もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

中国杯 雑感 その1

中国杯 11月5日~7日
女子 ショート&フリー その1

アメリカ杯の結果が出ているのに、1週間以上遅れて中国杯女子の感想を。

●ユウ・ヒョウワ(16才) 中国
柔軟性のある体と、柔らかい腕の動きは、誰からも好感を持たれるのではないでしょうか。
加えて、私は、彼女の手首から先の、形の綺麗なひらひらとした動きがとりわけ好きですね。

彼女の柔軟性ですが、バレエや器械体操などの西洋タイプの柔軟性というよりも、中国雑技団タイプの柔軟性だと思いました。
シルク・ド・ソレイユなどで、2つのタイプの柔軟性を同じ舞台で見比べることがあると、とてもよく分かるのですが、同じ柔軟性といっても印象が異なるのですよね。
おそらく細かい部分で、筋肉や関節の動き方が違うのだと思いますが・・・。
ヒョウワさんの動きの端々に雑技団タイプの柔軟性があるように見受けられて、面白いなあ、と思いました。

今はスピードがまだまだで体力もなく、振り付けをこなすだけでいっぱいいっぱい。
髪型などのルックス面や音楽の選択に熟慮された様子が全くないので、首脳陣サイドの「とりあえずまずは経験させてみよう」みたいな空気を感じてしまいましたが、違いますかね?
が、技術と体力の底上げがあると、表現の幅がぐっと広がるでしょうから、ノビシロはかなりあるようにお見受けしました。

●長洲未来(17才) USA
SPは、映画「イーストウィックの魔女たち」ほか。
この映画(もう20年ほど前ですね…)、私は当時映画館で見ているんだけど、10代の長洲さんに選ばなくても・・・という映画ですよね(苦笑)。
レオノワさんもFPでこの映画の楽曲を選んでいるんだけど、まあ、この点はもういいや。

衣装は似合っていましたね(映画を反映しているかどうかはさておき。←しつこい)。

疲労骨折で数ヶ月ブランクがあったとのことで、身体が大きくなりましたが、滑り込みができるようになれば、自然に解消するのでしょう、きっと。
ただ、それにもかかわらず、SPについてはスピード感がありましたし、柔軟性も変わらず、振り付けを理解した上での緩急のつけ方も良かったと思いました。
若干、以前より肩が上がってるように感じましたが、これは「こなし」が足りないことによるのかもしれません。

FPは映画「SAYURI」より。
舞妓さんにしては中国風過ぎる衣装ですが、これはそもそも映画の段階で相当「中国」入ってましたからね(着物関係者からは非難轟々だった)。

おそらくこの世界観を表現する振り付けが、本来は随所に存在していたはずだと思いますが、ジャンプが全般的に不調でそれができなかったように感じました。
きっと素敵なプログラムでしょうから、できればシーズン後半にまた見たいですね。

●アリーナ・レオノワ(19才) ロシア
中国の子供達が団体で応援している声が聞こえて、すわ、政治色!と思いましたが(以前、中国でのサッカーの試合で、日本の相手国に対する声援を中国人子供達の団体にやらせ、日本に対しては大人達がブーイングを行った)、日本人選手に温かな拍手があったので、もうどうでもいいです。
やはり、「サッカーは代理戦争だから何をやっても良い。」(by中国人←昔見たテレビ報道のレポートより)けれど、フィギュアは純粋にファンが集まるということでしょうか。

さて、SPは舞曲「サーカス」ほか。
衣装、濁りのあるピンクは、変更した方がよろしいのでは・・・?

私は、この人も(あと誰かはさておき)、演目に恵まれない人だと思っています。
いつも真実の自分とは相容れないキャラクターを「やらされている」印象です(もちろん、表現力がすごく高い人は、自分と相容れないキャラもこなせますが、そこまでの力はこの人にはないと思います)。

ルックスが、いわゆるロシア系ダンサーの「身体の線・手足・首が細長く、顔も小さい」という部類(ロシアのアイスダンスの選手はこれが多いと思う)に入りませんから、それがゆえにギャグをやらされているのでは?と変な勘ぐりを入れてしまうほどです。

彼女の本質は、ギャグや面白みにはないと思います。
それなのに、無理してそれを演じなくてはいけない。
時々、彼女を見ていていたたまれないというか、可哀想になるときがあります。

「自分の本質はそこにはない」、「でも、本質を出すことは出来ない」、という哀しみを演じることができれば、まさにサーカスピエロですから、このSPは素晴らしいものになるでしょうけど、そのためにはスーパーな演技力が必要で、それを望むのは難しいと思います。

FPは、映画「イーストウィックの魔女達」より。
こちらも奇抜な衣装ですが、似合っていたと思います。

長洲さんのところでも書きましたが、この映画(しかも取り立てて音楽がドラマチックというわけでもない)を10代の女性に選択する趣旨が私には分かりませんが、長洲さんよりは魔女的なイメージが出ており、それが合っている印象でした。
ピエロに比べると、断然こちらの魔女の方が良いと思いました。

ただ、キャラ的なものが入った演目(=演劇的要素がある演目)って、やはり技術が安定してこそ映える、ということはあるのですよね。
レオノワさんの今回のパフォーマンスは、安定感に欠けていたため、動きも雑になってしまいました。
こちらもシーズン後半に期待、ということろでしょうか。
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by koharu-annex | 2010-11-15 00:21 | 2010-2011 フィギュアスケート