もしかしてトホホ(http://blog.livedoor.jp/takurere1025/)の別館です。表現系に特化して更新します。


by koharu-annex

驚異の身体能力!な、アンナ・カレーニナ

新国立劇場バレエ公演 ボリス・エイフマンの「アンナ・カレーニナ」(全2幕) 日本初演

2010年3月21日(日)午後4時~ @新国立劇場 

振付: ボリス・エイフマン
音楽: チャイコフスキー、アレクセイ・ウートキン、デイブ・ミラー、レオニード・エリョーミン
(全て録音音源)

【出演】
アンナ: ニーナ・ズミエヴェッツ(ボリス・エイフマンバレエ劇場 ソリスト)
ヴロンスキー: オレグ・ガブィシェフ(同上)
カレーニン: セルゲイ・ヴォロブーエフ(同上)
キティ: 堀口純

群舞; ファースト・ソリストとソリストが上記4役の出演者以外ほぼ全員 + コールド選抜、という感じ


この舞台はすごかったですねー。
このときは今年に入ってまだ3ヶ月だったのですが、今年3本の指に入る予感が。

エイフマンの振付は、超絶でものすごく難しい。
PDDの振付に至っては、想像を絶する域。ゲストのロシア人ダンサー3人全員が、体躯も、踊りのスケールも大きなダンサーだったので、すごい迫力でした。

群舞も然りで、配役をみたとき「豪華な布陣だな~」と思ったんだけど、ありゃコールドのダンサーだけじゃ到底無理なレベルでした。
皆さん、よくぞあれだけの振付を踊り切りました。2ヶ月もたって間抜けもいいとこだけど、健闘をたたえます。いよっ!日本一!(←「にっぽんいち」という音が好きなのです☆)

主役のアンナを演じたニーナ。
「アンナ」は、情念という言葉がぴったりの激しすぎる女です。しかも、愛情や感情を向ける矛先を、なぜだかいつも間違える・・・という典型的な破滅型。
ニーナは、顔では殆ど表情を作らず、むしろ淡々とした表情のままにして、感情は身体のムーブメントで表す手法をとっているんだけど、彼女の身体能力がすさまじくて圧倒されました。
最後の自殺シーンは、胸が突かれる思いでした。演出もとんがってたし。

見終わった後、旦那と不安になったのは、「明日からの日本人ダンサーで、この役をやり切れるのか」という点。
聞くところによると、「情念」を顔の表情で作る方が多かったとか。
あぁ、やっぱりそうきたか。普通はそうですわね(特に日本人ダンサーの場合、意外にこれが多いと思う)。

でも、ニーナがこれをやると濃すぎてダメだと思う。
あの驚異の身体能力を駆使した身体表現に、どろどろとした顔の表情がつくと、泥臭すぎて舞台のレベルが数段下がっちゃう感じ。
まるで能面のような表情は、「もう少し表情をつけたらどうなるか」ということを思わざるを得なかったけど、結果的にはあれこそ良かったと思う。
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by koharu-annex | 2010-05-17 23:33 | バレエ(新国立劇場)