い。
これらについては、JOのときの方が良かった印象です。

やはり、GPシリーズとなると緊張度が違うのでしょうかね。
もう少し思い切って勢いつけるとことはつけてもよいのでは?と思いました。
特に、ラストのポーズが音楽に遅れてしまったのが、残念でした。
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by koharu-annex | 2010-11-19 01:06 | 2010-2011 フィギュアスケート